大阪大学のロゴ 全学部 条件英作文 大阪大学 2025
大阪大学 2025年度 前期日程 · 英語

全学部 条件英作文
解答と解説

博士号取得者数の推移を示したグラフを読み、日本のおかれている状況を英語で述べたうえで、その要因か改善案のどちらかを論じます。阪大の全学部でこの形式が出たのは珍しく、いつもの意見論述とは進め方が変わります。山場は二つあります。ひとつは、6本ある折れ線から書く一組を選ぶことで、標準解では日本の横ばいと中国の急増を while で対比します。「日本以外はすべて増加」とまとめると、ほぼ横ばいのドイツを取りこぼして図と食い違います。もうひとつは、設問が「要因、もしくは、改善案」と選ばせている点で、両方に手を出すと80語ではどちらも深まりません。標準解では要因を一つだけ選び、企業が博士の価値を説明していないという筋で最後までそろえます。

難易度 ★★★★ 目安 25分 条件英作文 テーマ グラフの対比を述べ、要因か改善案を一つに絞る
1

問題

全学部 全体の分量は80語程度とします。

以下のグラフから読み取れる日本のおかれている状況について英語で述べなさい。その上で,その状況を引き起こしていると思われる要因,もしくは,その状況を改善するための案(逆に,積極的な施策は必要ないと考える場合,その理由)についても全て英語で論じなさい。

全体の分量は80語程度とします。
2000年から2014年までの6か国の博士号取得者数の推移を示す折れ線グラフ
図1

折れ線グラフ。表題は「博士号取得者数推移」、単位は人。横軸は2000年から2014年まで(2年刻みの目盛り)、縦軸は0から80,000まで10,000刻み。系列は6本で、右端に2014年時点の値が「米国:6.8万人」「中国:5.4万人」「ドイツ:2.8万人」「日本:1.5万人」「フランス:1.4万人」「韓国:1.3万人」と添えてあります。米国は約45,000から約67,000へ増加。中国は約11,000から約53,000へ急増し、2002年ごろ日本を追い抜きました。ドイツは25,000前後でほぼ横ばい。日本は15,000前後で横ばいから微減。フランスと韓国は10,000前後で推移し、韓国の2010年、フランスの2001・2010・2011年はデータが欠けています。

図から読み取ること

  • 縦軸は博士号取得者数(単位は人)で 0 から 80,000 まで、横軸は 2000 年から 2014 年までです。
  • 折れ線は6本で、右端に国名と2014年の値が添えてあります。米国:6.8万人、中国:5.4万人、ドイツ:2.8万人、日本:1.5万人、フランス:1.4万人、韓国:1.3万人 です。
  • 日本は 15,000 人前後のまま横ばいで、2014 年にかけてわずかに減っています。
  • 中国は約 11,000 人から約 54,000 人へ急増し、2002 年ごろに日本を追い抜いています。
  • ドイツは 25,000〜28,000 人でほとんど動いていません。増えているのは米国・中国・韓国・フランスです。
答案に引用してよい値
  • Japan
  • China
  • 15,000
  • 54,000
  • 2000
  • 2014
  • 2002
読み違えやすいところ
  • 縦軸の単位は「人」です。割合(%)ではないので、percent と書くと図と違う話になります。
  • ドイツもほぼ横ばいなので、「日本以外はすべて増加している」と書くと図と食い違います。
  • 6本の系列は 米国・中国・ドイツ・日本・フランス・韓国 です。イギリスは入っていません。
  • 韓国とフランスは一部の年でデータが欠けており、線が途切れています。欠けている年を「減った」と読まないでください。
答案を書くようすすめる Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できます

この問題で見られている力

  • 6本の折れ線から、答案に書く一組の対比を選ぶ
  • 図から実際に読める数値(15,000 と 54,000)を引用する
  • stayed at about 15,000 と rose to 54,000 を while で対にする
  • 期間 from 2000 to 2014 を落とさない
  • 要因か改善案の一方だけを選び、最後までその筋で通す
2

答案の組み立て

第1段

グラフが示す事実を、日本と中国の対比で書く

The graph shows how the number of people who earned doctorates changed from 2000 to 2014. In Japan it stayed at about 15,000, while in China it rose to 54,000.

第2段

日本のおかれている状況を、一言で言い切る

Japan is clearly falling behind.

第3段

要因か改善案のどちらかを選び、中身を書く

One reason is that many students worry about what happens after they finish a doctorate, because companies here rarely explain how such training helps a career.

第4段

条件文で提案に変え、筋を閉じる

If firms showed what skills they value, more students would choose to continue their studies after graduation.

第 1 文

第1段:グラフが示す事実を、日本と中国の対比で書く

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。折れ線は6本ありますが、80語で書けるのは一組の対比だけです
  • 縦軸は人数、横軸は2000年から2014年。期間を落としません
  • 日本の約15,000人と中国の約54,000人という、図から実際に読める数値を引きます
  • 「日本以外はすべて増加」と書くとドイツを取りこぼし、図と食い違います
発想の切り替え

グラフ問題で最初につまずくのは、何を書けばいいか決まらないことです。折れ線が6本もあると、全部に触れなければいけない気がしてきます。ですが80語しかありません。ここで見られているのは、たくさん読み取る力ではなく、いちばん大事な一点を選んで英語にする力です。まず6本が何なのかを確かめてください。右端に国名と2014年の値が添えてあり、上から米国6.8万人、中国5.4万人、ドイツ2.8万人、日本1.5万人、フランス1.4万人、韓国1.3万人 です。ここを読み飛ばして「日本以外はすべて増えている」と決めつけると、2000年から2.8万人前後でほとんど動いていないドイツを取りこぼし、図と食い違う答案になります。選ぶべき一点は、日本の横ばいと中国の急増の対比です。中国は約1.1万人から約5.4万人へ伸び、2002年ごろに日本を追い抜いています。差がいちばん大きく、しかも図を見なければ書けない事実なので、ここを書けば読み取りができていることが伝わります。書き方も決まっています。日本を述べた節と中国を述べた節を while でつなぐだけです。while は「〜する一方で」という対比を作れるので、二つの動きを一文に収められます。「横ばい」という日本語を英語の一語で探そうとすると手が止まりますが、stayed at about 15,000 と数値ごと書けば済みます。期間を入れ忘れる人が多いのですが、from 2000 to 2014 が無いと、いつの話か分からない文になってしまいます。グラフに書いてある年は必ず入れてください。

訳例
標準

The graph shows how the number of people who earned doctorates changed from 2000 to 2014. In Japan it stayed at about 15,000, while in China it rose to 54,000.

別解

According to the graph, Japan awarded about 15,000 doctorates a year between 2000 and 2014, while the number in China rose from about 11,000 to 54,000.

この文でやりやすい誤り

図に無い数値を書く

減点 大
In Japan it stayed at about 45,000, while in China it rose to 80,000.
In Japan it stayed at about 15,000, while in China it rose to 54,000.

図の日本は1.5万人前後、中国は2014年で5.4万人です。80,000 は縦軸のいちばん上の目盛りで、どの国もそこには届いていません。図から読めない数字を書くと、答案全体が図を見ずに書いたものとして扱われます。この一項目では数値だけを直しています。

図の傾向を逆に読み、日本以外はすべて増えたと書く

減点 大
The number stayed almost the same in Japan, while it rose steadily in the other five countries.
The number stayed almost the same in Japan, while it rose sharply in China.

ドイツは2000年からずっと2.5万〜2.8万人のあたりにあり、「他の5か国はいずれも増加」とは言えません。図に書いていないことを足すと、読み取りができていないと判断されます。この一項目では対比の相手だけを直しています。

「横ばい」を難しい一語で探そうとして崩れる

減点 中
The number of doctorates in Japan was stagnation from 2000 to 2014.
The number of doctorates in Japan stayed at about 15,000 from 2000 to 2014.

stagnation は名詞なので、be動詞の後に置くと「数=停滞」という意味の通らない文になります。難しい語を思い出せても、品詞が合わなければ減点されます。この一項目では語の選び方だけを直しています。

期間を書かずに現在形で述べる

減点 中
The number of people who earn doctorates in Japan does not increase.
The number of people who earned doctorates in Japan stayed at about 15,000 from 2000 to 2014.

グラフは2000年から2014年までの記録なので、過去の推移として書く必要があります。現在形にすると「今もそうだ」という別の主張になり、グラフから読み取れる範囲を超えてしまいます。この一項目では時制と期間だけを直しています。

この文の言いかえ
横ばいだった
stayed at about 15,000数値ごと書けるので「横ばい」を一語で探さずに済み、図を見た証拠も同時に残せます。第一候補です。
hardly changed「ほとんど変わらなかった」。数値を別の文で出しているときに使えます。
was flatグラフの説明では通じますが口語的で、答案では stayed at ... のほうが安全です。
中国では増えた
in China it rose to 54,000主語を it(=取得者数)で受けたまま、場所だけを差し替えられます。第一候補です。
the number in China kept increasing数値を出さずに動きだけを言う形。前の文で数値を示したときに。
China rose to 54,000増えたのは国ではなく取得者数なので、China を主語にすると意味がずれます。
グラフによれば
The graph shows how ...そのまま主語に立てられて安定します。how 節に開けるので第一候補です。
According to the graph, ...文頭に置いて後ろを独立した文にできます。書き出しを変えたいときに。
By the graph, ...by は手段を表すので、出典を示す用法にはなりません。
第 2 文

第2段:日本のおかれている状況を、一言で言い切る

つまずきやすいところ
  • 事実の記述から、状況の評価へ一段進めます
  • falling behind の一語で「立ち遅れ」を表せます
  • ここは短く言い切り、語数を後半に残します
  • まだ理由を書かず、次の段へつなぎます
発想の切り替え

設問は「グラフから読み取れる日本のおかれている状況」を問っています。第1段で書いたのは数の動きという事実で、まだ「状況」ではありません。ここで一段上げて、その事実が日本にとって何を意味するのかを言い切ります。とはいえ、長く書く必要はありません。むしろ短いほうがいいのです。80語のうち第1段でおよそ30語を使っているので、残りを要因と提案に回さないと、後半が薄くなります。使うのは falling behind です。「後れを取っている」という意味で、比較の相手が文脈から明らかなときは behind だけで止められます。clearly を足すと、グラフを見れば明らかだという書き手の判断が入り、事実の記述との違いがはっきりします。ここで理由を書き始めてしまう人がいますが、まだです。段の役割を一つに保つと、読み手は筋を追いやすくなります。

訳例
標準

Japan is clearly falling behind.

別解

This gap is a serious problem for research.

この文でやりやすい誤り

状況の評価をせず、事実をもう一度書く

減点 大
The number in Japan did not change very much.
Japan is clearly falling behind.

第1段で述べた事実の言い換えにとどまり、「日本のおかれている状況」という問いに答えていません。同じことを二度書くと、その分だけ後半の語数が減ります。この一項目では内容の重複だけを直しています。

behind の後ろを書きかけて止まる

減点 中
Japan is falling behind than other countries.
Japan is clearly falling behind.

behind は前置詞なので、後ろに比較の than は続きません。比べる相手を出すなら behind the other countries とします。ここでは前段で相手が示されているので、behind で止めるのが自然です。この一項目では than の扱いだけを直しています。

状況の評価に理由まで詰め込む

減点 中
Japan is falling behind because students do not want to study and companies do not hire them and the government does not pay enough.
Japan is clearly falling behind.

理由を三つ並べたことで、どれも説明されないまま次へ進むことになります。設問は要因を「論じる」ことを求めているので、一つ選んで中身を書くほうが評価されます。この一項目では詰め込みだけを直しています。

この文の言いかえ
後れを取っている
is falling behind進行形で「今まさに差がついてきている」を表せます。第一候補です。
is losing ground「地歩を失いつつある」。やや硬いですが通じます。
is behind timebehind time は「時間に遅れて」という別の意味になります。
この差は問題だ
This gap is a serious problemgap で前段の対比をそのまま受けられます。第一候補です。
This difference mattersmatter を自動詞で使い、短く言い切れます。
第 3 文

第3段:要因か改善案のどちらかを選び、中身を書く

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。要因か改善案の一方だけを選びます
  • what happens after ... で学生の不安の中身を開きます
  • how such training helps a career で企業側の説明不足を示します
  • 「若者が悪い」で終わらせず、仕組みの話にします
発想の切り替え

設問をもう一度読んでください。「要因,もしくは,改善案」とあります。もしくは、です。両方書く必要はありませんし、80語では両方は書けません。ここで欲張ると、要因も提案も一行ずつになって、どちらも論じたことにならなくなります。標準解では要因を選びました。選んだら、その中身を最後まで書きます。ありがちなのは「学生が博士に行きたがらないから」で止めてしまうことです。これは言い換えただけで、なぜ行きたがらないかが説明されていません。そこで how と what の出番です。学生が心配しているのは「博士を終えたあとに何が起きるか」なので、what happens after they finish a doctorate と節に開きます。「その先が見えない」という日本語を名詞で訳そうとすると詰まりますが、節にすれば知っている語だけで書けます。さらにその不安の出どころを、企業が how such training helps a career を説明していないという形で示します。こうすると、学生個人の意欲の話ではなく、情報が伝わっていないという仕組みの話になり、次の段の提案に自然につながります。

訳例
標準

One reason is that many students worry about what happens after they finish a doctorate, because companies here rarely explain how such training helps a career.

別解

To improve the situation, universities could show students what careers a doctorate opens, and companies could explain how research skills are used at work.

この文でやりやすい誤り

要因と改善案の両方に手を出す

減点 大
One reason is that students are worried, and also the government should give more money, and companies should hire more doctors.
One reason is that many students worry about what happens after they finish a doctorate.

設問は要因か改善案のどちらかを求めているのに、両方を並べたため、どれも説明されないまま終わっています。中身を書くには一方に絞る必要があります。この一項目では絞り込みだけを直しています。

理由が言い換えで止まっている

減点 大
One reason is that few students want to get a doctorate in Japan.
One reason is that many students worry about what happens after they finish a doctorate.

「取得者が増えない理由は、取りたい人が少ないから」と、同じことを言い換えているだけで、なぜ少ないのかが書かれていません。理由として機能していないため、論じたことになりません。この一項目では中身の欠落だけを直しています。

間接疑問の中を疑問文の語順にする

減点 中
Many students worry about what does happen after they finish a doctorate.
Many students worry about what happens after they finish a doctorate.

what 節の中は平叙文の語順なので、does を入れる必要はありません。間接疑問での語順の誤りは、この形式でも和文英訳でも繰り返し出る失点です。この一項目では語順だけを直しています。

原因を個人の意欲のせいにして終わる

減点 大
This happens because young people today are lazy and do not like hard study.
This happens because companies here rarely explain how such training helps a career.

グラフから読み取れないことを断定しており、根拠のない決めつけになっています。設問は状況を引き起こしている要因を問うているので、確かめられる仕組みの話にするほうが説得力があります。この一項目では根拠の無さだけを直しています。

この文の言いかえ
その先がどうなるか
what happens after they finish a doctorate「その先」を節に開けば、難しい名詞を探さずに済みます。第一候補です。
what their future will be likewhat S be like の形。「どのようなものか」を尋ねる定型です。
their unclear future名詞で押し切ると硬く、何が不確かなのかが伝わりません。
博士の学びが仕事にどう役立つか
how such training helps a careerhow 節で「どう役立つか」をそのまま開けます。第一候補です。
what a doctorate is useful forwhat 節で用途を尋ねる形。前置詞 for を落とさないでください。
the usefulness of a doctorate名詞化すると of が重なり、誰にとって役立つのかが消えます。
めったに〜しない
rarely explain頻度の副詞を動詞の前に置くだけです。第一候補です。
do not often explain同じ内容を平易に。rarely が出てこないときに。
explain rarely語順が不自然で、頻度の副詞は一般に動詞の前に置きます。
第 4 文

第4段:条件文で提案に変え、筋を閉じる

つまずきやすいところ
  • If S 過去形, S would V で「そうすれば」を作ります
  • what skills they value で前段の説明不足を受けます
  • 新しい論点は足しません
  • 最後まで同じ筋で終わります
発想の切り替え

最後の段の役割は、前の段で示した要因を受けて、そこから見える出口を一文で示すことです。ここで新しい話題を出すと、80語の中に二つ目の筋ができてしまい、まとまりが崩れます。使うのは仮定法の形です。If firms showed ..., more students would choose ... と書けば、「今はそうなっていないが、そうなればこう変わる」という関係をはっきり示せます。仮定法と聞くと身構えるかもしれませんが、If の中を過去形に、後ろを would にするだけです。この問題では、前段で「企業が説明していない」と書いたので、その裏返しとして「もし企業が what skills they value を示せば」と続けるのが自然です。前段の what と how をここでもう一度使うことで、答案全体が同じ語彙で編まれ、読み手には一本の筋に見えます。after graduation を添えると、いつの話かがはっきりして文が締まります。

訳例
標準

If firms showed what skills they value, more students would choose to continue their studies after graduation.

別解

If young people understood what they would gain, more of them would decide to study further after finishing their master's degree.

この文でやりやすい誤り

仮定法の帰結節に would を入れ忘れる

減点 中
If firms showed what skills they value, more students choose to continue their studies.
If firms showed what skills they value, more students would choose to continue their studies.

If 節を過去形にしたのに帰結節が現在形のままで、時制の対応が崩れています。仮定の話なのか事実なのかが読み取れなくなります。この一項目では帰結節の形だけを直しています。

結論で新しい論点を持ち出す

減点 大
Also, the government should reduce tuition fees and build more laboratories for young researchers.
If firms showed what skills they value, more students would choose to continue their studies.

前段で述べた企業の説明不足と関係のない話が最後に出てきたため、答案に筋が二つできてしまいます。80語では一つの筋を通しきるほうが評価されます。この一項目では話題の追加だけを直しています。

この文の言いかえ
どんな力を評価しているか
what skills they valuewhat+名詞+S V の形。前段の説明不足をそのまま受けられます。第一候補です。
what abilities they are looking forlook for を使って「求めている」を表せます。
their evaluation standard名詞で固めると硬く、誰が何を評価するのかが消えます。
学業を続ける
continue their studiesstudy を複数形の名詞で使うと「学業」の意味になります。第一候補です。
study further副詞 further で「さらに先へ」。短く言えます。
continue to study morefurther と more が重なる冗長な形になりがちです。
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×278語

The graph shows how the number of people who earned doctorates changed from 2000 to 2014. In Japan it stayed at about 15,000, while in China it rose to 54,000. Japan is clearly falling behind. One reason is that many students worry about what happens after they finish a doctorate, because companies here rarely explain how such training helps a career. If firms showed what skills they value, more students would choose to continue their studies after graduation.

標準解は全78語で、「80語程度」を満たしています。グラフの事実 → 日本の状況 → 要因 → 提案、という順に並べ、要因だけを選んで改善案には踏み込んでいません。図から読める 15,000 と 54,000 を引いているので、図を見て書いたことが一読で伝わります。how 節・what 節は shows how / what happens / how such training helps / what skills they value の4か所で、いずれも難しい名詞を探さずに中身を具体化するために使っています。

改善案で書いた解

要因が思いつかないときhow節 ×1 / what節 ×279語

According to the graph, Japan awarded about 15,000 doctorates a year between 2000 and 2014, while the number in China rose from about 11,000 to 54,000. This gap is a serious problem for research. To improve the situation, universities could show students what careers a doctorate opens, and companies could explain how research skills are used at work. If young people understood what they would gain, more of them would decide to study further after finishing their master's degree.

改善案で書いた解は全79語です。設問は「要因、もしくは、改善案」と選ばせているので、要因が出てこないときはこちらへ切り替えて構いません(設問の括弧書きのとおり、積極的な施策は要らないという立場でも、理由を書けば答案として成立します)。書き出しを According to the graph にして、動詞を awarded と rose に変えていますが、対比の骨格は標準解と同じです。うまい一語が出てこなくても、節に開けば書き切れます。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

図の説明だけで終わり、自分の意見が無い

減点 大
The graph shows how the number of people who earned doctorates changed from 2000 to 2014. In Japan it stayed at about 15,000, while in China it rose to 54,000. The US had the largest number, and Korea and France stayed under 15,000.
The graph shows how the number of people who earned doctorates changed from 2000 to 2014. In Japan it stayed at about 15,000, while in China it rose to 54,000. Japan is clearly falling behind. One reason is that companies here rarely explain how such training helps a career.

設問は状況を述べたうえで「要因、もしくは、改善案」を論じることまで求めています。図の読み取りを増やしても、条件を半分しか満たしていません。語数の半分以上を事実の記述に使ってしまうと、後半を書く余地も残りません。この一項目では答案の構成だけを直しています。

図に無い国を挙げてしまう

減点 中
The graph compares Japan with the US, the UK, Germany, Korea and China.
The graph compares Japan with the US, China, Germany, France and Korea.

図の6系列は 米国・中国・ドイツ・日本・フランス・韓国 で、イギリスは入っていません。右端の国名を確かめずに「主要国」の思い込みで書くと、実在しない系列に触れることになります。この一項目では国名だけを直しています。

要因と改善案の両方を最後まで書こうとする

減点 中
One reason is that companies rarely explain how such training helps a career. The government should also pay students more, and universities should change their courses, and companies should hire more researchers.
One reason is that companies here rarely explain how such training helps a career, so students cannot see what they would gain.

設問は「要因、もしくは、改善案」と選ばせています。両方を並べると、80語ではどちらも一行ずつで終わり、論じたことになりません。この一項目では欲張りだけを直しています。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
A stayed at about N, while B rose to M最重要

グラフの対比を一文にする型

グラフ問題で最初に書くべきなのは、いちばん大きな対比です。while は「〜する一方で」を作れるので、二つの動きを一文に収められます。数値をそのまま入れておくと、図を見て書いたことが読み手に伝わり、傾向の説明も一度で済みます。

In Japan it stayed at about 15,000, while in China it rose to 54,000.
Sales stayed at about 200 in the city, while they rose to 500 in the countryside.
what happens after S V最重要

「その先」を節に開く型

「将来の不透明さ」「その先が見えないこと」といった名詞のかたまりは、英語の名詞で受けようとすると詰まります。what 節に開けば、知っている語だけで中身まで書けます。

Many students worry about what happens after they finish a doctorate.
No one told me what happens after the test ends.
how A helps B最重要

「役に立つ」を関係のまま示す型

「有用性」を名詞で書こうとすると of が重なって読みにくくなります。how 節にすると、誰にとってどう役立つのかが残ります。理由や提案を書く場面で何度も使えます。

Companies rarely explain how such training helps a career.
The teacher showed us how reading aloud helps pronunciation.
what skills they value重要

what+名詞+S V で中身を指す型

what のあとに名詞を置くと「どの〜を」という意味になります。評価基準や求める条件を、抽象名詞を使わずに書けます。

If firms showed what skills they value, more students would apply.
I asked what books she reads before an exam.
If S 過去形, S would V重要

提案を「そうすればこうなる」に変える型

改善案を書くときに、命令口調にせずに提案できます。If の中を過去形に、後ろを would にするだけです。現状はそうなっていない、という含みも同時に出せます。

If firms showed what skills they value, more students would continue their studies.
If the city built more parks, children would play outside more often.
One reason is that S V重要

要因を一つに絞って示す型

One reason と書くことで「ほかにもあるが、ここでは一つ挙げる」と示せます。語数が限られた答案で、絞ったことを読み手に伝えられる便利な出だしです。

One reason is that many students worry about their future.
One reason is that few people know how the system works.
According to the graph, ...おさえたい

出典を示して書き出す型

The graph shows that ... と並ぶ書き出しです。後ろを独立した文にできるので、一文が長くなりすぎるときに使い分けられます。by the graph とは言わない点に注意してください。

According to the graph, Japan awarded about 15,000 doctorates a year.
According to the survey, half of the students study at night.
7

この問題の語彙

表現意味ひとこと
doctorate博士号earn a doctorate / get a doctorate の形で使います。doctor は「医者」とも読めるので、学位の話ではこちらが安全です。
steadily着実に、一貫してrose steadily で「一貫して増えた」。グラフ記述の定番の副詞です。
fall behind後れを取る比べる相手が文脈から明らかなら behind で止められます。than は続きません。
gap差、隔たり前段で述べた対比をひと言で受け直せます。this gap の形で使うと指すものがはっきりします。
rarelyめったに〜しないそれ自体が否定の意味を持つので、not と重ねないでください。動詞の前に置きます。
career職業人生、経歴日本語の「キャリア」より広く、働く人生全体を指します。help a career で「仕事の役に立つ」。
value〜を評価する、重んじる名詞の「価値」だけでなく動詞でも使えます。what skills they value の形が便利です。
graduation卒業after graduation で「卒業後に」。冠詞を付けずに使うのが普通です。
furtherさらに先へstudy further で「進学して学び続ける」。more と重ねると冗長になります。
awarded(学位などを)授与したaward A B / award B to A。大学や国を主語にして「学位を出した」と書けます。
8

出題の傾向

阪大の全学部の条件英作文は、2022年のAIに代わってほしくない仕事、2023年の効率と速度、2024年の理想の学び、2026年のポスト真実と、社会的な問いに具体例を置いて約80語で論じる形が続いています。そのなかで2025年だけがグラフ読み取り型で、翌2026年には論述型に戻りました。形式が変わっても、求められているのは「一つの筋を80語で通す力」で変わりません。グラフが出ても身構えず、読み取った事実を一文で述べてから、いつもどおり理由か提案へ進めば対応できます。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

アプリでこの問題を解く iOS · Android · Web で使えます
アプリで解く
質問文をコピーしました