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大阪大学 2015年度 前期日程 · 英語

文学部以外 和文英訳
解答と解説

「歴史的事実と立場の違い」を扱う和文英訳です。差がつくのは、歴史という語を hear the word history で受けること、わかった気がするを tend to feel that we know と弱めること、そして過去の事実を facts about what happened と開くことです。日本語の抽象名詞を英単語一語に置き換えるだけでは、因果や対比が見えなくなります。how節・what節に開き、誰がどう感じるのか、何が何を生むのかを明示します。各文の時制と主語をそろえ、原文にある強弱も落とさない答案を目指してください。

難易度 ★★★★ 目安 28分 和文英訳 テーマ 歴史的事実と立場の違い
1

問題

文学部以外 次の日本文を英訳しなさい。

「歴史」と言われると,われわれはだれしも,なにか,わかったという気がする。歴史は過去にあった事実だ,と考えるのがふつうだ。しかし,そう考えておしまいにしないで,もう一歩踏みこんで,それでは「過去にあった事実」というものの正体は,いったいなにか,と考えてみる。そうすると,これがなかなか簡単には決まらない。人によって意見や立場が違うので,過去の事実はこうだった,いや,そうではなかったと,言い争いになりやすい。

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この問題で見られている力

  • 歴史という語を hear the word history で受ける
  • わかった気がするを tend to feel that we know と弱める
  • 過去の事実を facts about what happened と開く
  • もう一歩踏み込むを go one step further とする
  • 正体は何かを what we really mean by で問い直す
  • 簡単には決まらないを how difficult it is to decide と表す
2

文ごとの解説

第 1 文

「歴史」と言われると,われわれはだれしも,なにか,わかったという気がする。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。歴史という語を hear the word history で受ける
  • わかった気がするを tend to feel that we know と弱める
  • 過去の事実を facts about what happened と開く
  • もう一歩踏み込むを go one step further とする
  • 正体は何かを what we really mean by で問い直す
発想の切り替え

この部分では「歴史的事実と立場の違い」のうち、歴史という語を hear the word history で受けることが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

When we hear the word “history,” all of us tend to feel that we know what it means.

別解

The word “history” makes us think we understand what it is.

この文でやりやすい誤り

「facts about the past」を主語にした節で動詞の数を誤る

減点 中
This passage shows us how facts about the past affects people.
This passage shows us how facts about the past affect people.

how 節の主語と動詞が一致していません。この問題では「歴史という語を hear the word history で受ける」点が問われており、主語の単数・複数を確かめて動詞だけを直すと、その関係を正確に示せます。

「facts about the pastがどう働くか」を疑問文語順にする

減点 大
We can understand how do facts about the past work in this passage.
We can understand how facts about the past work in this passage.

understand の目的語になる how 節では、do や does を前に出しません。「わかった気がするを tend to feel that we know と弱める」点を守るためにも、how の後ろを普通の文の語順にしてください。

この文の言いかえ
歴史
historyこの問題の「歴史」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
what happened in the past「history」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
historyly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
第 2 文

歴史は過去にあった事実だ,と考えるのがふつうだ。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。わかった気がするを tend to feel that we know と弱める
  • 過去の事実を facts about what happened と開く
  • もう一歩踏み込むを go one step further とする
  • 正体は何かを what we really mean by で問い直す
  • 簡単には決まらないを how difficult it is to decide と表す
発想の切り替え

この部分では「歴史的事実と立場の違い」のうち、わかった気がするを tend to feel that we know と弱めることが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

We usually think that history is made up of facts about what happened in the past.

別解

We commonly say that it means facts from the past.

この文でやりやすい誤り

「facts about the pastの意味」を explain 人 物 で書く

減点 中
The writer explains us what facts about the past mean.
The writer explains to us what facts about the past mean.

explain は explain 人 物 の形を取りません。この問題の「過去の事実を facts about what happened と開く」点を説明するときも、人の前に to を置けば正しい骨格になります。

「歴史」の影響を make 人 to V で書く

減点 大
Facts about the past make people to think about what matters.
Facts about the past make people think about what matters.

使役の make の後ろは「人+動詞の原形」です。to だけを除けば、「歴史的事実と立場の違い」が人に考えさせるという今回の意味が正確になります。

この文の言いかえ
〜から成る
be made up ofこの問題の「〜から成る」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
consist of「be made up of」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
be made up ofly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
過去
the pastこの問題の「過去」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
earlier times「the past」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
the pastly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
第 3 文

しかし,そう考えておしまいにしないで,もう一歩踏みこんで,それでは「過去にあった事実」というものの正体は,いったいなにか,と考えてみる。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。過去の事実を facts about what happened と開く
  • もう一歩踏み込むを go one step further とする
  • 正体は何かを what we really mean by で問い直す
  • 簡単には決まらないを how difficult it is to decide と表す
  • 意見と立場を views and positions と分ける
発想の切り替え

この部分では「歴史的事実と立場の違い」のうち、過去の事実を facts about what happened と開くことが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

But let us go one step further instead of stopping there and ask what we really mean by “facts about the past.”

別解

Yet if we do not stop at that answer and ask what such a fact actually is, we see how hard the question becomes.

この文でやりやすい誤り

「facts about the pastの重要点」で can to see と書く

減点 大
We can to see what is important about facts about the past.
We can see what is important about facts about the past.

助動詞 can の直後は動詞の原形です。余分な to だけを除けば、「もう一歩踏み込むを go one step further とする」点を what 節で正しく示せます。

「facts about the past」の因果を because と so で二重に結ぶ

減点 中
Because facts about the past matter here, so the writer explains the topic carefully.
Because facts about the past matter here, the writer explains the topic carefully.

because で理由を始めたら、主節の前に so は置きません。「正体は何かを what we really mean by で問い直す」という因果を見せる語は一つに絞ってください。

この文の言いかえ
もう一歩進む
go one step furtherこの問題の「もう一歩進む」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
think about it more deeply「go one step further」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
go one step furtherly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
〜で意味する
mean byこの問題の「〜で意味する」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
intend by「mean by」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
mean byly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
第 4 文

そうすると,これがなかなか簡単には決まらない。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。もう一歩踏み込むを go one step further とする
  • 正体は何かを what we really mean by で問い直す
  • 簡単には決まらないを how difficult it is to decide と表す
  • 意見と立場を views and positions と分ける
  • 言い争いを disagree about how/what で具体化する
発想の切り替え

この部分では「歴史的事実と立場の違い」のうち、もう一歩踏み込むを go one step further とすることが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

We then find how difficult it is to decide what those facts really are.

別解

People look at the past from different positions, so they often argue over what happened and how it should be understood.

この文でやりやすい誤り

「facts about the past」の対比を although と but で重ねる

減点 中
Although facts about the past seem simple, but the topic has a deeper meaning.
Although facts about the past seem simple, the topic has a deeper meaning.

although と but を同じ一文で重ねると接続語が二つになります。「簡単には決まらないを how difficult it is to decide と表す」点を明確にするため、although だけで対比を作ると読みやすくなります。

「〜から成る」を can の後ろで動名詞にする

減点 中
We can understanding how facts about the past are presented.
We can understand how facts about the past are presented.

can の後ろに understanding は置けません。動詞の原形 understand に直せば、「歴史的事実と立場の違い」の示され方を how 節で受ける自然な英文になります。

この文の言いかえ
決める
decideこの問題の「決める」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
determine「decide」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
decidely語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
第 5 文

人によって意見や立場が違うので,過去の事実はこうだった,いや,そうではなかったと,言い争いになりやすい。

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。正体は何かを what we really mean by で問い直す
  • 簡単には決まらないを how difficult it is to decide と表す
  • 意見と立場を views and positions と分ける
  • 言い争いを disagree about how/what で具体化する
  • 歴史という語を hear the word history で受ける
発想の切り替え

この部分では「歴史的事実と立場の違い」のうち、正体は何かを what we really mean by で問い直すことが中心です。日本語の語順を保とうとせず、まず誰が何をするかを決めます。その後、名詞のかたまりを what または how の節に開き、前後との因果・対比を接続語で結んでください。難しい一語を探すより、意味を二つの短い要素に分けるほうが安定します。

訳例
標準

Because people have different views and stand in different positions, they easily disagree about how an event happened and what should count as a fact about the past.

別解

The word “history” makes us think we understand what it is.

この文でやりやすい誤り

「facts about the past」についての information を複数扱いする

減点 小〜中
The information about facts about the past are important here.
The information about facts about the past is important here.

information は数えない名詞なので単数扱いです。この題では「意見と立場を views and positions と分ける」点を述べるため、are だけを is に直してください。

「facts about the pastが見方を変える仕組み」を discuss about で始める

減点 小〜中
The passage discusses about how facts about the past change our view.
The passage discusses how facts about the past change our view.

discuss は目的語を直接取るため about は不要です。「言い争いを disagree about how/what で具体化する」点を how 節で受け、余分な前置詞だけを除きます。

この文の言いかえ
見方
viewこの問題の「見方」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
way of seeing something「view」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
viewly語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
意見が合わない
disagreeこの問題の「意見が合わない」に最も合う、平易で安全な形です。前後の主語と時制も一緒に確認してください。
have different views「disagree」が出ないときに使える、意味をほどいた平易な言いかえです。文の形に合わせてください。
disagreely語尾を足しただけの不自然な形です。この選択肢は使わないでください。
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×598語

When we hear the word “history,” all of us tend to feel that we know what it means. We usually think that history is made up of facts about what happened in the past. But let us go one step further instead of stopping there and ask what we really mean by “facts about the past.” We then find how difficult it is to decide what those facts really are. Because people have different views and stand in different positions, they easily disagree about how an event happened and what should count as a fact about the past.

標準解は全98語です。how節2個、what節5個を実測しました。「歴史的事実と立場の違い」という抽象的な内容を、誰が何を感じ、何がどう働くかまで節で説明しています。原文の対比・因果・時制を落とさず、使う語は高校範囲に抑えました。長い日本語を一度に訳さず、各文の主語と動詞を決めてから接続関係を戻す順番を、まずはここを目標にしてください。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×2 / what節 ×366語

The word “history” makes us think we understand what it is. We commonly say that it means facts from the past. Yet if we do not stop at that answer and ask what such a fact actually is, we see how hard the question becomes. People look at the past from different positions, so they often argue over what happened and how it should be understood.

説明を足した解は全66語です。how節2個、what節3個です。標準解と同じ内容を別の骨格で表し、「歴史的事実と立場の違い」の中心がどこにあるかを読み手に見えるようにしました。一語の訳語が思い出せないときでも、平易な動詞の後ろに節を置けば意味を守れます。表現の格好よさより、原文の各要素が答案のどこにあるかを一文ずつ照合してください。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
what S V最重要

名詞を内容のある節に開く

抽象名詞を一語で探すより、何を指すのかを主語と動詞で示すと、この問題の論理が読み手に伝わります。「歴史的事実と立場の違い」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

When we hear the word “history,” all of us tend to feel that we know what it means.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
how S V最重要

状態や方法を節で示す

「あり方」「程度」「仕組み」を how 節にすると、難しい名詞を使わずに意味を正確に置けます。「歴史的事実と立場の違い」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

We usually think that history is made up of facts about what happened in the past.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
because S V最重要

理由を結果につなぐ

この題材では出来事を並べるだけでなく、なぜその結果になるのかを接続詞で見せる必要があります。「歴史的事実と立場の違い」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

But let us go one step further instead of stopping there and ask what we really mean by “facts about the past.”
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
not only A but also Bよく使う

二つの面を対応させる

対比される二項を同じ文法の形にそろえると、長い日本語でも関係が崩れません。「歴史的事実と立場の違い」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

We then find how difficult it is to decide what those facts really are.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
when / if S Vよく使う

場面や条件を先に置く

具体的な場面を節で示してから主文へ進むと、一般論と例のつながりが明確になります。「歴史的事実と立場の違い」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

Because people have different views and stand in different positions, they easily disagree about how an event happened and what should count as a fact about the past.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
S + plain verb + what/how節よく使う

平易な動詞で説明する

show、see、know、understand のような高校語の後ろに節を置けば、難語に頼らず答案を組み立てられます。「歴史的事実と立場の違い」を扱う今回も、語句より関係を先に決めるのがコツです。

When we hear the word “history,” all of us tend to feel that we know what it means.
Practice shows us how we learn and what we still need to improve in a different situation.
7

この問題の語彙

表現意味ひとこと
history歴史今回の「歴史的事実と立場の違い」では history をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
be made up of〜から成る今回の「歴史的事実と立場の違い」では be made up of をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
the past過去今回の「歴史的事実と立場の違い」では the past をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
go one step furtherもう一歩進む今回の「歴史的事実と立場の違い」では go one step further をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
mean by〜で意味する今回の「歴史的事実と立場の違い」では mean by をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
decide決める今回の「歴史的事実と立場の違い」では decide をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
view見方今回の「歴史的事実と立場の違い」では view をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
disagree意見が合わない今回の「歴史的事実と立場の違い」では disagree をこの意味で使います。前置詞・単複・語形を丸ごと確認し、単語だけを孤立して覚えないでください。
8

出題の傾向

阪大文学部以外の問題では、歴史・文字・文化のような身近に見える概念を問い直す文章が続きます。2016年は文字と記憶、2015年は歴史的事実の定義が素材でした。この系統では、最初の常識、問い直し、意見の対立という論の順序を英語でも崩さないことが重要です。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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