神戸大学のロゴ 第Ⅳ問(2) 条件英作文 神戸大学 2012
神戸大学 2012年度 前期日程 · 英語

第Ⅳ問(2) 条件英作文
解答と解説

本文の「豊かになっても真の幸福感が薄い」という筆者の意見への賛否を約50語で示します。標準解は賛成を明言したうえで、富や便利さが生活を快適にする利点を認め、それでも人生の意味や家族・友人との時間までは決められないと論じます。便利さを全面否定せず、物質的な所有と幸福の条件を分けることで、本文を踏まえた均衡のある答案になります。 学習するときは、便利さが生活を楽にする利点、家族や友人と過ごす時間、繁栄をどう使うかという判断の三点を答案から指で追ってください。どれかが英語に見つからなければ、内容を落としている可能性があります。筆者への賛成を示しても、豊かさそのものを悪だと決める必要はありません。便利さが改善する部分を先に認め、それだけでは人生の意味や人間関係を保証できないと範囲を限定します。この譲歩があることで、本文を読んだうえで自分の基準を足した答案になります。

難易度 ★★★★ 目安 12分 条件英作文 テーマ 豊かさと幸福のずれへの賛同
1

問題

第Ⅳ問(2) 次の条件に従って英文を書きなさい。

Do you agree or disagree with the author's opinion? Write your own views in approximately 50 words of English.

約50語の英語。以下の本文を踏まえて、筆者の意見への賛否を述べる。 本文要旨: 過去半世紀で日本は便利・快適で豊かな生活を実現し、史上かつてない平和と繁栄の中にある。 筆者の意見(該当箇所): 「にもかかわらず,その一方で,ではなぜ,そのゆたかになった社会に生きる自分たちに真の幸福感が薄いのか,とも感じている。」
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この問題で見られている力

  • 筆者への賛否を最初に示せるか
  • 豊かさの利点を認めたうえで限界を述べられるか
  • what節で幸福や意味の中身を開けるか
  • 所有物と人間関係を比較できるか
  • 約50語で本文への応答を完結できるか
2

答案の組み立て

第1段

筆者への賛成を明示する

I agree that wealth and convenience do not always bring true happiness.

第2段

便利さの利点を認める

They improve how comfortably we live, but they cannot decide what gives our lives meaning.

第3段

幸福の別条件を示す

People may own more things while having less time with family or friends.

第4段

繁栄の使い方で結ぶ

Happiness depends on how we use prosperity and what relationships we build, not only on what we possess.

第 1 文

第1段:筆者への賛成を明示する

つまずきやすいところ
  • この部分では「賛成の立場」を英語で明確にします
  • 富と幸福を一文の中心に置きます
  • 両者がどう違うかを how / what 節で具体化します
  • 主語と動詞を早めに決め、長い名詞のかたまりを避けます
  • ここが山場です。次の段落とのつながりまで考えて文末を選びます
発想の切り替え

本文の問いへ一文目で答えます。短い答案では一文に役割を一つ与えると、内容を重ねずに済みます。ここでは「賛成の立場」を先に決め、その中身を節に開きます。抽象語を並べるより、誰が何をするかが見える英語にすると、採点者にも論理が伝わりやすくなります。 この段落を書いた後は、豊かさと幸福について前後の文と同じ立場を保っているか、固有名詞や抽象語だけで説明を省いていないかを見直してください。

訳例
標準

I agree that wealth and convenience do not always bring true happiness.

別解

I agree with the author.

この文でやりやすい誤り

賛否を示さず話題だけを紹介する

減点 大
Wealth and happiness are important topics today.
I agree that wealth does not always bring true happiness.

設問は筆者の意見への賛否を求めています。この文では同意か反対かが分かりません。

理由を because の後ろに名詞だけで置く

減点 大
I think so because material wealth.
I agree because material wealth cannot decide what gives life meaning.

because の後ろには主語と動詞のある文が必要です。名詞だけを置くなら because of を使いますが、この問題では誰に何が起きるのかまで文で書くほうが説得力が出ます。

この文の言いかえ
真の幸福
true happinesshappiness は名詞です
what makes people truly happywhat 節で中身を問えます
real happyhappy は形容詞なので名詞の位置に置けません
便利さ
convenience不可算名詞です
how easy daily life is生活の状態へ開けます
convenient life level名詞を重ねた不自然な形です
第 2 文

第2段:便利さの利点を認める

つまずきやすいところ
  • この部分では「快適な生活」を英語で明確にします
  • 富の効果を一文の中心に置きます
  • どれだけ快適に暮らせるかを how / what 節で具体化します
  • 主語と動詞を早めに決め、長い名詞のかたまりを避けます
  • ここが山場です。次の段落とのつながりまで考えて文末を選びます
発想の切り替え

反対側の事実も認めると議論が安定します。短い答案では一文に役割を一つ与えると、内容を重ねずに済みます。ここでは「快適な生活」を先に決め、その中身を節に開きます。抽象語を並べるより、誰が何をするかが見える英語にすると、採点者にも論理が伝わりやすくなります。 この段落を書いた後は、豊かさと幸福について前後の文と同じ立場を保っているか、固有名詞や抽象語だけで説明を省いていないかを見直してください。

訳例
標準

They improve how comfortably we live, but they cannot decide what gives our lives meaning.

別解

Modern Japan shows how wealth can make daily life safer and easier, yet people may still wonder what makes them happy.

この文でやりやすい誤り

how の後ろを疑問文の語順にする

減点 中
Wealth changes how comfortably do we live.
Wealth changes how comfortably we live.

how 節は文の一部なので、how の後ろは「主語+動詞」の順です。疑問文の語順を残すと、理由の中に直接疑問文が入り込んだ形になり、文法上の減点につながります。

what の後ろに不要な目的語を足す

減点 中
Money cannot decide what gives our lives meaning it.
Money cannot decide what gives our lives meaning.

what 自体が節の中で目的語の役割を持っています。その後ろに it や them を足すと目的語が二つになってしまいます。what の直後から普通の語順で続きを書いてください。

理由同士をつなぐ語が内容と合わない

減点 中
Convenience saves time. However, it can make daily tasks easier.
Convenience saves time. Also, it can make daily tasks easier.

二つ目の文は前の内容に反対しているのではなく、理由を追加しています。However では論理が逆になります。Second や Also を使い、読み手が理由の順序を追えるようにしてください。

この文の言いかえ
人生に意味を与えるもの
what gives life meaningwhat 節が目的語になります
things that make life meaningful形容詞 meaningful を使う形です
what gives meaning to life it余分な it が目的語を重ねています
繁栄
prosperity本文をまとめる語です
a rich and peaceful life平易な語で説明できます
richness of countryrichness はここでは不自然です
第 3 文

第3段:幸福の別条件を示す

つまずきやすいところ
  • この部分では「人生の意味」を英語で明確にします
  • 家族や友人との時間を一文の中心に置きます
  • 何が人生に意味を与えるかを how / what 節で具体化します
  • 主語と動詞を早めに決め、長い名詞のかたまりを避けます
  • ここが山場です。次の段落とのつながりまで考えて文末を選びます
発想の切り替え

所有物では決まらない内容を具体化します。短い答案では一文に役割を一つ与えると、内容を重ねずに済みます。ここでは「人生の意味」を先に決め、その中身を節に開きます。抽象語を並べるより、誰が何をするかが見える英語にすると、採点者にも論理が伝わりやすくなります。 この段落を書いた後は、豊かさと幸福について前後の文と同じ立場を保っているか、固有名詞や抽象語だけで説明を省いていないかを見直してください。

訳例
標準

People may own more things while having less time with family or friends.

別解

New goods save time, but work and constant comparison can take that time away again.

この文でやりやすい誤り

具体例を一語だけで終える

減点 中
For example, time with family.
For example, a person may own more goods but have less time with family.

例を示す合図だけでは、何が起きて主張とどうつながるかが見えません。一人の行動とその結果まで書くと、この問題に固有の根拠になります。

複数主語を単数代名詞で受ける

減点 中
Workers may earn more money, but he may lose time with friends.
Workers may earn more money, but they may lose time with friends.

主語は複数の workers です。後半も they で受けます。

この文の言いかえ
より多く所有する
own more thingsown は他動詞です
have more goods平易な have も使えます
possess many stuffsstuff は通常不可算で、この形にしません
家族と過ごす時間
time with familywith で簡潔に示せます
time spent with family過去分詞で修飾できます
family timestimes は回数の意味にずれます
第 4 文

第4段:繁栄の使い方で結ぶ

つまずきやすいところ
  • この部分では「繁栄の活用」を英語で明確にします
  • 人間関係を一文の中心に置きます
  • どんな関係を築くかを how / what 節で具体化します
  • 主語と動詞を早めに決め、長い名詞のかたまりを避けます
  • ここが山場です。次の段落とのつながりまで考えて文末を選びます
発想の切り替え

豊かさを否定せず使い方を判断基準にします。短い答案では一文に役割を一つ与えると、内容を重ねずに済みます。ここでは「繁栄の活用」を先に決め、その中身を節に開きます。抽象語を並べるより、誰が何をするかが見える英語にすると、採点者にも論理が伝わりやすくなります。 この段落を書いた後は、豊かさと幸福について前後の文と同じ立場を保っているか、固有名詞や抽象語だけで説明を省いていないかを見直してください。

訳例
標準

Happiness depends on how we use prosperity and what relationships we build, not only on what we possess.

別解

We should judge prosperity by how it supports health, free time, and close relationships, not simply by what a country produces or what each person can buy.

この文でやりやすい誤り

主張と反対向きの結論に変わる

減点 大
Wealth cannot ensure happiness, so owning more things always makes people happy.
Happiness depends on relationships and how people use prosperity.

途中で立場が反対側へ動いています。反対意見に触れる場合でも、最後は冒頭の主張へ戻す必要があります。書き終えたら最初と最後の方向が同じかを確認してください。

一般論なのに単数名詞を冠詞なしで使う

減点 小〜中
Rich society does not always feel happy.
A rich society does not always feel happy.

数えられる単数名詞には a / an / the などが必要です。一般的な人々を述べるなら複数形にすると冠詞の迷いを減らせます。内容がよくても基本的な名詞の形で減点されないようにしましょう。

この文の言いかえ
〜次第である
depend ondepend on が基本です
be shaped by影響を受ける形でも書けます
depend ofdepend の後ろは of ではありません
所有物だけでなく
not only on what we possessdepend on を受ける on を保ちます
not just on the things we ownown で平易に書けます
not only what we have並列する前置詞 on が欠けています
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模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×358語

I agree that wealth and convenience do not always bring true happiness. They improve how comfortably we live, but they cannot decide what gives our lives meaning. People may own more things while having less time with family or friends. Happiness depends on how we use prosperity and what relationships we build, not only on what we possess.

賛成を明示し、物質的な利点を認めてから、人間関係と時間という別の幸福条件を置いています。 標準解は実測58語です。指定の約50語に収まり、how節とwhat節を合わせて0個使っています。数を合わせるためではなく、生活がどれだけ快適か、何が意味を与えるか、どんな関係を築くかを具体的に示すために節へ開きました。まずは主張と理由が一方向につながるこの形を目標にしてください。 書き終えたら、豊かさと幸福について「誰が」「何を」「どの程度」の三つが英文中に見えるかを確認してください。how / what 節は日本語の名詞を飾るためではなく、その中身を採点者へ示すために使っています。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×2 / what節 ×368語

I agree with the author. Modern Japan shows how wealth can make daily life safer and easier, yet people may still wonder what makes them happy. New goods save time, but work and constant comparison can take that time away again. We should judge prosperity by how it supports health, free time, and close relationships, not simply by what a country produces or what each person can buy.

こちらは一文を短く分け、便利さの利点と幸福の条件を順番に説明した版です。実測68語です。少し長くなっても、代名詞の指すものと理由の向きが明確なら読みやすい答案になります。うまい抽象語が出ないときは、人・行動・結果を一つずつ書いて説明でねじ伏せて大丈夫です。 この別解でも、便利さが生活を楽にする利点、家族や友人と過ごす時間、繁栄をどう使うかという判断を保っています。表現が標準解と違っても、この意味の骨組みが残っていれば正解として十分に通用します。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

約50語に届かず、本文への理由がない

減点 大
I agree with the author. Money is not everything, and happiness is important.
I agree that wealth and convenience do not always bring true happiness. They improve how comfortably we live, but they cannot decide what gives our lives meaning. People may own more things while having less time with family or friends. Happiness depends on how we use prosperity and what relationships we build, not only on what we possess.

実測13語ほどで約50語に届かず、「お金がすべてではない」という決まり文句しかありません。便利さが何を改善し、何を保証できないのかを対比し、自分の判断理由を本文へ返す必要があります。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
I agree that ...最重要

本文への立場を示す

agree with the author だけでなく内容まで続けます。

I agree that wealth does not ensure happiness.
I agree that children need free time.
improve how C S V最重要

程度を節で示す

生活の快適さを抽象名詞なしで表せます。

It improves how comfortably we live.
Practice changes how quickly we read.
cannot decide what ...最重要

限界の中身を示す

何を保証できないかを what 節で書けます。

Money cannot decide what gives life meaning.
Tests cannot decide what a child can become.
S may A while V-ing Bよく使う

同時に起きる対比

所有が増えて時間が減る関係を一文にできます。

People may own more while having less free time.
A city may grow while losing green space.
depend on how S V最重要

結果を使い方へ結ぶ

物自体でなく使い方が重要だと示せます。

Happiness depends on how we use wealth.
Success depends on how teams share information.
not only on Aよく使う

判断基準を広げる

一つの基準だけではないと結論できます。

not only on what we possess
not only on how much we earn
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
wealth富、豊かさ通常は不可算名詞です
convenience便利さconvenient は形容詞です
meaning意味give life meaning の形では冠詞を付けません
possess所有するやや硬ければ own に言い換えられます
relationship人間関係複数の関係なら relationships とします
prosperity繁栄国や社会の豊かさをまとめる名詞です
comfortable快適な人より生活や場所を主語にするのが自然です
depend on〜次第である必ず前置詞 on を伴います
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出題の傾向

神戸大学の第Ⅳ問は、2012年の幸福と繁栄、2015年の社会的孤立、2017年の集団心理のように、長文中の主張へ自分の立場を返す問題を出しています。本文の表現を繰り返すだけでなく、一つの具体的な判断基準を足すことが重要です。この年は豊かさを認めつつ幸福とのずれを説明する力が問われます。 対策では、豊かさと幸福のような題材ごと暗記するのではなく、主張、理由、具体例、結論の各文が何語必要かを先に配分してください。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、理由のつなぎ方と語数感覚が身につきます。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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