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大阪大学 2025年度 前期日程 · 英語

全学部 和文英訳
解答と解説

文章には先に固定した内容があり、表現はその運搬手段にすぎないという常識を疑う一文です。「つい〜と考えがち」を tend to think、「どう伝えるか」を how 節、「どのように表現し、語るか」を二つの how 節にして構造を見せます。最後の「内容をも変える」は、書き手の意図ではなく読み手が受け取る内容だと分かる形にする必要があります。

難易度 ★★★★ 目安 18分 和文英訳 テーマ 文章の形が受け取られる内容を変えること
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問題

全学部 次の文を英訳しなさい。

私たちはつい,文章には確固たる「内容」があり,あとはそれをどう伝えるかの問題にすぎないと考えがちですが,実際にはどのように表現し,どのように語るかという「形」が,ときには私たちが受け取る「内容」をも変えてしまうのです。

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この問題で見られている力

  • 考えがち、を tend to think で表す
  • 確固たる内容を fixed content とする
  • how to communicate it で伝え方を節にする
  • 表現する/語るを二つの how 節で並列にする
  • 受け取る内容を what readers understand と開く
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文ごとの解説

第 1 文

私たちはつい,文章には確固たる「内容」があり,あとはそれをどう伝えるかの問題にすぎないと考えがちですが,実際にはどのように表現し,どのように語るかという「形」が,ときには私たちが受け取る「内容」をも変えてしまうのです。

つまずきやすいところ
  • 長い一文を思い込みと実際の二文に分けます
  • 「つい〜しがち」を tend to think で示します
  • 内容がある、を writing has content とします
  • ここが山場です。三つの「どのように」を how 節にします
  • 形は見た目だけでなく表現と語り方だとダッシュ内で説明します
  • 受け取る内容を what readers understand に開きます
発想の切り替え

文章の形が受け取られる内容を変えることという全体の流れを先に押さえます。この部分では「長い一文を思い込みと実際の二文に分けます」が出発点です。日本語の語順をそのまま追わず、誰が何をするかを決めてから、受け取る内容を what readers understand に開きますという細部を足してください。内容を一つずつ確認すれば、難しい単語を使わなくても十分に正確な英文になります。

訳例
標準

We tend to think that a piece of writing has fixed “content” and that the only question left is how to communicate it. In fact, however, its “form”—how we express an idea and how we tell it—can sometimes change even what readers understand as its content.

別解

We often assume that writing already contains a firm message and that we only need to decide how we should pass it on. Yet the way we choose words and the way we tell the story can affect what the reader thinks the message is.

この文でやりやすい誤り

content を複数形にする

減点 大
A text has firm contents.
A text has fixed content.

contents は容器の中身や目次を指しやすく、抽象的な文章内容には通常 content を使います。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

firm を人の態度のように使う

減点 中
A sentence has a firm mind.
A piece of writing has fixed content.

文章が強い意志を持つ意味になり、確固たる内容という話ではありません。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

考えがちを must think とする

減点 中
We must think that content is fixed.
We tend to think that content is fixed.

義務になり、「ついそう考える傾向がある」という観察からずれます。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

あとはを after that と時間にする

減点 小〜中
After that, it is a problem to tell it.
The only question left is how to communicate it.

時間順序の話になり、残る問題は伝え方だけという限定が出ません。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

how の後ろを疑問語順にする

減点 中
The question is how do we communicate it.
The question is how we communicate it.

間接疑問では主語と動詞を通常語順にします。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

form を用紙と訳す

減点 中
The paper form changes the content.
The form—how we express and tell it—can change the content.

申込用紙や書式の form という意味になり、表現や語り方を指しません。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

表現と語りを一つ落とす

減点 大
How we express an idea can change its content.
How we express an idea and how we tell it can change the content.

原文は表現の仕方と語り方を並べています。片方だけでは内容の欠落です。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

sometimes を落として断定する

減点 小〜中
Form always changes content.
Form can sometimes change content.

原文の「ときには」が消え、どんな文章でも必ず変わるという強すぎる主張になります。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

receive content を物理的に受け取る

減点 中
The content we receive in a box changes.
What readers understand as the content may change.

箱で物を受け取る話になっています。読み手が理解する内容だと説明します。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

also の位置で意味を誤る

減点 大
Also form changes only the content.
Form can change even what readers understand as the content.

also と only の対象が不明で、「内容をも」という追加の意味を表せません。 この一項目ではこの欠陥だけを直し、ほかの語順や時制は変えていません。

この文の言いかえ
考えがちだ
tend to think「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
often assume少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
must think品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
確固たる内容
fixed content「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
a firm message少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
firm contents品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
残る問題は〜だけ
the only question left is「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
all that remains is少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
after problem is品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
どう伝えるか
how to communicate it「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
how we should pass it on少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
how do we tell it品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
form「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
the way it is expressed少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
paper form品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
どのように表現するか
how we express an idea「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
the words we choose少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
how do express品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
どのように語るか
how we tell it「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
the way the story is told少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
how speak it品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
受け取る内容
what readers understand「文章の形が受け取られる内容を変えること」の流れを平易に保てる第一候補です。迷ったらこの形を使ってください。
what we take the message to be少し言い方は変わりますが、文脈に合い、意味も明確な選択肢です。
contents received in box品詞・語法・意味のいずれかがこの箇所に合いません。日本語の形だけを追わないようにしてください。
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模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×3 / what節 ×146語

We tend to think that a piece of writing has fixed “content” and that the only question left is how to communicate it. In fact, however, its “form”—how we express an idea and how we tell it—can sometimes change even what readers understand as its content.

標準解は全46語です。文章の形が受け取られる内容を変えることという筋を保ち、how 節と what 節を合わせて4個使っています。抽象的な名詞を無理に探さず、誰が何をどのように行うのかへ開きました。原文の対比・限定・推量も短い基本語で残しています。まずはこの明確さを目標にしてください。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×3 / what節 ×258語

We often assume that what a text says is already fixed and that all we have to consider is how we should pass it on. In reality, however, the form of a text means how the writer chooses words and how the writer tells the story. That form can sometimes affect what we believe its content to be.

説明を足した解は全58語です。標準解と同じ内容を別の主語や動詞で組み直し、文章の形が受け取られる内容を変えることが読み手に見えるようにしています。うまい一語が出ないときは、短い文に分けて具体的な動作や結果を書けば大丈夫です。答案を書いたあと、問題文の要素を指で一つずつ追い、訳し落としがないか確かめてください。

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他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
tend to think最重要

「考えがちだ」を安定して書く型

文章の形が受け取られる内容を変えることを扱うこの問題では、名詞のかたまりを節に開くと、難しい名詞を探さずに内容を正確に示せます。主語と動詞が見えるため、採点者にも関係が伝わりやすくなります。

tend to think
often assume
fixed content最重要

「確固たる内容」を安定して書く型

文章の形が受け取られる内容を変えることを扱うこの問題では、対比や順序を先に決めてから語句を入れると、長い日本語でも英文の骨組みが崩れません。別の説明問題でもそのまま使える考え方です。

fixed content
a firm message
the only question left isよく使う

「残る問題は〜だけ」を安定して書く型

文章の形が受け取られる内容を変えることを扱うこの問題では、直訳すると意味がずれる表現は、具体的に誰が何をするのかへ言い換えてください。平易な動詞で説明するほうが安全です。

the only question left is
all that remains is
how to communicate itよく使う

「どう伝えるか」を安定して書く型

文章の形が受け取られる内容を変えることを扱うこの問題では、原文の程度・推量・限定を短い語で残す型です。内容語だけでなく、筆者の言い切りの強さまで再現できます。

how to communicate it
how we should pass it on
formよく使う

「形」を安定して書く型

文章の形が受け取られる内容を変えることを扱うこの問題では、長い主語を短い主語と後ろの説明に分けると、主述の一致を確認しやすくなります。自由英作文の理由説明にも役立ちます。

form
the way it is expressed
how we express an ideaよく使う

「どのように表現するか」を安定して書く型

文章の形が受け取られる内容を変えることを扱うこの問題では、一つ目の表現が出ないときの逃げ道です。うまい一語を待たず、知っている語を組み合わせて最後まで内容を運んでください。

how we express an idea
the words we choose
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
content内容文章の形が受け取られる内容を変えることの中心語です。名詞か動詞かを確認してから文に入れてください。
fixed固定した日本語と一対一で置かず、後ろに続く前置詞や目的語まで一緒に覚えると安定します。
communicate伝える似た語に引かれやすいので、模範解答の一文ごと声に出して語順を確かめてください。
in fact実際には抽象的に見えますが、高校範囲の基本語です。難しい同義語へ置き換える必要はありません。
form形・表現方法単数・複数や冠詞で迷いやすい語です。この問題で使った形をひとかたまりで確認してください。
express表現する程度や文脈で意味が変わります。日本語の表面ではなく、この段落で何を指すかを見ます。
reader読み手別の意見文や説明文にも使えます。短い例を自分で一つ作ると定着しやすくなります。
understand理解するつづりだけでなく品詞も大切です。修飾したい語との位置関係を答案の中で見直してください。
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出題の傾向

阪大の全学部向け和文英訳では、2023年の共通性と違い、2024年の哲学すること、2025年の文章の内容と形、2026年の音の知覚のように、抽象的な関係を一文から数文で説明させます。文学部は物語や表現の実践、外国語学部は社会・事業の文章が目立つため、学部ごとに語彙は異なります。全学部では論理の対比を平易な節へ開く力が共通して問われます。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

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解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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