自動化が進む社会で、機械やAIに代わってほしくない具体的な仕事を一つ選び、その理由を約80語で述べる問題です。職名を挙げるだけではなく、その仕事で人間が何を見取り、相手に合わせてどう判断するのかまで書けるかが分かれ目です。ここでは小学校教員を選び、同じ沈黙でも子どもによって意味が違うこと、表情や普段の様子から必要な支えを決めることを具体例にします。how a child is feeling と what kind of help the child needs のように節へ開けば、「共感」「臨機応変」といった難しい抽象語に頼らず論証できます。
科学技術の発展によって、機械や AI(人工知能)が人の代わりをすることが増えてきました。製造業においてはかなり以前から、また近年では運輸や接客などのサービス業でも自動化が進んでいます。このように社会が大きく変わろうとしている中にあって、どうしても機械や AI が取って代わることができない、もしくは取って代わってほしくないとあなたが考えるのはどのような仕事ですか。
具体的な仕事を 1つ挙げ、その理由を 80 語程度の英文で述べなさい。
解説を読んだあとに、別の仕事を一つ選んで自分の理由を書いてみてください。Boost アプリなら、仕事が具体的か、約80語で理由と例がつながっているかまで答案に沿って確認できます。
アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できます小学校教員を一つの仕事として明示する
I do not want machines or AI to replace elementary school teachers.
教員が見るものと判断することをhow/what節で示す
A good teacher notices how each child is feeling by looking at the child's words, face, and usual behavior. The teacher then decides what kind of help the child needs.
黙っている子どもの例で判断の違いを見せる
For example, a quiet child may not know the answer or may be worried about something. A person who knows the child can judge how to respond better.
教員の役割を言い直して結論にする
That is why children need teachers who watch them carefully and change their support for each child.
第1段:小学校教員を一つの仕事として明示する
設問は「代われない」と「代わってほしくない」のどちらも認めています。人間にしか絶対にできないと証明するのは難しいため、ここでは後者を選びます。小学校教員なら、子どもの小さな変化を読み取って支え方を変えるという具体的な理由につなげやすくなります。
I do not want machines or AI to replace elementary school teachers.
Elementary school teaching is one job that I want people, rather than machines, to continue doing.
設問は具体的な仕事を一つ挙げるよう求めています。四職を並べると、約80語の中でどの仕事の理由も具体化できず、条件にも合いません。
数えられる職業名 teacher を単数で使うなら a が必要です。職業全体を表すここでは複数形 teachers が自然です。
replace A は「Aに取って代わる」です。with を入れると目的語の位置が崩れ、何が何に代わるのか表せません。
第2段:教員が見るものと判断することをhow/what節で示す
「教師には心がある」だけでは、採点者に仕事の違いが伝わりません。教師は言葉だけでなく表情と普段の様子を合わせて子どもの状態を考え、必要な支えを決める、と動作に分けます。how と what の節が、抽象的な「人間性」を採点できる内容へ変えてくれます。
A good teacher notices how each child is feeling by looking at the child's words, face, and usual behavior. The teacher then decides what kind of help the child needs.
Teachers watch how children speak and act, and they think about what each child needs at that moment.
feel himself は「自分自身に触れる」のように読まれます。「子どもがどう感じているか」は how each child is feeling と書きます。
each child は一人ずつを見る単数の主語です。現在形の動詞には -s が必要で、need ではなく needs になります。
AI一般への好悪しかなく、小学校教員という仕事で人が何をするかを説明できていません。観察と支援の判断へ焦点を戻します。
第3段:黙っている子どもの例で判断の違いを見せる
一人の子が黙っている場面を置くと、教師が規則通りに反応するだけでは足りない理由が見えます。答えが分からないのか、心配事があるのかで支え方は変わります。普段のその子を知る人が判断する価値を示せば、仕事を選んだ理由が具体例から自然に伝わります。
For example, a quiet child may not know the answer or may be worried about something. A person who knows the child can judge how to respond better.
When a child says nothing, a teacher who knows that child can decide whether to explain, listen, or wait.
quietness は名詞で、may の直後には置けません。黙っている状態なら be quiet を使います。
例が示したいのは、同じ沈黙に複数の意味があり得ることです。and だと一人の子に二つが同時に起きている断定になるため、or で可能性を分けます。
know だけでは「何を知っている人か」が示されません。この論証ではその子を普段から知ることが重要なので the child を残します。
第4段:教員の役割を言い直して結論にする
結論は「AIは危険だ」と広げず、子どもには注意深く見て支え方を変える教師が必要だ、と冒頭の選択を言い直します。理由と例で示した内容だけを短く回収すると、約80語でも一本の論になります。
That is why children need teachers who watch them carefully and change their support for each child.
For this reason, people should remain responsible for teaching young children.
I do not want machines or AI to replace elementary school teachers. A good teacher notices how each child is feeling by looking at the child's words, face, and usual behavior. The teacher then decides what kind of help the child needs. For example, a quiet child may not know the answer or may be worried about something. A person who knows the child can judge how to respond better. That is why children need teachers who watch them carefully and change their support for each child.
全83語です。設問の「80語程度」に収まる長さです。小学校教員を最初に一つ挙げ、観察、判断、沈黙する子どもの例、結論の順に進めました。how each child is feeling、what kind of help the child needs、how to respond の三つの節が、人間の教師の仕事を具体化しています。「AIには感情がない」と断定するのではなく、普段の子どもを知る人の判断がよりよいと説明しているため、無理のない論証です。まずはこの四段構成を目標にしてください。
I believe people should continue to work as elementary school teachers. Young children cannot always explain what is troubling them or how much help they need. For instance, one quiet child may be confused, while another may be sad about something at home. A teacher who sees them every day can notice how their behavior has changed and choose what to do next. Machines can give useful information, but people should make the final decision about how to support each child.
全78語です。「80語程度」は厳密な上下限ではなく、この長さでも十分に目安の範囲です。こちらは子どもが困り事を説明できない場合を出発点にし、二人の静かな子の状態を対比しました。what is troubling them、how much help they need、how their behavior has changed、what to do next、how to support each child と節に開いているので、難しい心理学の語を使わずに教員の判断を説明できます。

本文で小学校教員を論じたのに、最後だけ医師へ変わっています。選んだ仕事を最初から最後まで保たないと、論のまとまりが失われます。

代わってほしくない対象を示す
能力的に絶対不可能だと言い切らず、自分の立場として仕事を選べます。設問が二つの選択肢を認めるときに安全です。
感情の中身を節に開く
feelings という名詞だけにせず、誰がどう感じているかを判断の内容として示せます。
必要なものの種類を示す
help や support の中身を what 節で具体化し、判断する仕事の説明に使えます。
一つの行動に複数の理由を示す
見た目だけでは判断できないことを二つの可能性に分けられます。may を両方に置くと対応が明確です。
継続的な関係を根拠にする
人間だからよいという抽象論ではなく、相手を知っていることを判断の根拠にできます。
約80語の四段構成
背景説明に語数を使わず、選んだ仕事を一つの場面で見せます。最後はその場面から冒頭の選択へ戻してください。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| replace | 〜に取って代わる | replace A で使い、replace with A とはしません |
| elementary school | 小学校 | elementary school teacher のように後ろの名詞を説明します |
| behavior | 行動、ふるまい | 不可算扱いが基本で、普段の様子なら usual behavior と書けます |
| notice | 見て気づく | 変化を観察して気づく場面に合います |
| support | 支え、支援する | 名詞にも動詞にもなります。人を支えるなら support the child です |
| respond | 応じる、対応する | respond to the child のように相手には to を使います |
| be worried about | 〜を心配している | 人の状態は worried、心配させる物事は worrying です |
| make a decision | 決定する | decision は数えられるので、単数なら a が必要です |
阪大の全学部向け条件英作文は、2020年のキャッシュレス社会、2021年の前向きな姿勢を取り戻す方法、2022年の仕事と自動化のように、身近な社会変化や行動について具体例を添えて短く述べさせます。一方、文学部は抽象度の高い和文英訳、文学部以外は比喩や論理関係を含む和文英訳が中心で、同じ年度でも求められる組み立てが異なります。この問題では技術一般を論じ続けず、一つの仕事の一場面へ早く降りるのが有効です。
解説を読んだあとに、別の仕事を一つ選んで自分の理由を書いてみてください。Boost アプリなら、仕事が具体的か、約80語で理由と例がつながっているかまで答案に沿って確認できます。
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