東京大学のロゴ 第2問(B) 条件英作文 東京大学 2004
東京大学 2004年度 前期日程 · 英語

第2問(B) 条件英作文
解答と解説

登山隊長の口語的で長い発言から、留学生に必要な情報だけを約60語で伝える要約問題です。雲行きが悪いという観察、途中で激しい雷雨に遭う危険、ここで天候を見るという現在の判断、回復すれば出発し、二時間たっても悪ければ翌朝まで延ばすという条件分岐が採点の中心です。「えーと」「どうでしょう」のような話し言葉は捨て、時系列と if の対応を崩さないことが差になります。

難易度 ★★★★★ 目安 18分 条件英作文 テーマ 悪天候に備える登山計画
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問題

第2問(B) 隊長の発言の要点を、約60語の英語で述べなさい。

次の文章は、ある大学の登山隊の隊長( the team leader ) が出発予定日の朝に隊員たちに向かって発した言葉である。この内容について英語圏から来た留学生の隊員に質問されたと仮定し、その要点を60語程度の英語で述べよ。 ちょっと聞いてください。えーとですね、出発の時間になりましたけれども、ご覧の通り、どうも雲行きが怪しくなってきました。それで、このまま出発すると途中で激しい雷雨に見舞われる危険性があるんですね。そこで、どうでしょう、ここでしばらく様子を見てですね、それで天気が回復するようなら出発、2時間ぐらいたってもまだぐずついているようなら、出発は明朝に延期ということにしたいと思います。

約60語の英語
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この問題で見られている力

  • 悪天候の兆候と雷雨の危険を因果関係で結ぶ力
  • 待機という現在の方針を明確に伝える要約力
  • 回復した場合と二時間後も悪い場合を二つのif節で分ける力
  • how the weather changesで観察対象を具体化する力
  • 約60語に四要点を過不足なく収める語数管理
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答案の組み立て

第1段

雲行きと雷雨の危険を示す

The leader says we should wait because dark clouds may bring a severe thunderstorm on our way.

第2段

しばらく天候を見る方針を述べる

We will watch how the weather changes and decide what we should do.

第3段

回復した場合の行動を示す

If it improves, we will leave today.

第4段

二時間後も悪ければ翌朝へ延期する

If it is still bad in two hours, we will wait until tomorrow morning. This shows how he plans to keep us safe.

第 1 文

第1段:雲行きと雷雨の危険を示す

つまずきやすいところ
  • 出発時刻になった事実より、天候悪化を先に置きます
  • dark clouds と severe thunderstorm の因果を because でつなぎます
  • 隊員が途中で危険に遭うことを on our way で短く示します
  • 話し言葉のためらいは要約に入れません
  • ここが山場です。危険が待機判断の理由だと明示します
発想の切り替え

発言の冒頭には呼びかけや言いよどみがありますが、留学生が知りたいのは「なぜ今すぐ出ないのか」です。dark clouds may bring a severe thunderstorm とすれば、観察と予測を一文で結べます。危険を大げさに断定せず may を使うと原文の「危険性がある」に合います。

訳例
標準

The leader says we should wait because dark clouds may bring a severe thunderstorm on our way.

別解

The team leader wants us to stay here for now since the weather may become dangerous during the climb.

この文でやりやすい誤り

雷雨の危険を落とす

減点 大
The leader says we should wait because the weather looks unusual.
The leader says we should wait because a severe thunderstorm may hit us on our way.

unusualだけでは待機するほどの危険が伝わらず、隊長の判断理由が弱くなります。設問が求める情報と照らし、読み手がどこで誤解するかまで確かめてください。

天候悪化を断定する

減点 中
A severe thunderstorm will certainly hit us during the climb.
A severe thunderstorm may hit us during the climb.

原文は危険性を述べる予測であり、必ず起こると断定していません。一見それらしく見えても、この問題の採点点を一つ落としてしまいます。

隊長の私的な好みにする

減点 大
The leader wants to stay because he dislikes climbing in the morning.
The leader wants to wait because the weather may be dangerous.

原文にない好みを理由にすると、安全判断の要約ではなくなります。受験生が急いで書くと起こりやすいので、最後に主語と動詞を見直してください。

この文の言いかえ
雲行きが怪しい
dark clouds are gatheringこの問題の「雲行きが怪しい」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
the sky looks threatening語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
the clouds are funnyここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
激しい雷雨
a severe thunderstormこの問題の「激しい雷雨」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
a heavy storm with thunder語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
a strong rain soundここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
途中で
on our wayこの問題の「途中で」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
during the climb語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
in the middle roadここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
第 2 文

第2段:しばらく天候を見る方針を述べる

つまずきやすいところ
  • watch the weatherで「様子を見る」を具体化します
  • how the weather changesで何を見るのかを開きます
  • decide what we should doで観察後の判断へつなぎます
  • waitとdelayを同じ意味で重ねません
  • 現在の共同判断なのでweを保ちます
発想の切り替え

「様子を見る」を see the situation と直訳すると対象がぼやけます。この場面では天候の変化を見るので、watch how the weather changes が自然です。その観察が次の判断につながることを decide what we should do で補うと、待機が単なる時間つぶしではないと伝わります。

訳例
標準

We will watch how the weather changes and decide what we should do.

別解

For a while, we will stay here and see whether the sky becomes safer.

この文でやりやすい誤り

様子を見る対象をぼかす

減点 中
We will see the situation for some time.
We will watch how the weather changes for some time.

situationでは何を観察するのか不明なので、天候の変化を明示します。この一文だけを直せば、ほかの部分を変えずに論理が通ります。

待機と出発を同時に書く

減点 大
We will wait here and leave at once.
We will wait here before deciding whether to leave.

同時にできない行動をandで並べると計画が矛盾します。この一文だけを直せば、ほかの部分を変えずに論理が通ります。

この文の言いかえ
様子を見る
watch how the weather changesこの問題の「様子を見る」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
wait and see what happens語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
see the conditionここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
第 3 文

第3段:回復した場合の行動を示す

つまずきやすいところ
  • if it improvesのitはweatherを受けます
  • 回復すれば今日出るという順序を守ります
  • will leaveでその場の計画を表します
  • 天気が完全に晴れると強めすぎません
発想の切り替え

原文は回復を条件に出発すると述べています。if節に improves、主節に will leave today を置けば十分です。回復の程度を勝手に perfect weather まで強めず、安全に出られる程度の改善として短くまとめてください。

訳例
標準

If it improves, we will leave today.

別解

If the weather gets better, the team will start the climb today.

この文でやりやすい誤り

回復しても出発しない内容にする

減点 大
If the weather improves, we will still stay here today.
If the weather improves, we will leave today.

原文の第一の条件分岐と反対の行動になっています。受験生が急いで書くと起こりやすいので、最後に主語と動詞を見直してください。

if節の時制を誤る

減点 中
If the weather will improve, we will leave today.
If the weather improves, we will leave today.

未来の条件でもif節では現在形を使います。一見それらしく見えても、この問題の採点点を一つ落としてしまいます。

この文の言いかえ
回復する
the weather improvesこの問題の「回復する」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
the sky clears語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
the weather repairsここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
第 4 文

第4段:二時間後も悪ければ翌朝へ延期する

つまずきやすいところ
  • still badで「まだぐずついている」を平易に処理します
  • in two hoursは判断時点を示します
  • until tomorrow morningで延期先を明示します
  • This shows howで安全優先の方針を回収します
  • 新しい条件を結論で足しません
発想の切り替え

最後は二時間という基準と翌朝という延期先の両方が必要です。どちらかを落とすと計画が変わります。if it is still bad in two hours と具体的に書き、wait until tomorrow morning で閉じます。最後の一文は、隊長が安全を守るための計画だと短く整理します。

訳例
標準

If it is still bad in two hours, we will wait until tomorrow morning. This shows how he plans to keep us safe.

別解

If the weather remains poor after about two hours, our departure will be put off until the next morning.

この文でやりやすい誤り

二時間という基準を落とす

減点 中
If the weather stays bad, we will leave tomorrow.
If the weather is still bad in two hours, we will leave tomorrow morning.

延期を決める時点がなくなり、隊長の具体的な計画を要約できていません。意味のずれを防ぐには、日本語の要点を短くメモしてから英文にすると安全です。

翌朝を翌週に変える

減点 大
We will postpone our departure until next week.
We will postpone our departure until tomorrow morning.

延期先を大きく変えると要点の誤読になります。設問が求める情報と照らし、読み手がどこで誤解するかまで確かめてください。

この文の言いかえ
二時間たっても
if it is still bad in two hoursこの問題の「二時間たっても」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
if the weather remains poor after two hours語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
after two hours weatherここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
延期する
put off our departureこの問題の「延期する」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
delay the trip語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
late our departureここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
翌朝
tomorrow morningこの問題の「翌朝」を平易な語で正確に示せる第一候補です。
the next morning語順や文の長さを変えたいときに使える自然な言いかえです。
tomorrow in morningここでは意味または語法がずれるため、答案には使わないでください。
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模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×160語

The leader says we should wait because dark clouds may bring a severe thunderstorm on our way. We will watch how the weather changes and decide what we should do. If it improves, we will leave today. If it is still bad in two hours, we will wait until tomorrow morning. This shows how he plans to keep us safe.

全60語です。実測で約60語という条件を満たしています。危険、待機、回復時の出発、二時間後の延期を順番どおりに配置しました。 how節2個、what節1個を使い、抽象的な名詞を避けて内容を具体化しました。各文の主語と時制をそろえ、最後まで同じ説明の軸を保っています。まずはこの流れを目標にしてください。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×2 / what節 ×160語

Because the sky looks dangerous, the team leader does not want us to start now. He explains how a thunderstorm could catch us during the climb. We should remain here and see what happens to the weather. If it clears, we can leave; if not, we will postpone the trip. That is how we will avoid taking an unnecessary risk.

全60語です。こちらも発言の条件分岐を保ち、postpone the tripで延期を明示しました。 標準解と同じ要点を保ちながら、動作や因果関係を一段ずつ示しています。難しい語を探さず、how節とwhat節で説明すれば十分に伝わります。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

話し言葉をそのまま重ねる

減点 中
Well, you know, the leader, well, thinks maybe we should perhaps wait.
The leader thinks we should wait and watch the weather.

ためらい表現を残すと約60語を浪費し、必要な二つの条件が入りません。意味のずれを防ぐには、日本語の要点を短くメモしてから英文にすると安全です。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
because S may V最重要

判断の理由を予測で示す

悪天候に備える登山計画の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。判断の理由を予測で示す場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

We should wait because a storm may come.
Take an umbrella because it may rain.
watch how S V最重要

変化の中身を開く

悪天候に備える登山計画の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。変化の中身を開く場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

watch how the weather changes
watch how the child solves the puzzle
decide what S should do最重要

次の行動を決める

悪天候に備える登山計画の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。次の行動を決める場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

decide what we should do
decide what the class should study
If S V, S will Vよく使う

条件と計画を結ぶ

悪天候に備える登山計画の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。条件と計画を結ぶ場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

If it improves, we will leave.
If the bus is late, I will walk.
still + 形容詞よく使う

一定時間後も続く状態

悪天候に備える登山計画の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。一定時間後も続く状態場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

it is still bad in two hours
the store is still closed at noon
put off A until Bよく使う

延期先を明示する

悪天候に備える登山計画の説明で実際に使った形です。日本語の名詞を無理に一語へ置かず、誰が何をするかまで開けます。延期先を明示する場面では、語数を増やすためではなく、論理を読み手に見える形にするために使ってください。

put off departure until tomorrow
put off the meeting until Friday
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
team leader隊長leaderだけでも通じますが、初出ではteamを添えると登山隊の役割が明確です
thunderstorm雷雨thunderとstormを合わせた一語で、可算名詞なのでaを付けます
on our way途中でon the way to the topのように行き先も続けられます
improve改善する、回復する天候を主語にしてthe weather improvesと使えます
delay延期するdelay our departureのように目的語を直接置きます
departure出発動詞はdepartですが、leaveのほうが書きやすいです
remain〜のままであるremain poorで悪い状態が続くことを表せます
risk危険take a riskで危険を冒す、avoid a riskで避けるという形です
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出題の傾向

東京大学の条件英作文は、2001年の死の恐怖の要約、2002年の能力別編成の対立整理、2003年のことわざ説明、2004年の登山隊長の発言要約のように、短い語数で複数の指定点を過不足なく並べる問題が続いています。自分の意見を自由に広げるより、設問が指定した要素を先に数え、how節・what節で関係を明示する姿勢が安定します。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

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解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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