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大阪大学 2014年度 前期日程 · 英語

全学部 和文英訳
解答と解説

「言葉が生む親しさと排他性」を扱う和文英訳です。差がつくのは、最上級の内容を Nothing ... more than で表すこと、おたがいを one another とすること、そして共有する言葉を a language they share と関係節にすることです。日本語の抽象名詞を英単語一語に置き換えるだけでは、因果や対比が見えなくなります。how節・what節に開き、誰がどう感じるのか、何が何を生むのかを明示します。各文の時制と主語をそろえ、原文にある強弱も落とさない答案を目指してください。

難易度 ★★★★ 目安 25分 和文英訳 テーマ 言葉が生む親しさと排他性
1

問題

全学部 次の日本文を英訳しなさい。

言葉以上におたがいを非常に親しくさせるものはありません。にもかかわらず,その言葉を共有しないとき,あるいはできないとき,知らない国のまるで知らない言葉がそうであるように,言葉くらい人をはじくものもありません。際立って親和的にもなれば,際立って排他的にもなるのです。

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この問題で見られている力

  • 最上級の内容を Nothing ... more than で表す
  • おたがいを one another とする
  • 共有する言葉を a language they share と関係節にする
  • 共有しない/できないを do not or cannot と区別する
  • 人をはじくを shut someone out とする
  • 知らない国を country about which we know nothing と開く
2

文ごとの解説

第 1 文

言葉以上におたがいを非常に親しくさせるものはありません。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。最上級の内容を Nothing ... more than で表す
  • おたがいを one another とする
  • 共有する言葉を a language they share と関係節にする
  • 共有しない/できないを do not or cannot と区別する
  • 人をはじくを shut someone out とする
発想の切り替え

この部分では「言葉が生む親しさと排他性」のうち、最上級の内容を Nothing ... more than で表すことが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

Nothing brings people closer to one another than a language they share, because it lets them understand how the other person sees the world.

別解

A shared language can make people extremely close by showing them how each person thinks.

この文でやりやすい誤り

「Aを親しくさせる」を make 人 to V で書く

減点 大
A shared language makes people to feel close to one another.
A shared language makes people feel close to one another.

使役の make の後ろは「人+動詞の原形」です。to だけを除けば、「言葉がおたがいを親しくさせる」というこの文の意味が正確になります。

「言葉が人を親しくさせる」を how 節で受けるとき動詞の数を誤る

減点 中
This passage shows us how a shared language bring people closer.
This passage shows us how a shared language brings people closer.

how 節の主語と動詞が一致していません。この問題では「最上級の内容を Nothing ... more than で表す」点が問われており、主語の単数・複数を確かめて動詞だけを直すと、その関係を正確に示せます。

「どう親しくさせるか」を疑問文語順で書く

減点 大
We can understand how does a shared language bring people closer to one another.
We can understand how a shared language brings people closer to one another.

understand の目的語になる how 節では、do や does を前に出しません。「おたがいを one another とする」点を守るためにも、how の後ろを普通の文の語順にしてください。

この文の言いかえ
Aを親しくさせる
bring A closerこの問題の「Aを親しくさせる」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
help A feel close「bring A closer」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
bring A closerly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
お互い
one anotherこの問題の「お互い」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
each other「one another」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
one anotherly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
第 2 文

にもかかわらず,その言葉を共有しないとき,あるいはできないとき,知らない国のまるで知らない言葉がそうであるように,言葉くらい人をはじくものもありません。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。おたがいを one another とする
  • 共有する言葉を a language they share と関係節にする
  • 共有しない/できないを do not or cannot と区別する
  • 人をはじくを shut someone out とする
  • 知らない国を country about which we know nothing と開く
発想の切り替え

この部分では「言葉が生む親しさと排他性」のうち、おたがいを one another とすることが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

Yet when people do not or cannot share that language, nothing shuts someone out more strongly, as we can feel when we hear a language from a country about which we know nothing.

別解

However, a language that we do not share can also push us away, just as an unknown language from an unknown country may do.

この文でやりやすい誤り

「言葉を共有するとはどういうことか」を explain 人 物 で書く

減点 中
The writer explains us what it means to share a language.
The writer explains to us what it means to share a language.

explain は explain 人 物 の形を取りません。この問題の「共有する言葉を a language they share と関係節にする」点を説明するときも、人の前に to を置けば正しい骨格になります。

「共有できないとき何が起きるか」で can to see と書く

減点 大
We can to see what happens when people cannot share a language.
We can see what happens when people cannot share a language.

助動詞 can の直後は動詞の原形です。余分な to だけを除けば、「共有しない/できないを do not or cannot と区別する」点を what 節で正しく示せます。

「共有しないから人をはじく」を because と so で二重に結ぶ

減点 中
Because people do not share a language, so it shuts them out.
Because people do not share a language, it shuts them out.

because で理由を始めたら、主節の前に so は置きません。「人をはじくを shut someone out とする」という因果を見せる語は一つに絞ってください。

「聞こえてはいるがはじかれる」を although と but で重ねる

減点 中
Although we can hear the words, but a language from a country we know nothing about shuts us out.
Although we can hear the words, a language from a country we know nothing about shuts us out.

although と but を同じ一文で重ねると接続語が二つになります。「知らない国を country about which we know nothing と開く」点を明確にするため、although だけで対比を作ると読みやすくなります。

この文の言いかえ
共有する
shareこの問題の「共有する」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
use together「share」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
sharely語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
締め出す
shut outこの問題の「締め出す」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
keep outside「shut out」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
shut outly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
知られていない
unknownこの問題の「知られていない」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
not known「unknown」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
unknownly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
第 3 文

際立って親和的にもなれば,際立って排他的にもなるのです。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。共有する言葉を a language they share と関係節にする
  • 共有しない/できないを do not or cannot と区別する
  • 人をはじくを shut someone out とする
  • 知らない国を country about which we know nothing と開く
  • 親和性を what joins people と動詞化する
発想の切り替え

この部分では「言葉が生む親しさと排他性」のうち、共有する言葉を a language they share と関係節にすることが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

Language can therefore be what joins people in a special way and, at the same time, what keeps others outside just as strongly.

別解

This tells us what makes language special: it can include people very strongly, but it can also exclude those who do not know how to use it.

この文でやりやすい誤り

「結びつける/外に置く」を述べる information を複数扱いする

減点 小〜中
The information about what joins people and what keeps others outside are important here.
The information about what joins people and what keeps others outside is important here.

information は数えない名詞なので単数扱いです。この題では「親和性を what joins people と動詞化する」点を述べるため、are だけを is に直してください。

「言葉が見方をどう変えるか」を discuss about で書く

減点 小〜中
The passage discusses about how a language can join people and keep others outside.
The passage discusses how a language can join people and keep others outside.

discuss は目的語を直接取るため about は不要です。「排他性を keeps others outside と平易に表す」点を how 節で受け、余分な前置詞だけを除きます。

「結びつけもし外にも置く」を can の後ろで動名詞にする

減点 中
We can understanding how a language joins people and keeps others outside.
We can understand how a language joins people and keeps others outside.

can の後ろに understanding は置けません。動詞の原形 understand に直せば、「言葉は人を結びつけもし、外に置きもする」というこの文の要点を how 節で受ける自然な英文になります。

この文の言いかえ
結びつける
joinこの問題の「結びつける」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
bring together「join」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
joinly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
外に置く
keep outsideこの問題の「外に置く」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
not let in「keep outside」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
keep outsidely語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
排除する
excludeこの問題の「排除する」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
keep out「exclude」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
excludely語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×1 / what節 ×280語

Nothing brings people closer to one another than a language they share, because it lets them understand how the other person sees the world. Yet when people do not or cannot share that language, nothing shuts someone out more strongly, as we can feel when we hear a language from a country about which we know nothing. Language can therefore be what joins people in a special way and, at the same time, what keeps others outside just as strongly.

標準解は全80語です。how節1個、what節2個を実測しました。「言葉が生む親しさと排他性」という抽象的な内容を、誰が何を感じ、何がどう働くかまで節で説明しています。原文の対比・因果・時制を落とさず、使う語は高校範囲に抑えました。長い日本語を一度に訳さず、各文の主語と動詞を決めてから接続関係を戻す順番を、まずはここを目標にしてください。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×2 / what節 ×166語

A shared language can make people extremely close by showing them how each person thinks. However, a language that we do not share can also push us away, just as an unknown language from an unknown country may do. This tells us what makes language special: it can include people very strongly, but it can also exclude those who do not know how to use it.

説明を足した解は全66語です。how節2個、what節1個です。標準解と同じ内容を別の骨格で表し、「言葉が生む親しさと排他性」の中心がどこにあるかを読み手に見えるようにしました。一語の訳語が思い出せないときでも、平易な動詞の後ろに節を置けば意味を守れます。表現の格好よさより、原文の各要素が答案のどこにあるかを一文ずつ照合してください。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
what S V最重要

名詞を内容のある節に開く

抽象名詞を一語で探すより、何を指すのかを主語と動詞で示すと、この問題の論理が読み手に伝わります。「言葉が生む親しさと排他性」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

Nothing brings people closer to one another than a language they share, because it lets them understand how the other person sees the world.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
how S V最重要

状態や方法を節で示す

「あり方」「程度」「仕組み」を how 節にすると、難しい名詞を使わずに意味を正確に置けます。「言葉が生む親しさと排他性」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

Yet when people do not or cannot share that language, nothing shuts someone out more strongly, as we can feel when we hear a language from a country about which we know nothing.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
because S V最重要

理由を結果につなぐ

この題材では出来事を並べるだけでなく、なぜその結果になるのかを接続詞で見せる必要があります。「言葉が生む親しさと排他性」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

Language can therefore be what joins people in a special way and, at the same time, what keeps others outside just as strongly.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
not only A but also Bよく使う

二つの面を対応させる

対比される二項を同じ文法の形にそろえると、長い日本語でも関係が崩れません。「言葉が生む親しさと排他性」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

Nothing brings people closer to one another than a language they share, because it lets them understand how the other person sees the world.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
when / if S Vよく使う

場面や条件を先に置く

具体的な場面を節で示してから主文へ進むと、一般論と例のつながりが明確になります。「言葉が生む親しさと排他性」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

Yet when people do not or cannot share that language, nothing shuts someone out more strongly, as we can feel when we hear a language from a country about which we know nothing.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
S + plain verb + what/how節よく使う

平易な動詞で説明する

show、see、know、understand のような高校語の後ろに節を置けば、難語に頼らず答案を組み立てられます。「言葉が生む親しさと排他性」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

Language can therefore be what joins people in a special way and, at the same time, what keeps others outside just as strongly.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
7

この問題の語彙

表現意味ひとこと
bring A closerAを親しくさせる今回の「言葉が生む親しさと排他性」では bring A closer をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
one anotherお互い今回の「言葉が生む親しさと排他性」では one another をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
share共有する今回の「言葉が生む親しさと排他性」では share をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
shut out締め出す今回の「言葉が生む親しさと排他性」では shut out をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
unknown知られていない今回の「言葉が生む親しさと排他性」では unknown をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
join結びつける今回の「言葉が生む親しさと排他性」では join をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
keep outside外に置く今回の「言葉が生む親しさと排他性」では keep outside をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
exclude排除する今回の「言葉が生む親しさと排他性」では exclude をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
8

出題の傾向

阪大全学部の和文英訳は、生命・言葉・社会など大きなテーマを、身近な経験と対比で説明する文章が多いです。2015年はアリと生命の時間、2014年は共有する言葉と共有できない言葉の両面が問われました。同じ主語が正反対の働きをする構造を、yet と at the same time で明示すると読みやすくなります。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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