神戸大学のロゴ 第Ⅲ問 問5 条件英作文 神戸大学 2020
神戸大学 2020年度 前期日程 · 英語

第Ⅲ問 問5 条件英作文
解答と解説

禅僧の書の題The Mosquito Bites the Iron Bullを、自分ならどう解釈するか約70語で述べる問題です。唯一の正解を当てるのでなく、蚊の小ささ、鉄の牛の硬さ、噛むという無理な行為の関係から一貫した読みを作ります。ここでは、力の差が大きく成功が見えなくても、対象へ向き合い続ける姿勢を表すと解釈します。how small we are、what seems impossible、how effort changes understandingを使い、茶席で見る人自身の課題へ開きます。 禅の専門用語や作者の意図を知ったふりをする必要はありません。I take the title to meanと自分の読みだと示し、絵の具体物から理由を積み上げます。蚊は弱い、鉄は噛めない、それでもbiteという現在形で行為が続く、という三段です。努力すれば必ず成功するという単純な教訓にもせず、結果より向き合い方や見方の変化に重点を置きます。茶会の掛軸という文脈には、見る人へ静かな問いを返す作品だと最後に触れます。

難易度 ★★★★★ 目安 18分 条件英作文 テーマ The Mosquito Bites the Iron Bullの比喩解釈
1

問題

第Ⅲ問 問5 次の条件に従って英文を書きなさい。

下線部⑷を、あなたならどのように解釈しますか。70語程度の英語で書きなさい。

約70語の英語。禅の書画に関するパッセージを踏まえて解答する。 下線部⑷: "The Mosquito Bites the Iron Bull"(玉舟による一行書のタイトル。京都大徳寺の禅僧の作品で、茶会での掛軸として人気があった。)
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この問題で見られている力

  • 題の具体的な像から比喩を組み立てる力
  • 作者の意図を断定せず自分の解釈として示す力
  • 蚊と鉄の牛の力の差を説明する力
  • 努力と成功を単純な因果にしない力
  • 約70語で像・解釈・現代的意味を結ぶ力
2

答案の組み立て

第1段

自分の解釈として提示する

I take the title to show how someone who feels very small may face what seems impossible.

第2段

蚊と鉄の不可能性を根拠にする

A mosquito cannot truly bite iron, yet it keeps trying to reach the bull.

第3段

努力の意味を成功と分ける

This may teach us how effort changes what we notice, even when it does not bring quick success.

第4段

茶席の見る人へ問いを返す

At a tea gathering, the words may quietly ask viewers what hard problem they continue to face.

第 1 文

第1段:自分の解釈として提示する

つまずきやすいところ
  • I take A to mean/showで解釈を示します
  • 作者の意図を断定しません
  • how smallで蚊の小ささを人へ移します
  • what seems impossibleで鉄の硬さを受けます
  • mayで解釈の余地を残します
発想の切り替え

題から読み取れる関係を自分の言葉で提示します。 Zen means ...と定義せず、To meやI takeを付けるのが安全です。

訳例
標準

I take the title to show how someone who feels very small may face what seems impossible.

別解

To me, the mosquito represents how weak we sometimes feel.

この文でやりやすい誤り

作者の意図を事実として断定する

減点 大
The monk certainly meant that hard work always wins.
I take the title to show that effort can matter without quick success.

資料に作者の説明はなく、always winsも題からは言えません。

representの後ろにasを置く

減点 中
The mosquito represents as a weak person.
The mosquito represents a weak person.

representは目的語を直接取るか、be represented asを使います。

この文の言いかえ
〜と解釈する
I take the title to show ...自分の読みだと明示できます
To me, the title means ...平易で直接的です
The title certainly proves ...作者の意図と真理を断定しすぎます
不可能に見えるもの
what seems impossiblewhat節で対象を受けます
a task that looks impossible関係節でも自然です
what does impossible look意味と語順が変わっています
第 2 文

第2段:蚊と鉄の不可能性を根拠にする

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。cannotで物理的不可能を示します
  • yetでそれでも続く行為へ進みます
  • keep V-ingの形を使います
  • ironを形容詞としてbullの前に置きます
  • 題の三要素をすべて使います
発想の切り替え

解釈の根拠を題の具体物に戻します。 mosquitoを単なる人間、bullを単なる敵と決めつけず、力関係を説明します。

訳例
標準

A mosquito cannot truly bite iron, yet it keeps trying to reach the bull.

別解

The iron bull represents what will not move for us.

この文でやりやすい誤り

蚊が実際に鉄を噛めるとする

減点 大
The mosquito successfully eats the iron bull.
A mosquito cannot truly bite iron, yet it keeps trying.

題はbiteでありeatではなく、鉄を食べた成功も示していません。

題の一要素だけ説明する

減点 中〜大
The mosquito is small and weak.
The small mosquito keeps trying to bite a bull made of iron.

鉄の牛と噛む行為がないため、なぜその対比が意味を持つか説明できません。

keepの後ろに原形を置く

減点 中
It keeps try to bite the bull.
It keeps trying to bite the bull.

keepの後ろは動名詞です。

ironを名詞の後ろに置く

減点 小〜中
The mosquito bites the bull of iron.
The mosquito tries to bite the iron bull.

意味は推測できますが題の自然な名詞修飾はthe iron bullです。

この文の言いかえ
とても小さな存在
how small we sometimes feel人の感覚へhow節で開けます
a very weak person短い名詞句です
a little power human不自然な語の組み合わせです
挑み続ける
keep trying to reach itkeepの後ろは動名詞です
continue to face it平易な言い換えです
keep try itkeepの語法が誤りです
第 3 文

第3段:努力の意味を成功と分ける

つまずきやすいところ
  • how effort changesで過程を示します
  • what we noticeで変わる内容を受けます
  • even whenで成功しない場合を含めます
  • bring successの自然な組み合わせを使います
  • 努力すれば勝てると断定しません
発想の切り替え

禅の題を根性論だけにせず、注意や理解が変わるという読みへ進めます。 effort changes usと曖昧にせず、何が変わるかをwhat節で示します。

訳例
標準

This may teach us how effort changes what we notice, even when it does not bring quick success.

別解

The bite shows how we can stay with a difficult question and discover what it teaches us.

この文でやりやすい誤り

努力が必ず成功を生むとする

減点 大
Enough effort always makes every impossible task easy.
Effort may change what we understand even without quick success.

every、alwaysで題以上の因果を断定しています。

禅の難語で内容を隠す

減点 大
The title expresses a mysterious Zen truth beyond all words.
The title shows how a weak person may continue facing a hard problem.

具体的な解釈も題との対応もなく、説明を避けています。

この文の言いかえ
すぐの成功
quick success冠詞なしで一般的な成功を示せます
an immediate result一つの結果として書けます
fast win always語順と意味が不自然です
気づくこと
what we noticewhat節で内容を受けます
the things we begin to see説明的な形です
what do we notice文中で疑問語順にしません
第 4 文

第4段:茶席の見る人へ問いを返す

つまずきやすいところ
  • 茶会という本文情報を最後に使います
  • mayで作品の働きを推量します
  • ask 人 what S Vの語順を守ります
  • continue to faceで向き合い続けるとします
  • new reasonを足さず解釈を閉じます
発想の切り替え

掛軸が見る人自身の問題を考えさせると結びます。 茶会の人気を成功の証拠にせず、作品を見る場の働きとして使います。

訳例
標準

At a tea gathering, the words may quietly ask viewers what hard problem they continue to face.

別解

The scroll may invite each guest to ask what their own iron bull is.

この文でやりやすい誤り

what節を疑問語順にする

減点 大
The scroll asks what is their hard problem.
The scroll asks viewers what their hard problem is.

文中のwhat節は平叙文語順です。

茶会の説明だけで終える

減点 大
The scroll was popular at tea gatherings in Kyoto.
At a tea gathering, the title may ask viewers what challenge they face.

本文情報の要約であり、題をどう解釈するかに答えていません。

この文の言いかえ
難しい問いにとどまる
stay with a difficult questionすぐ答えを出さず考える意味です
keep facing a hard problemより直接的です
stay a questionwithがなく意味がつながりません
客に問いかける
ask viewers what they faceask人what節の形です
invite each guest to think柔らかな働きかけです
ask to viewers whataskと人の間にtoは置きません
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×366語

I take the title to show how someone who feels very small may face what seems impossible. A mosquito cannot truly bite iron, yet it keeps trying to reach the bull. This may teach us how effort changes what we notice, even when it does not bring quick success. At a tea gathering, the words may quietly ask viewers what hard problem they continue to face.

全66語で、約70語を満たしています。I take the title to showで作者の唯一の意図ではなく自分の解釈だと示しました。蚊が鉄を実際には噛めない事実と、それでもbullへ向かう像から、すぐ成功しなくても難題へ向き合う姿勢を読み取っています。how a small person faces、what seems impossible、how effort changes、what we notice、what hard problemの節が、像から教訓への橋渡しをしています。quick successを保証しない点も大切です。 本番では、まず日本語で答案の役割を短くメモし、それから一文ずつ英語にしてください。書き終えたら、設問で求められた内容が全部あるか、主語と動詞が対応しているか、冠詞と単複が合っているかを順に見ます。最後にhow節とwhat節が本当に内容を具体化しているかも読み直してください。数合わせで節を足すのではなく、読み手が知りたい中身を節の後ろに置けていれば、平易な語でも説得力のある答案になります。 自由な解釈でも、題の三語との対応は必要です。mosquitoは小ささ、ironは硬さ、bitesは向き合う行為として使います。作者が努力の勝利を説いたと断定せず、I takeとmayで自分の読みを示します。すぐ結果が出ないときにも注意や理解が変わる、という結論なら、鉄を本当に噛み破るという物理的成功を作らずに比喩を回収できます。 第1段「第1段:自分の解釈として提示する」の見直しでは、まず「I take A to mean/showで解釈を示します」を確認します。次に「mayで解釈の余地を残します」まで読んで、英文の一つの動詞が一つの役割を果たしているかを見てください。別解と比べるときは語の難しさではなく、設問の条件と論理が同じように残っているかを基準にします。 第2段「第2段:蚊と鉄の不可能性を根拠にする」の見直しでは、まず「ここが山場です。cannotで物理的不可能を示します」を確認します。次に「題の三要素をすべて使います」まで読んで、英文の一つの動詞が一つの役割を果たしているかを見てください。別解と比べるときは語の難しさではなく、設問の条件と論理が同じように残っているかを基準にします。 第3段「第3段:努力の意味を成功と分ける」の見直しでは、まず「how effort changesで過程を示します」を確認します。次に「努力すれば勝てると断定しません」まで読んで、英文の一つの動詞が一つの役割を果たしているかを見てください。別解と比べるときは語の難しさではなく、設問の条件と論理が同じように残っているかを基準にします。 第4段「第4段:茶席の見る人へ問いを返す」の見直しでは、まず「茶会という本文情報を最後に使います」を確認します。次に「new reasonを足さず解釈を閉じます」まで読んで、英文の一つの動詞が一つの役割を果たしているかを見てください。別解と比べるときは語の難しさではなく、設問の条件と論理が同じように残っているかを基準にします。 誤答との境界では「作者の意図を事実として断定する」、「蚊が実際に鉄を噛めるとする」、「題の一要素だけ説明する」をまとめて点検します。どの誤答も狙った欠陥を一つだけ含むため、修正例ではその一点だけが直っているかを確認できます。自分の答案にも同じ読み方を行い、内容条件、語法、主述、時制を一度に眺めず順番に調べると見落としが減ります。 誤答との境界では「representの後ろにasを置く」、「keepの後ろに原形を置く」、「ironを名詞の後ろに置く」をまとめて点検します。どの誤答も狙った欠陥を一つだけ含むため、修正例ではその一点だけが直っているかを確認できます。自分の答案にも同じ読み方を行い、内容条件、語法、主述、時制を一度に眺めず順番に調べると見落としが減ります。 誤答との境界では「努力が必ず成功を生むとする」、「what節を疑問語順にする」、「茶会の説明だけで終える」をまとめて点検します。どの誤答も狙った欠陥を一つだけ含むため、修正例ではその一点だけが直っているかを確認できます。自分の答案にも同じ読み方を行い、内容条件、語法、主述、時制を一度に眺めず順番に調べると見落としが減ります。 誤答との境界では「禅の難語で内容を隠す」をまとめて点検します。どの誤答も狙った欠陥を一つだけ含むため、修正例ではその一点だけが直っているかを確認できます。自分の答案にも同じ読み方を行い、内容条件、語法、主述、時制を一度に眺めず順番に調べると見落としが減ります。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×2 / what節 ×360語

To me, the mosquito represents how weak we sometimes feel, while the iron bull represents what will not move for us. The bite is not a promise of victory. It shows how we can stay with a difficult question and discover what it teaches us. The hanging scroll may invite each guest to ask what their own iron bull is.

全60語で、約70語を満たしています。蚊と鉄の牛をそれぞれ弱い自分と動かない問題の象徴として読み、biteを勝利の約束ではなく問いにとどまる行為としました。茶席の客が自分のiron bullを考える結びにしています。 標準解と同じ結論を保ちながら、動詞と具体例を変えています。どちらかを丸暗記するのではなく、自分が確実に書ける語で同じ論理を再現する練習に使ってください。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
I take A to mean / show B最重要

自分の解釈を示す

正解が一つでない題では、断定せず自分の読みを提示できます。

I take the title to show persistence.
I take her silence to mean no.
show how S may V what ...最重要

比喩を人の経験へ移す

像の関係をhowとwhatの節で説明し、単語の置換で終わらせません。

show how a small person faces what seems impossible
show how children use what they learn
cannot V, yet S keeps V-ing最重要

不可能性と継続を対比する

できない事実を認めた上で、それでも続く行為を題の中心にできます。

It cannot bite iron, yet it keeps trying.
He was tired, yet he kept walking.
change what S noticesよく使う

変化の中身をwhatで示す

成長や理解という抽象名詞を使わず、見えるものが変わると説明できます。

Effort changes what we notice.
Travel changed what I valued.
even when S does not Vよく使う

結果が出ない場合も含める

努力と成功を単純な因果にせず、条件を限定できます。

continue even when it does not bring success
listen even when we do not agree
像→対比→解釈→見る人への問いよく使う

作品題を70語で論証する

具体物から離れすぎず、最後に現代の見る人へ意味をつなげます。

蚊と鉄牛→弱さと硬さ→向き合う姿勢→自分の難題
小舟と嵐→力の差→進み方→自分の恐れ
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
interpret解釈する答案ではI take A to meanでも平易に表せます
mosquito可算名詞なのでa mosquitoとします
iron鉄の名詞の前でiron bullのように修飾できます
represent表す、象徴する目的語を直接置き、represent asとはしません
effort努力一般的な努力なら数えない名詞として使えます
success成功一般論では冠詞なしでquick successとできます
viewer見る人作品を見る複数の人ならviewersです
hanging scroll掛軸本文の作品形式を平易に指す表現です
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出題の傾向

神戸大は読解内容をそのまま要約するだけでなく、2020年Ⅲ-問5の美術作品の題、2021年の内向き志向、2022年の比喩level playing fieldのように、言葉の背後にある意味を自分の英語で説明させます。この問題は特に解釈の自由度が高い一方、題のmosquito、bite、iron bullのどれかを無視すると根拠が弱くなります。後年の社会問題型と同じく、主張と根拠の対応が採点の中心です。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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