一文だけの短い問題ですが、前後の文脈を読まずに単語を置き換えると意味を外しやすい問題です。「あとは」は物の残りではなく最初の一分が過ぎた後を指し、「全然違うこと」は与えられた課題とは関係のないことです。主語を they や the students で補い、何から注意が離れ、どのように別の考えへ移るのかを節に開くと、短い原文の含みを落とさず書けます。
あとは全然違うことを考えています。
次の日本文の下線部(2)の意味を英語で表しなさい。 ___下線部(1)___思考は「動かす」ことが必要です。動かすためには刺激がなければならない。自分ひとりの頭の中で考えを深めるのは難しいことです。___下線部(1)___多くの小中学校で,「いまから15分でこれこれの問題について考えてください」というように「考える時間」をつくったりしますが,たいていは最初の1分しか考えていません。___下線部(2)___あとは全然違うことを考えています。___下線部(2)___思考が行き詰まってしまう。そこで「対話」が必要になるのです。 ___下線部(3)___ある考えに対して,ちょっと違う考えをぶつけられれば,次の考えに進むことができます。矛盾をどうにかしようと思考を働かせられるのです。___下線部(3)___ (齋藤孝『読書する人だけがたどり着ける場所』)
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アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できますあとは全然違うことを考えています。
前文では十五分のうち最初の一分しか課題を考えないと述べています。そこで「あとは」を単独の afterwards で済ませず、for the rest of the time と置けば、残り十四分ほどという対比が見えます。「違う」は比較の相手が必要なので、what they were asked to think about を補うと読み手に親切です。
After that, they spend the rest of the time thinking about something completely different from what they were asked to consider. This shows how quickly their attention shifts away from the question and what happens when they have no new stimulus to move their thinking forward.
Once the first minute has passed, the students begin to think about things that have nothing to do with the given question. In other words, what fills the rest of their time is different from what the teacher asked them to think about and shows how easily thought can stop moving.
前後は学校で考える時間を与えられた児童・生徒一般の話です。I にすると筆者自身の体験へ変わり、誰の行動かを取り違えます。省略主語は直前の内容から補います。原文の主語・時間・対象を修正文と一つずつ照合すると、この一か所だけを直す理由がはっきりします。
after はこの意味では目的語が必要で、単独の接続副詞にはできません。「そのあと」なら after that または afterwards を使います。採点では単語の近さより文全体の意味が見られます。修正文を声に出し、前後の論理までつながるか確認してください。
the other thing は二つのうち残った特定の一つを指します。ここでは課題以外のさまざまな考えへそれるので something completely different が合います。この形を避けるだけでなく、修正文で日本語のどの部分を回収したかまで確認すると、同じ誤りを別の問題でも防げます。
different の後ろに比較相手を置くなら from が必要です。欠けると二つの名詞がつながらず文が壊れます。誤りを直す際は別の難しい表現を足さず、修正文のように高校範囲の語で意味を一本に通すのが安全です。
think の直後に物を置くと「そう考える」という内容補語の読みになり、何について考えるかを表せません。話題には think about を使います。原文の主語・時間・対象を修正文と一つずつ照合すると、この一か所だけを直す理由がはっきりします。
この文は考える行為を全否定していません。課題とは別のことを考えているので、completely を different にかけます。採点では単語の近さより文全体の意味が見られます。修正文を声に出し、前後の論理までつながるか確認してください。
left をこの位置で使うと自然な名詞句になりません。「残りの時間」は the rest of the time が安定しています。この形を避けるだけでなく、修正文で日本語のどの部分を回収したかまで確認すると、同じ誤りを別の問題でも防げます。
now を加えると今この瞬間の一場面になります。原文は多くの学校で起こる一般的な傾向なので、単純現在形で書きます。誤りを直す際は別の難しい表現を足さず、修正文のように高校範囲の語で意味を一本に通すのが安全です。
besides は「そのうえ」という追加です。ここでは最初の一分とその後という時間の順序なので after that が必要です。原文の主語・時間・対象を修正文と一つずつ照合すると、この一か所だけを直す理由がはっきりします。
another part of the question では同じ課題の別の部分を考え続けています。原文の「全然違う」から外れるため、nothing to do with the question とします。採点では単語の近さより文全体の意味が見られます。修正文を声に出し、前後の論理までつながるか確認してください。
時間をどのように過ごすかを表す spend と合わせるなら spend the rest of the time V-ing が自然です。不要な in を置かない形で覚えると安全です。この形を避けるだけでなく、修正文で日本語のどの部分を回収したかまで確認すると、同じ誤りを別の問題でも防げます。
After that, they spend the rest of the time thinking about something completely different from what they were asked to consider. This shows how quickly their attention shifts away from the question and what happens when they have no new stimulus to move their thinking forward.
全46語です。中心となる訳は第一文で、after that が「最初の一分のあと」、the rest of the time が残りの時間、something completely different が課題から外れた考えを表します。第二文は前後の文脈を説明的に開いたものです。what they were asked to consider、how quickly their attention leaves、what happens の三つの節で、短い日本語に隠れている比較対象と結果を見える形にしました。
Once the first minute has passed, the students begin to think about things that have nothing to do with the given question. What they think about for the remaining minutes is no longer the task, which explains how their thoughts lose direction and what the writer means by saying that thinking comes to a stop.
全55語です。after that が出ないときは Once the first minute has passed と時間を一文にして構いません。have nothing to do with the given question なら「全然違う」の関係を平易な語で説明できます。後半では、前後文の「思考が行き詰まる」までつなぎ、短い下線部が段落の中でどんな役割を持つかを示しています。

時間を何に使うかを書く
時間の長さと行動を一つにできる形です。この問題では、残り時間を別の考えに使うという脱線をそのまま表せます。 一つ目の例でこの問題への使い方を、二つ目で別の話題にも移せることを確かめてください。
不特定のものを後ろから説明する
something は形容詞を後ろに置きます。日本語の語順に引かれて different something としないようにします。 一つ目の例でこの問題への使い方を、二つ目で別の話題にも移せることを確かめてください。
比較相手を示す
違うと言うだけでなく、何と違うかを from の後ろに置くと採点者に伝わります。 一つ目の例でこの問題への使い方を、二つ目で別の話題にも移せることを確かめてください。
求められた内容を節にする
名詞一語が出なくても、何をするよう求められたかを what 節で説明できます。 一つ目の例でこの問題への使い方を、二つ目で別の話題にも移せることを確かめてください。
ある時点の後を示す
afterwards 一語に頼らず、何が終わった後かを節で明確にできます。 一つ目の例でこの問題への使い方を、二つ目で別の話題にも移せることを確かめてください。
無関係であると示す
unrelated が思い出せないときにも、基本語だけで強い無関係を表せます。 一つ目の例でこの問題への使い方を、二つ目で別の話題にも移せることを確かめてください。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| after that | そのあと | after 単独ではなく that まで置きます 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| the rest of | 残りの〜 | time は不可算なので the rest of the time とします 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| completely | 完全に、まったく | different を強め、考える行為を否定しません 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| given | 与えられた | the given question のように名詞の前で使えます 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| attention | 注意 | pay attention to と attention leaves の両方を確認します 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| stimulus | 刺激 | 複数なら stimuli ですが、標準解では無理に使いません 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| remaining | 残っている | remaining minutes のように名詞の前に置きます 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| focus | 集中、焦点 | lose focus on の前置詞は on です 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
| unrelated | 無関係な | be unrelated to の to を忘れないようにします 単語だけでなく、この形のまま短い例文にして覚えると使いやすいです。 |
阪大外国語学部は、同じ長文から複数の下線部を別々に訳させる年があります。2020年は思考と対話を扱い、(1)は刺激の必要、(2)のこの問題は注意の脱線、(3)は違う考えをぶつける働きを問いました。2019年も一つの随筆から職場の付き合い、空き時間、執筆の実現を三問に分けています。全学部の抽象説明や文学部の長文和訳とは違い、短い下線部でも前後から主語と指示内容を補う力が重要です。
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