決定後の一直線な行動と、結果がどれほどおかしくても止まらない譲歩関係を表す問題です。差がつくのは、単語の置き換えではなく、文中の時間差・逆接・因果・限定を英語の骨組みに直すことです。標準解では how 節3個、what 節2個を使い、名詞のかたまりを具体的な内容へ開きました。「決定を下す」と「一直線に進む」の訳し分けを軸にすると、長い原文でも何を主語にし、どの評価を残すかが見えます。各文を一度短い主語と動詞にほどき、接続関係を戻してください。 下書きでは「決定する」「進み続ける」を主文の二本柱にし、その間へ「結果がどれほどおかしくても」を差し込みます。こうすると譲歩節が長くても、主語 we を見失いません。tend to は人間一般の傾向を表し、always のような強すぎる断定を避けられます。また what we have chosen は進む方向の中身、how strange は結果の程度を示すため、二つの節の役割は別です。最後に once 節の時制と lead to の前置詞を見直せば、抽象的な一文でも減点点をかなり減らせます。
われわれはいったん自分自身で決定を下すと,それがいかにおかしな事態を招くことになるとしても,それに向けて一直線に進んでいく習性を持っているのである。
次の日本文の下線部(3)の意味を英語で表しなさい。 ___下線部(1)___人間の心理というのは不思議なもので,最初はそれほどいいと思わなかった物でも,いったん自分で買おうと決断すると,そのいいところばかりを見るようになる。___下線部(1)______下線部(2)___買う前は欠点に敏感だったあなたも,いったん所有することになると,長所ばかりを強調することになる。___下線部(2)___そういうわけだから,テレビなどでもっともよくベンツのコマーシャルを見る人間は,今現在ベンツを所有している客自身だということになる。___下線部(3)___われわれはいったん自分自身で決定を下すと,それがいかにおかしな事態を招くことになるとしても,それに向けて一直線に進んでいく習性を持っているのである。___下線部(3)___
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アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できますわれわれはいったん自分自身で決定を下すと,それがいかにおかしな事態を招くことになるとしても,それに向けて一直線に進んでいく習性を持っているのである。
この文では、「いったん決定を下す」は once we have made a decision と完了後を示します。日本語の名詞を英語の名詞一語へ急いで置き換えず、誰が何を見て、どのように判断するかまで組み直します。とくに「決定を下す」は make a decision と書くと、原文の論理が見えます。別解のように語順を変えても、対比・因果・限定のどれを表す文なのかを保てば大丈夫です。
Once we have made a decision for ourselves, we tend to move straight toward what we have chosen, no matter how strange a situation the decision may lead to. This is how our minds often work: after we decide what to do, we keep going in that direction even when we can see how unreasonable the result may be.
After making our own choice, we often continue in the direction we have chosen, however odd the result may become. We seem to care more about following what we decided than about asking whether the decision still makes sense. This is how strongly our own decisions can control what we do next.
英語では make a decision と言います。内容は「決定後も進む」で合っているため、動詞だけを直します。
複数主語 we を受ける再帰代名詞は ourselves です。ourselfs という形はありません。
現在完了は have + 過去分詞なので make ではなく made が必要です。決定後も進むという内容は変えません。
how の直後には形容詞 strange を置き、その後に a situation と続けます。冠詞を形容詞の前へ出すとこの譲歩の形になりません。
however + 形容詞なら however strange it is の語順です。it is strange の前に however を置くだけでは譲歩節になりません。
「〜につながる」の lead は自動詞で lead to とします。目的語を直接取ると「状況を案内する」のような別の型になります。
この意味では straight 自体が副詞として使えます。straightly は通常使わず、不自然な語形になります。
custom は社会や集団の慣習に向く語です。人間一般の行動傾向なら tend to が自然です。
what 節の内部は what we chose の平叙文語順です。did は不要です。
決定後の行動は訳せていますが、「いかにおかしな事態を招いても」が欠けています。この譲歩が筆者の批判の中心です。
Once we have made a decision for ourselves, we tend to move straight toward what we have chosen, no matter how strange a situation the decision may lead to. This is how our minds often work: after we decide what to do, we keep going in that direction even when we can see how unreasonable the result may be.
全59語です。原文の1文をすべて対応させ、決定後の一直線な行動と、結果がどれほどおかしくても止まらない譲歩関係を表す形にしました。how節3個、what節2個を実測しています。難しい名詞へ逃げず、主語・動詞・接続を見える形にしたため、少し説明的でも意味は正確です。冠詞、時制、主述の一致も文ごとに確認しています。まずはこの骨組みを目標にしてください。
After making our own choice, we often continue in the direction we have chosen, however odd the result may become. We seem to care more about following what we decided than about asking whether the decision still makes sense. This is how strongly our own decisions can control what we do next.
全52語です。こちらは原文の論理を保ちながら、「自分自身で決定を下す」を make our own choice、「習性を持つ」を we often continue と別の平易な言い方にしました。how節1個、what節2個を使っています。見直しでは、決定をした主体が we のままか、however odd が結果の異常さを譲歩として残しているか、進む先が direction we have chosen と明確かを順に確認してください。最後は how strongly our own decisions can control what we do next と節に開き、習性の中身を説明しています。原文の「それ」は decision という物体へ向かう意味ではなく、自分で選んだ方向へ進む意味です。そのため toward the decision より in the direction we have chosen の方が内容を誤解されません。また、odd な結果を知った後も続けるという批判が中心なので、however の節を落とすと単なる意志の強さをほめる文へ変わります。抽象的な habit を無理に使わなくても、繰り返される行動として十分に表せます。

名詞を働きへ開く
決定を下すのような内容を、物や性質の名前ではなく「どう〜するか」へ開きます。節内は疑問文語順にしません。
内容を節で受ける
「もの・こと」の中身を示せます。この問題では 一直線に進む を具体化するために使えます。末尾に it を重ねないでください。
時間の境目を示す
変化の前後を明確にします。時を表す節では未来の内容でも will を置かず、現在形を使います。
譲歩を平易に書く
程度にかかわらない譲歩を表します。難しい倒置を使わず、形容詞と主語・動詞の順を守れば十分です。
誤った推論を止める
前の事実から短絡的な結論を出さないための形です。筆者が何を否定しているかをはっきり示せます。
評価の逆転を見せる
正しい点を認めたあとで問題点を出す対比です。but still / yet を使い、単なる and の列挙にしません。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| make a decision | 決定を下す | do a decision とはしません |
| for ourselves | 自分自身で | by ourselves は「助けなしで」の意味が強くなります |
| tend to | 〜する傾向がある | 習性を平易に一般化できます |
| straight | まっすぐに | この意味では -ly を付けません |
| toward | 〜に向かって | 後ろに方向や選んだ対象を置きます |
| no matter how | どれほど〜でも | how + 形容詞 + S V の順です |
| lead to | 〜を招く、〜につながる | to を落とさないようにします |
| make sense | 理にかなう | whether it makes sense で「妥当かどうか」です |
2012年外国語学部の(1)(2)(3)は購入と決定をめぐる心理を段階的に訳します。(3)は最も抽象度が高く、「いかに〜としても」の譲歩と「習性を持つ」の一般化が中心です。前二問の所有物の話へ戻さず、決定一般へ広げます。
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