神戸大学のロゴ 第Ⅳ問(1) 和文英訳 神戸大学 2013
神戸大学 2013年度 前期日程 · 英語

第Ⅳ問(1) 和文英訳
解答と解説

一見短い文ですが、「これらすべての問いの悉く」という強い全称と、「難問ですぐ答えが出てこない」という二つの性質を落とさず組み立てる必要があります。all と every one を重ねて不自然に強調せず、every one of these questions で十分です。また「大切なことは〜ということだ」は What is important is that ... と what 節に開けます。標準解では考える過程も補い、40語以上の説明的な英語にしています。 学習するときは、例外のない全称、問いの難しさ、答えを出すまでに必要な思考時間の三点を答案から指で追ってください。どれかが英語に見つからなければ、内容を落としている可能性があります。「すべて」と「悉く」が重なっているのは、問いの一部だけが難しいのではなく、一つ残らず即答できないという強調です。英語では all every のように二語を重ねず、every one of these questions 一つでその強さを出します。「答えが出てこない」を an answer does not go out と直訳せず、cannot be answered quickly や no answer comes quickly と出来事に置き換えます。原文は難しいから答えが出ないという因果を明示していないため、because を勝手に足さず、二つの性質として並べるのが安全です。標準解で考える手順を補う場合も、元の主張を変えず、問いの内容・取り組み方・意味の通る答えという順に説明します。

難易度 ★★★★★ 目安 12分 和文英訳 テーマ 簡単には答えの出ない問い
1

問題

第Ⅳ問(1) 次の文を英訳しなさい。

大切なことは,これらすべての問いの悉くが難問ですぐ答えが出てこないということだ。

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この問題で見られている力

  • 大切なことをwhat節で受けられるか
  • 悉くをevery oneで正確に表せるか
  • 難しいことと即答できないことを並列にできるか
  • answer が出るを自然な動詞で表せるか
  • 原文の強調を勝手に弱めないか
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文ごとの解説

第 1 文

大切なことは,これらすべての問いの悉くが難問ですぐ答えが出てこないということだ。

つまずきやすいところ
  • 「大切なことは〜ということだ」は What is important is that ... で受けます
  • ここが山場です。「すべての問いの悉く」は every one of these questions と強く言い切ります
  • 「難問」は difficult questions と平易に書けば十分です
  • 「すぐ答えが出てこない」は no answer comes quickly と出来事として表します
  • difficult と no answer comes quickly を that 節で並列にします
  • 答えが人の手元に来るという日本語を直訳せず、can be answered も選べます
発想の切り替え

原文は「大切なこと」の中身が長いため、What is important is that ... を骨格にします。that 以下で every one を主語にし、is difficult と cannot be answered quickly を並べれば意味は足ります。標準解では what each question is asking と how we should approach it を足し、「なぜすぐ答えが出ないのか」を平易に説明しています。悉くを almost all に弱めないことが重要です。 仕上げでは、原文を意味のまとまりごとに区切り、例外のない全称、問いの難しさ、答えを出すまでに必要な思考時間がそれぞれどの英語に対応するか確認してください。長い一文でも、比較・中心事実・補足の順に骨格を追えば、修飾先を取り違えにくくなります。「すべて」と「悉く」が重なっているのは、問いの一部だけが難しいのではなく、一つ残らず即答できないという強調です。英語では all every のように二語を重ねず、every one of these questions 一つでその強さを出します。「答えが出てこない」を an answer does not go out と直訳せず、cannot be answered quickly や no answer comes quickly と出来事に置き換えます。原文は難しいから答えが出ないという因果を明示していないため、because を勝手に足さず、二つの性質として並べるのが安全です。標準解で考える手順を補う場合も、元の主張を変えず、問いの内容・取り組み方・意味の通る答えという順に説明します。

訳例
標準

What is important is that every single one of these questions is difficult and that no answer comes quickly, no matter what approach we first try, how carefully we think about what each question means, or how strongly we wish to answer it at once.

別解

The point we should not miss is how difficult every single question is and how none of them can be answered at once. We need time to understand what is being asked, how the different parts are connected, and what answer we can give after thinking carefully.

この文でやりやすい誤り

「悉く」を almost all に弱める

減点 大
Almost all of these questions are difficult and need time.
Every one of these questions is difficult and needs time.

悉くは例外なく全部という意味です。almost all では一部に簡単な問いがある可能性を残し、原文の強調が弱くなります。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

every の後ろを複数形にする

減点 中
Every questions is difficult.
Every question is difficult.

every の直後には単数名詞を置きます。複数を意識する場合も every one of these questions の形にしてください。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

主語と動詞の数を一致させない

減点 中
Every one of these questions are difficult.
Every one of these questions is difficult.

主語の中心は単数の one です。後ろに questions があっても動詞は is になります。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

「難問」をhard problemで狭める

減点 大
Every question is a hard problem in mathematics.
Every question is difficult.

原文は数学問題とは述べていません。problem in mathematics を足すと内容を限定してしまいます。difficult question で十分です。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

answer を自動的に現れる物として直訳する

減点 中
The answers do not go out soon.
The answers do not come quickly.

go out は外出する、消えるなどの意味です。「答えが出る」は come quickly または can be answered quickly とします。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

quick と quickly を取り違える

減点 小
No answer comes quick.
No answer comes quickly.

comes という動詞を修飾するので副詞 quickly が必要です。quick は名詞を修飾する形容詞です。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

What is important の動詞を落とす

減点 大
What important is every question is difficult.
What is important is that every question is difficult.

what 節の中にも is が必要です。また後ろの内容を文で受けるため that を置くと境界が明確になります。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

all と every を重ねる

減点 中
All every question is difficult.
Every question is difficult.

all と every はどちらも全体を表すため、この位置で重ねられません。どちらか一つを選びます。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

「すぐ」をearlyで表す

減点 中
These questions cannot be answered early.
These questions cannot be answered quickly.

early は予定や時刻より早いという意味です。原文は考える時間が必要で、短時間では答えられないという意味なので quickly が合います。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

二つの性質を因果に変える

減点 小〜中
Every question is difficult because no answer comes quickly.
Every question is difficult, and no answer comes quickly.

原文は「難問」と「すぐ答えが出ない」を並べています。because にすると後者が前者の原因だという関係を新しく足してしまいます。 この問題では「すべてが難しい問い」という中心から離れていないかも確認してください。誤った形を一か所直したあと、修正例を声に出して主語と動詞の対応を見ると、別のミスを巻き込みにくくなります。

この文の言いかえ
大切なこと
what is importantwhat 節で内容を受けられます
the important point名詞で短くまとめられます
the importance thingimportance は名詞でこの位置では修飾できません
これらすべての問いの悉く
every one of these questions例外なしを強く示します
all of these questionsall でも原文を保てます
almost every questionalmost が悉くの意味を弱めます
難問である
be difficult平易で十分です
be hard to answer答える難しさを不定詞で示せます
be a difficulty questiondifficulty は名詞なので question を修飾できません
すぐ答えが出ない
no answer comes quickly自然な動詞表現です
cannot be answered at once受け身でも明確です
answers do not appear earlyappear early は時刻の話に聞こえます
何を問うているか
what each question asks能動態で簡潔です
what is being asked受け身で一般化できます
what does it ask間接疑問で倒置しません
どう取り組むか
how we should approach itshould の語順を保ちます
how to begin thinking about it平易に手順を示せます
how should we approach ithow 節では疑問文語順にしません
注意深く考える
think carefully副詞 carefully を使います
take time to think時間が必要だと表せます
think careful動詞を修飾するので形容詞は置けません
意味の通る答え
an answer that makes sensemake sense が基本です
a reasonable answer少しまとめた言い方です
a sense answersense を名詞修飾に直接使えません
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模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×345語

What is important is that every single one of these questions is difficult and that no answer comes quickly, no matter what approach we first try, how carefully we think about what each question means, or how strongly we wish to answer it at once.

every one で例外がないことを保ち、that 節を三つ並べて重要点を読みやすくしています。answer comes quickly は日本語の比喩をそのまま写さず、英語で自然な出来事として表したものです。 標準解は実測45語で、how節2個、what節3個です。原文の短い名詞表現を、意味の関係が見える節へ開いています。 書き終えたら、すべてが難しい問いについて「誰が」「何を」「どの程度」の三つが英文中に見えるかを確認してください。how / what 節は日本語の名詞を飾るためではなく、その中身を採点者へ示すために使っています。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×3 / what節 ×247語

The point we should not miss is how difficult every single question is and how none of them can be answered at once. We need time to understand what is being asked, how the different parts are connected, and what answer we can give after thinking carefully.

at once と need time を使い、即答できないことをより説明的にしました。問いの難しさを、問われている内容と要素のつながりを理解する時間へ分けています。 実測47語です。難しい一語を探すより、誰が何を経験し、何が他と違うのかを文で補えば大丈夫です。 この別解でも、例外のない全称、問いの難しさ、答えを出すまでに必要な思考時間を保っています。表現が標準解と違っても、この意味の骨組みが残っていれば正解として十分に通用します。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
What is important is that ...最重要

重要点の中身を文で示す

that 以下に主語と動詞のある内容を置きます。 今回はすべてが難しい問いを説明するために使いますが、比較や抽象的な主張を平易に開く別の和文英訳にも応用できます。形だけでなく、節が文中で主語・目的語・程度のどの役割かを確認してください。

What is important is that every question is difficult.
What is important is that everyone feels safe.
every one of + 複数名詞最重要

一つ一つすべてを強調する

動詞は one に合わせて単数になります。 今回はすべてが難しい問いを説明するために使いますが、比較や抽象的な主張を平易に開く別の和文英訳にも応用できます。形だけでなく、節が文中で主語・目的語・程度のどの役割かを確認してください。

Every one of these questions is difficult.
Every one of the rooms has a window.
no + 名詞 + Vよく使う

一つも起きないと表す

not any より短く強い否定です。 今回はすべてが難しい問いを説明するために使いますが、比較や抽象的な主張を平易に開く別の和文英訳にも応用できます。形だけでなく、節が文中で主語・目的語・程度のどの役割かを確認してください。

No answer comes quickly.
No student was left alone.
what S is asking最重要

問いの内容を節にする

what が ask の目的語になります。 今回はすべてが難しい問いを説明するために使いますが、比較や抽象的な主張を平易に開く別の和文英訳にも応用できます。形だけでなく、節が文中で主語・目的語・程度のどの役割かを確認してください。

understand what each question is asking
explain what the writer is asking
how S should Vよく使う

取るべき方法を示す

助動詞 should は主語の後ろです。 今回はすべてが難しい問いを説明するために使いますが、比較や抽象的な主張を平易に開く別の和文英訳にも応用できます。形だけでなく、節が文中で主語・目的語・程度のどの役割かを確認してください。

consider how we should approach it
decide how we should respond
after V-ing carefullyよく使う

考えた後の結果を示す

時間の順序を短く加えられます。 今回はすべてが難しい問いを説明するために使いますが、比較や抽象的な主張を平易に開く別の和文英訳にも応用できます。形だけでなく、節が文中で主語・目的語・程度のどの役割かを確認してください。

give an answer after thinking carefully
reply after reading carefully
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
important重要なimportance は名詞です
every one一つ一つすべて動詞は単数に合わせます
question問いask a question では数えられる名詞です
difficult難しい人を主語にせず問題を主語にします
answer答え、答える名詞にも動詞にもなります
quicklyすぐに動詞を修飾する副詞です
approach取り組む動詞なら前置詞なしで目的語を取れます
make sense意味が通るsense の前に冠詞を置かない決まった形です
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出題の傾向

神戸大学の和文英訳は、2012年の繁栄と生活、2013年の難問、2015年の外部交流のように、同じ年度の意見英作文につながる本文中の要点を選んでいます。短い一文でも、全称、比較、因果などの論理語を正確に残し、抽象名詞を what / how 節へ開く力が問われます。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

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解説を読んだあとに原文を見てもう一度訳すと、名詞を節へ開く感覚が身につきます。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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