文法・論理・構成は正しいのに生命感がない文章を、修辞の工夫で生き生きさせる流れを訳す問題です。差がつくのは、単語の置き換えではなく、文中の時間差・逆接・因果・限定を英語の骨組みに直すことです。標準解では how 節4個、what 節1個を使い、名詞のかたまりを具体的な内容へ開きました。「文章にぶつかる」と「説得力がない」の訳し分けを軸にすると、長い原文でも何を主語にし、どの評価を残すかが見えます。各文を一度短い主語と動詞にほどき、接続関係を戻してください。
文章も文法的なまちがいはない,論理もちゃんとしている,冒頭から結論までの道筋もとおっている,それでいて,どうも説得力がない,迫力がない,といった文章にぶつかることがあります。そういう文章は,どこか,魅力がなく,生命の通った感じがしないのです。そんな文章をどうしたら生き生きさせられるでしょうか。表現の面でいいますなら,修辞にくふうを加えることです。
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この文では、三つの長所を that / whose で並べ、文の骨組みを途中で失いません。日本語の名詞を英語の名詞一語へ急いで置き換えず、誰が何を見て、どのように判断するかまで組み直します。とくに「文章にぶつかる」は come across writing と書くと、原文の論理が見えます。別解のように語順を変えても、対比・因果・限定のどれを表す文なのかを保てば大丈夫です。
We sometimes come across writing that has no grammatical errors, whose logic is sound, and whose path from the opening to the conclusion is clear, but that still somehow fails to convince or move the reader.
We sometimes read a piece that is correct in grammar and logic and is clearly organized from beginning to end, yet somehow it does not tell us what makes the argument convincing or how the words can move us.
collide with は物理的に衝突する意味です。偶然その文章を読むという文脈では come across を使います。
writing はこの意味では通常不可算です。一つの文章なら a piece of writing と数えます。
not と no が重なり、標準英語では意図と逆に読まれます。否定は一つだけにします。
correctful という形容詞はありません。論理が筋の通った状態なら sound または logical が使えます。
文章の論の進み方を述べており、道路が通る話ではありません。organized や line of thought で構成を表します。
文法上並べられても、「正しい。それなのに力がない」という意外な対比が見えません。but still を入れます。
そういう文章は,どこか,魅力がなく,生命の通った感じがしないのです。
この文では、「そういう文章」は such writing で前文全体を受けます。日本語の名詞を英語の名詞一語へ急いで置き換えず、誰が何を見て、どのように判断するかまで組み直します。とくに「論理がちゃんとしている」は the logic is sound と書くと、原文の論理が見えます。別解のように語順を変えても、対比・因果・限定のどれを表す文なのかを保てば大丈夫です。
Such writing somehow lacks appeal and does not give us a sense of how the writer's ideas come alive.
A piece like that seems dull; we cannot feel what the writer truly wants to bring to life in it.
how 節の中では do を前に出しません。how living ideas move の平叙文語順にします。
そんな文章をどうしたら生き生きさせられるでしょうか。
この文では、疑問文なので How can we ...? の語順を守ります。日本語の名詞を英語の名詞一語へ急いで置き換えず、誰が何を見て、どのように判断するかまで組み直します。とくに「説得力がない」は fail to convince the reader と書くと、原文の論理が見えます。別解のように語順を変えても、対比・因果・限定のどれを表す文なのかを保てば大丈夫です。
How, then, can we make such writing come alive?
What can we do to make a piece like that feel alive to its reader?
使役の make + 目的語の後ろは動詞原形です。to を置かない形にしてください。
表現の面でいいますなら,修辞にくふうを加えることです。
この文では、「表現の面で」は As far as expression is concerned と範囲を限定します。日本語の名詞を英語の名詞一語へ急いで置き換えず、誰が何を見て、どのように判断するかまで組み直します。とくに「生き生きさせる」は make the writing come alive と書くと、原文の論理が見えます。別解のように語順を変えても、対比・因果・限定のどれを表す文なのかを保てば大丈夫です。
As far as expression is concerned, the answer is to think carefully about what kinds of words will work and how to use them.
In terms of expression, we can bring the writing to life by choosing figures of speech that fit what we want to say and by deciding how each one should work.
原文は表現が原因だと言っているのではなく、「表現の面から答えるなら」と範囲を限定しています。
原文の「くふう」は数を増やすことではありません。何をどう使うか考えるという質の工夫を残します。
We sometimes come across writing that has no grammatical errors, whose logic is sound, and whose path from the opening to the conclusion is clear, but that still somehow fails to convince or move the reader. Such writing somehow lacks appeal and does not give us a sense of how the writer's ideas come alive. How, then, can we make such writing come alive? As far as expression is concerned, the answer is to think carefully about what kinds of words will work and how to use them.
全88語です。原文の4文をすべて対応させ、文法・論理・構成は正しいのに生命感がない文章を、修辞の工夫で生き生きさせる流れを訳す形にしました。how節3個、what節1個を実測しています。難しい名詞へ逃げず、主語・動詞・接続を見える形にしたため、少し説明的でも意味は正確です。冠詞、時制、主述の一致も文ごとに確認しています。まずはこの骨組みを目標にしてください。
We sometimes read a piece that is correct in grammar and logic and is clearly organized from beginning to end, yet somehow it does not tell us what makes the argument convincing or how the words can move us. A piece like that seems dull; we cannot feel what the writer truly wants to bring to life in it. What can we do to make a piece like that feel alive to its reader? In terms of expression, we can bring the writing to life by choosing figures of speech that fit what we want to say and by deciding how each one should work.
全105語です。こちらは原文の論理を保ちながら、文法的な間違いがないや生命が通うを別の平易な言い方にしました。how節2個、what節4個を使っています。一語が出ないときも、誰が何を感じ、何がどう変わるかを二つの短い節に分ければ、内容を落とさず書けます。

名詞を働きへ開く
文章にぶつかるのような内容を、物や性質の名前ではなく「どう〜するか」へ開きます。節内は疑問文語順にしません。
内容を節で受ける
「もの・こと」の中身を示せます。この問題では 説得力がない を具体化するために使えます。末尾に it を重ねないでください。
時間の境目を示す
変化の前後を明確にします。時を表す節では未来の内容でも will を置かず、現在形を使います。
譲歩を平易に書く
程度にかかわらない譲歩を表します。難しい倒置を使わず、形容詞と主語・動詞の順を守れば十分です。
誤った推論を止める
前の事実から短絡的な結論を出さないための形です。筆者が何を否定しているかをはっきり示せます。
評価の逆転を見せる
正しい点を認めたあとで問題点を出す対比です。but still / yet を使い、単なる and の列挙にしません。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| come across | 偶然出会う、目にする | 文章との出会いに使え、collide with とはしません |
| a piece of writing | 一つの文章 | writing を数えるときの形です |
| grammatical | 文法的な | grammar は名詞、grammatical は形容詞です |
| sound | しっかりした、妥当な | sound logic で筋の通った論理を表せます |
| convince | 納得させる | 目的語に reader など人を置きます |
| appeal | 魅力 | lack appeal のように不可算で使えます |
| come alive | 生き生きする | make the writing come alive と使います |
| figure of speech | 比喩などの修辞表現 | 複数なら figures of speech です |
阪大文学部の和文英訳は、2012年のように文章論や表現論をまとまった長さで訳す問題が見られます。同年の文学部以外が美術鑑賞の俗説を論じるのに対し、文学部は文章の説得力を扱います。複数の評価語を同じ英単語で潰さないことが重要です。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
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