東京大学のロゴ 第2問(A) 条件英作文 東京大学 2001
東京大学 2001年度 前期日程 · 英語

第2問(A) 条件英作文
解答と解説

本文の中心は、動物にも死を避ける反応はあるが、その恐怖は目の前の危険に限られる一方、人間は遠い将来の死を想像し、自分の時間が有限だと知るだけで恐れるという対比です。シマウマとライオンの例は動物側の根拠として短く残し、人間側では「いつか死ぬ」「時間は永遠ではない」の二点をまとめます。動物が恐怖を全く持たないと誤読せず、only whenとhoweverで差を明確にすることが重要です。

難易度 ★★★★ 目安 17分 条件英作文 テーマ 人間と動物の死の恐怖
1

問題

第2問(A) 人間と動物の死の恐怖の違いを50〜60語で述べなさい。

次の文章は、死に対して人間の抱く恐怖が動物の場合とどのように異なると論じているか。50~60語程度の英語で述べよ。 死の恐怖を知るのは人間だけであると考えられる。もちろん、動物も死を避けようとする。ライオンに追いかけられるシマウマは、殺されて食べられるのを恐れて必死で逃げる。しかし、これと人間の死の恐怖は異なる。動物は目の前に迫った死の危険を恐れるだけだが、人間は、遠い先のことであろうが、いつの日か自分が死ぬと考えただけで怖い。人間は、自分の持ち時間が永遠でないことを恐れるのである。

50~60語の英語
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この問題で見られている力

  • 動物も目前の死は避けるという留保を残す力
  • シマウマの例を短く要約する力
  • 人間が将来の死を想像できる点を示す力
  • 限られた持ち時間への恐怖をhow節で開く力
  • 50〜60語で比較の軸を最後まで保つ力
2

答案の組み立て

第1段

動物も目前の危険を恐れる

Animals fear death only when danger is near.

第2段

シマウマの具体例

A zebra runs desperately when a lion chases it.

第3段

人間は遠い将来の死も恐れる

Humans, however, can fear what will happen far in the future.

第4段

有限な時間の自覚を違いとしてまとめる

We know how our lives must end and how little time we may have. This awareness is what makes human fear different.

第 1 文

第1段:動物も目前の危険を恐れる

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。動物には恐怖がないとはせず、only when danger is nearと範囲を限定します。
  • Animalsから始め、段の役割を読み手に早く伝えます
  • 名詞だけを並べず、how節またはwhat節で中身を見せます
  • 主語と動詞の対応を一つずつ確認します
  • 次の段との因果・対比・具体化の関係を接続語で示します
発想の切り替え

動物には恐怖がないとはせず、only when danger is nearと範囲を限定します。 日本語の情報をすべて一文に押し込まず、この段が担う仕事だけを先に決めます。平易な動詞を中心にして、howやwhatの節で具体的な内容を補えば、短い語数でも採点者が論理を追えます。

訳例
標準

Animals fear death only when danger is near.

別解

Animals try to avoid death when it is immediately before them.

この文でやりやすい誤り

動物は死を全く恐れないとする

減点 大
Animals never fear death in any situation.
Animals fear death when immediate danger is near.

本文は動物も目前の危険を恐れると明記しています。設問が求める情報と照らし、読み手がどこで誤解するかまで確かめてください。

動物も遠い将来を考えるとする

減点 大
Animals worry for years about how their lives will end.
Animals fear death only when danger is near.

本文が示す人間との違いを消しています。この一文だけを直せば、ほかの部分を変えずに論理が通ります。

この文の言いかえ
死を恐れる
fear deathこの問題の「死を恐れる」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
be afraid of dying語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
fear about deathここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
目の前の危険
immediate dangerこの問題の「目の前の危険」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
danger that is near語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
a front dangerここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
第 2 文

第2段:シマウマの具体例

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。ライオンから逃げる行動を一例として短く置き、一般論の根拠にします。
  • Aから始め、段の役割を読み手に早く伝えます
  • 名詞だけを並べず、how節またはwhat節で中身を見せます
  • 主語と動詞の対応を一つずつ確認します
  • 次の段との因果・対比・具体化の関係を接続語で示します
発想の切り替え

ライオンから逃げる行動を一例として短く置き、一般論の根拠にします。 日本語の情報をすべて一文に押し込まず、この段が担う仕事だけを先に決めます。平易な動詞を中心にして、howやwhatの節で具体的な内容を補えば、短い語数でも採点者が論理を追えます。

訳例
標準

A zebra runs desperately when a lion chases it.

別解

For example, a zebra flees because a lion may kill and eat it.

この文でやりやすい誤り

シマウマがライオンを追う

減点 大
A zebra chases a lion because it wants to eat it.
A zebra runs away when a lion chases it.

追う側と追われる側が逆です。一見それらしく見えても、この問題の採点点を一つ落としてしまいます。

この文の言いかえ
死を避ける
try to avoid deathこの問題の「死を避ける」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
run from a deadly danger語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
escape from to dieここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
第 3 文

第3段:人間は遠い将来の死も恐れる

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。what will happen far in the futureで、人間が想像する内容を開きます。
  • Humans,から始め、段の役割を読み手に早く伝えます
  • 名詞だけを並べず、how節またはwhat節で中身を見せます
  • 主語と動詞の対応を一つずつ確認します
  • 次の段との因果・対比・具体化の関係を接続語で示します
発想の切り替え

what will happen far in the futureで、人間が想像する内容を開きます。 日本語の情報をすべて一文に押し込まず、この段が担う仕事だけを先に決めます。平易な動詞を中心にして、howやwhatの節で具体的な内容を補えば、短い語数でも採点者が論理を追えます。

訳例
標準

Humans, however, can fear what will happen far in the future.

別解

People can be afraid simply because they know that they will die one day.

この文でやりやすい誤り

人間は危険が近い時だけ恐れる

減点 大
Humans fear death only when an animal attacks them.
Humans can fear death even when it is far in the future.

人間側の時間の広がりが反対になっています。受験生が急いで書くと起こりやすいので、最後に主語と動詞を見直してください。

fearを他動詞として崩す

減点 中
Humans fear about their future death.
Humans fear their future death.

fearは目的語を直接取るのでaboutは不要です。設問が求める情報と照らし、読み手がどこで誤解するかまで確かめてください。

dieとdeathを混同する

減点 中
People are afraid of die one day.
People are afraid that they will die one day.

ofの後ならdeath、節ならwill dieを使います。一見それらしく見えても、この問題の採点点を一つ落としてしまいます。

この文の言いかえ
遠い先の死
death far in the futureこの問題の「遠い先の死」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
dying one day語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
a far deathここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
いつか死ぬ
know that we will die one dayこの問題の「いつか死ぬ」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
understand how our lives must end語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
know to die somedayここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
第 4 文

第4段:有限な時間の自覚を違いとしてまとめる

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。how little time we may haveとwhat makes the fear differentで結論を回収します。
  • Weから始め、段の役割を読み手に早く伝えます
  • 名詞だけを並べず、how節またはwhat節で中身を見せます
  • 主語と動詞の対応を一つずつ確認します
  • 次の段との因果・対比・具体化の関係を接続語で示します
発想の切り替え

how little time we may haveとwhat makes the fear differentで結論を回収します。 日本語の情報をすべて一文に押し込まず、この段が担う仕事だけを先に決めます。平易な動詞を中心にして、howやwhatの節で具体的な内容を補えば、短い語数でも採点者が論理を追えます。

訳例
標準

We know how our lives must end and how little time we may have. This awareness is what makes human fear different.

別解

Knowing that our time is not endless is what gives human fear its special form.

この文でやりやすい誤り

持ち時間を時計の時間にする

減点 中
People fear that their watches may stop.
People fear that their time in life is limited.

持ち時間は寿命を指し、時計の故障ではありません。意味のずれを防ぐには、日本語の要点を短くメモしてから英文にすると安全です。

本文にない宗教観を足す

減点 大
Humans fear death because they do not know whether heaven exists.
Humans fear death because they know their time is limited.

死後の世界は本文にないため、要約へ加えられません。受験生が急いで書くと起こりやすいので、最後に主語と動詞を見直してください。

この文の言いかえ
持ち時間
our time in lifeこの問題の「持ち時間」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
how little time we may have語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
our having timeここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
永遠ではない
cannot last foreverこの問題の「永遠ではない」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
is limited語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
is not eternal timeここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
人間特有の恐怖
what makes human fear differentこの問題の「人間特有の恐怖」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
a fear special to humans語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
human-only afraidここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×254語

Animals fear death only when danger is near, as a zebra does when a lion chases it. Humans, however, can fear what will happen far in the future. We know how our lives must end and how little time we may have. The passage says that this awareness is what makes human fear different.

全54語です。実測50〜60語で、動物の目前性と人間の未来認識をhoweverの前後に分けました。 how節2個、what節2個を使い、抽象的な名詞を避けて内容を具体化しました。各文の主語と時制をそろえ、最後まで同じ説明の軸を保っています。まずはこの流れを目標にしてください。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×2 / what節 ×254語

An animal is afraid when it faces what may kill it, as we can see in how a zebra runs from a lion. Human fear is different because people imagine how they will die one day, even when no danger is near. What frightens us is the knowledge that our time cannot last forever.

全54語です。こちらは「危険がない今でも想像で恐れる」という差をより説明的に示しています。 標準解と同じ要点を保ちながら、動作や因果関係を一段ずつ示しています。難しい語を探さず、how節とwhat節で説明すれば十分に伝わります。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

比較をandでぼかす

減点 大
Animals fear death, and humans fear death.
Animals fear present danger, while humans can fear a distant death.

共通点だけを並べると設問の「違い」に答えていません。この一文だけを直せば、ほかの部分を変えずに論理が通ります。

50語未満で人間側だけを書く

減点 中〜大
Humans know that they will die someday, so they are afraid of death.
Unlike animals that fear immediate danger, humans can fear a death far in the future because they know their time is limited.

比較相手の動物がなく、違いを説明できていません。意味のずれを防ぐには、日本語の要点を短くメモしてから英文にすると安全です。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
only when S V最重要

範囲を限定する

人間と動物の死の恐怖の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。範囲を限定する場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

Animals fear death only when danger is near.
I use the car only when it rains.
as S does when ...最重要

具体例を添える

人間と動物の死の恐怖の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。具体例を添える場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

as a zebra does when a lion chases it
as a child does when a parent leaves
fear what S V最重要

恐れる内容を節にする

人間と動物の死の恐怖の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。恐れる内容を節にする場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

fear what will happen
fear what others may say
know how S Vよく使う

避けられない過程を示す

人間と動物の死の恐怖の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。避けられない過程を示す場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

know how our lives must end
know how the story ends
how little + 名詞 + S Vよく使う

限られた量を示す

人間と動物の死の恐怖の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。限られた量を示す場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

how little time we may have
how little water remains
what makes A differentよく使う

違いを結論化する

人間と動物の死の恐怖の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。違いを結論化する場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

what makes human fear different
what makes this town special
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
fear恐れる、恐怖動詞ならfear death、名詞ならa fear of deathです
avoid避けるavoidの後は名詞またはV-ingで、avoid to Vとはしません
desperately必死にrun desperatelyで逃げ方を表します
immediate目前のimmediate dangerで差し迫った危険です
future未来in the distant futureのように前置詞inを使います
awareness自覚what we knowと節に開けば難しく考えずに済みます
limited限られたtime is limitedとbe動詞の後に置けます
forever永遠にnot last foreverで「永遠には続かない」です
8

出題の傾向

東京大学の英作文では、1998年の選挙権への意見、1999年のボランティア提案、2001年の死の恐怖の要約へと、40〜60語ほどで立場・理由・本文要点を明確にする出題が見られます。短いからこそ、設問の指定句や比較の軸を落とさず、平易な文を正確につなぐことが重視されています。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

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解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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