一枚のイラストを見て、そこに描かれた状況を自由に解釈し、30〜40語で説明する問題です。語数がとても少ないので、絵の中の何を拾って何を捨てるかで差がつきます。絵には、割れた花瓶と散らばった花、両手を腰に当てて怒っている女性、開いたドアの陰から顔だけ出してのぞく男性の三つが描かれています。この三つをそろえて書ければ、それだけで説明として成立します。山場は、絵に描いていない「誰が割ったのか」をどう扱うかです。設問が「自由に解釈し」と言っている以上、割ったのは男性だと決めて書いてかまいませんが、その根拠は絵の中に置いてください。逆に、女性の職業や二人の関係のような、絵から手がかりの取れない設定を長々と足すと、30〜40語がそれだけで埋まってしまいます。
下の絵に描かれた状況を自由に解釈し、30〜40語の英語で説明せよ。
30〜40語の英語
白黒の線画(漫画風のイラスト)。部屋の中で、長い巻き毛の女性が両手を腰に当て、眉を寄せて怒った顔で立っています。着ているのは無地の上着とチェック柄のスカートです。女性の足元の左側の床には、割れた花瓶が大小2つの破片になって転がり、黒い花が数輪散らばって、こぼれた水が床に広がっています。女性の右側には開いたドアがあり、その陰から男性が顔だけを出して、こわごわと室内をのぞき込んでいます。文字・数値・台詞の書き込みは一切ありません。
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アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できます床の上で何が起きているかを、事実として書く
A vase has fallen and broken, and the flowers and water are all over the floor.
女性の様子と、彼女が知りたがっていることを書く
The woman wants to know how it happened and what she should do.
ドアの陰の男性を出し、自分の解釈で締める
The man hiding behind the door already knows what he did.
第1文:床の上で何が起きているかを、事実として書く
30〜40語しかないので、最初の一文で絵の中心を出し切ってしまうのが安全です。この絵の中心は、床に転がった割れた花瓶と、その周りに散らばった花、そして広がった水です。ここを最初に書けば、読み手はもう場面を思い浮かべられます。時制で迷う人が多いところです。割れたのは書いている時点より前の出来事ですが、いま絵に写っているのは「割れたままの状態」です。こういうときは現在完了が合います。A vase has broken と書けば、割れたという出来事と、その結果が今も続いていることを一度に表せます。過去形の A vase broke でも通じますが、そのあとに「今どうなっているか」をもう一度書く必要が出てきて、語数の少ないこの問題では損です。もう一つ迷いやすいのが「割れた花瓶」という日本語です。broken vase という名詞のかたまりで書こうとすると、そのあとに続ける動詞が見つからなくなります。日本語の名詞のかたまりは、英語では文に開いたほうが速く書けます。花と水も忘れないでください。絵では花瓶よりも花と水のほうが広い面積を占めています。the flowers and water are on the floor と続ければ、be動詞と前置詞だけで散らばった様子を表せます。ここまでで18語ほどです。残りを女性と男性に配れば、ちょうど収まります。
A vase has fallen and broken, and the flowers and water are all over the floor.
A vase has fallen and broken into pieces, and the flowers are lying on the floor in the spilled water.
絵にテーブルは描かれていません。花瓶がどこから落ちたのかは分からないので、from the table は絵に無い情報を足したことになります。少ない語数を、確かめられないことに使ってしまうのももったいないところです。この一項目では場所の書き足しだけを直しています。
動詞がどこにもないので、文として成立していません。日本語の「床の上の割れた花瓶と花」をそのまま英語の語順に並べると、こうなりがちです。名詞を並べるのではなく、S has broken / S are on the floor のように文に開いてください。この一項目では動詞の欠落だけを直しています。
been のあとは過去分詞 broken でなければならないのに、過去形の broke が来ています。そもそも break は「割れる」という自動詞でも使えるので、has broken と書けば受け身にする必要がありません。迷ったら自動詞で押すほうが安全です。この一項目では動詞の形だけを直しています。
第2文:女性の様子と、彼女が知りたがっていることを書く
二番目に書くのは、絵の中央に立っている女性です。両手を腰に当て、眉を寄せた顔で立っているので、怒っていることは絵からはっきり読み取れます。ここは解釈ではなく事実なので、堂々と angry と書いてください。むしろ難しいのは、この一文にどれだけ中身を持たせるかです。The woman is angry. だけで終えると4語しか使わず、絵の説明としても弱いままです。かといって、なぜ怒っているのかを長く書くと語数が尽きます。そこで使えるのが how 節と what 節です。「彼女は何が起きたのか知りたがっている」は、she wants to know how it happened と書けます。「何が起きたか」を英語の名詞で探そうとすると the cause of the accident のような硬い言い方になりますが、how 節に開けば中学で習う語だけで済みます。さらに「これからどうすればいいのか」も what she should do と続けられます。同じ know の目的語として and でつなげるだけなので、文が長くなっても構造は崩れません。この二つを入れておくと、女性が立ち尽くしている絵の空気まで伝わります。ここでもう一つ気をつけたいのは、絵から読めない設定を足さないことです。彼女が誰の家にいるのか、男性とどういう関係なのかは描かれていません。母親だ、妻だ、と決めて書くこともできますが、そのぶん語数を使うので、30〜40語ではおすすめしません。
The woman wants to know how it happened and what she should do.
The woman is angry and is standing with her hands on her hips.
絵の女性は眉を寄せて口を結び、両手を腰に当てて立っています。涙は描かれていません。表情を取り違えると、そのあとに書く解釈もまるごとずれてしまいます。この一項目では表情の読み取りだけを直しています。
know の目的語になる how 節の中は、平叙文の語順のままにします。did を入れると、文の中に疑問文が紛れ込んだ形になり、読み手が主節を見失います。間接疑問の語順は、この形式でも和文英訳でも繰り返し問われるところです。この一項目では語順だけを直しています。
二人の関係も、女性がどこから帰ってきたのかも絵には描かれていません。自由に解釈してよい問題ですが、絵に手がかりのない設定を並べると、限られた語数が状況説明に使えなくなります。この一項目では設定の足しすぎだけを直しています。
第3文:ドアの陰の男性を出し、自分の解釈で締める
最後に書くのは、ドアの陰から顔だけを出している男性です。絵の中でいちばん小さく描かれていますが、この絵の面白さはここにあります。女性が怒っていて、その様子を男性がこわごわのぞいている。読み手はこの二つを並べられた時点で、「ああ、この人が割ったんだな」と自然に受け取ります。つまり、割ったのが誰かを直接書かなくても、位置関係を書くだけで解釈は伝わるのです。それでも一歩踏み込んで書きたいときは、what 節が便利です。The man knows what he did と書けば、「自分が何をしたか分かっている」、つまり彼に心当たりがある、ということを一文で示せます。ここで his mistake のような名詞にすると、何をしたのかがぼやけてしまいます。節に開くと、短いのに中身が伝わります。そのうえで、彼が部屋に入ってこられないでいることを afraid to say so のような形で足せば、絵の空気まで写し取れます。位置関係も落とさないでください。男性は部屋の中ではなく、ドアの外にいて顔だけ出しています。at the door や behind the door と書けば一語二語で表せます。ここを walked into the room と書いてしまうと、絵に描かれていない動きを足したことになり、せっかくの状況説明が絵とずれます。この問題は30〜40語という下限も上限もある条件なので、書き終えたら必ず数えてください。標準解はちょうど40語です。
The man hiding behind the door already knows what he did.
The man at the door knows what he did, but he is too afraid to come in.
絵の男性はドアの陰から顔だけを出していて、部屋には入っていません。謝っている場面も描かれていません。絵の説明として求められている部分に、絵に無い動きを書くと、読み取りができていないと判断されます。この一項目では男性の位置だけを直しています。
設問は「自由に解釈し」と求めているので、描かれている物を数え上げただけでは条件を満たしません。何が起きたのか、なぜこの人たちがこうしているのかを一言でも書く必要があります。この一項目では解釈の欠落だけを直しています。
be afraid of のあとには動名詞、be afraid to のあとには動詞の原形が来ます。to と -ing を混ぜると、どちらの形でもなくなります。afraid は入試でこの形が繰り返し問われる語です。この一項目では動詞の形だけを直しています。
A vase has fallen and broken, and the flowers and water are all over the floor. The woman wants to know how it happened and what she should do. The man hiding behind the door already knows what he did.
標準解はちょうど40語で、「30〜40語」の上限に合わせてあります。この問題は上限も下限もあるので、書き終えたら必ず数えてください。構成は、床の様子(事実)→ 女性の反応(事実と、その先の解釈)→ ドアの陰の男性(解釈)の三つです。絵に描かれている vase / flowers / water / floor / door を実際に引いているので、絵を見て書いたことが一読で伝わります。how 節・what 節は how it happened / what she should do / what he did の3か所で、いずれも「経緯」「対処」「自分のしたこと」という、英語の名詞では言いにくいものを節に開くために使っています。最後の一文で誰が割ったかを直接には書いていませんが、「自分が何をしたか分かっている男性」がドアの陰にいる、という並べ方だけで解釈は十分に伝わります。
A vase has fallen and broken, and the flowers are lying on the floor in the spilled water. The woman is standing with her hands on her hips, and the man is watching her from the door.
こちらは37語です。「30〜40語」は幅のある条件なので、上限ちょうどに張り付ける必要はありません。解釈が思いつかないときは、まず絵に描いてあることだけを丁寧に並べてください。この解では、割れた花瓶と散らばった花・水、腰に手を当てて立つ女性、ドアから見ている男性という三つを、順に事実として書いています。それでも「腰に手を当てた女性」と「その様子を見ている男性」を並べた時点で、読み手は二人の関係を自然に受け取ります。解釈を言葉にしていなくても、並べ方そのものが解釈になっているのです。標準解との違いは、how 節・what 節を使って踏み込んでいるかどうかだけです。時間があるときは、最後の一文を what he did を使った形に差し替えると、ぐっと締まります。

実測14語で、条件の下限30語に届いていません。短い文を三つ並べただけでは、絵の説明としても解釈としても薄いままです。三つの要素をつなぎ、それぞれに一言ずつ中身を足せば、自然に30語に届きます。この一項目では分量だけを直しています。
絵に時計も文字もなく、時刻は読み取れません。花瓶も一つしか描かれていないので、five vases も絵と食い違います。数を書くと具体的になった気がしますが、絵に無い数字は「見ずに書いた」証拠として扱われます。なお「男性が割った」も絵から読み取れる事実ではないので、直した文では断言していません。この一項目では、絵に無い数値と時刻を落としています。

「割れている」「落ちている」を現在完了で表す型
絵や写真の説明では、「過去に起きて、今もその結果が残っている」という状態を書く場面が何度も出てきます。現在完了ならその両方を一度に表せます。break / fall / open / close のように、自動詞としても使える動詞を覚えておくと、受け身にするかどうかで迷わずに済みます。
「経緯を知りたい」を節に開く型
「何が起きたのか」「どういうことなのか」を英語の名詞で言おうとすると、the cause や the circumstances のような硬い語を探すことになります。how 節・what 節に開けば、中学で習う語だけで書けます。会話文の問題でも意見論述でも同じように使えます。
「自分のしたことを分かっている」を what 節で示す型
「心当たりがある」「後ろめたい」という気持ちを、英語の形容詞で探すと難しくなります。what he did という節にすると、何をしたかは言わずに、本人が分かっているという事実だけを示せます。物語や絵の説明で、含みを残したいときに効きます。
「一面に散らばっている」を前置詞で表す型
「散らばる」を scatter で書こうとすると受け身にする必要が出てきます。all over +場所なら be動詞だけで済み、語数の少ない答案で効きます。over は「表面をおおって」の意味なので、机の上でも部屋中でも同じ形が使えます。
前置詞を重ねて位置関係を書く型
絵や写真の説明では、「〜の陰から」「〜の後ろから」という位置が要になります。前置詞は二つ重ねて使えるので、from behind / from under / from among のようにすると、動きの出発点まで一度に表せます。
「こわくて〜できない」を表す型
be afraid to do は「こわくて〜する気になれない」、be afraid of doing は「〜してしまうのがこわい」です。絵の説明で人物の心情を書くときによく使います。to のあとは原形、of のあとは動名詞という形の違いだけ押さえておけば迷いません。
絵から推測したことを、事実と区別して書く型
絵の説明では、確かに描かれていることと、自分がそう解釈したことを言い分けると答案が強くなります。It looks as if ... と書けば、「そう見える」という書き手の判断であることが読み手に伝わります。断定を避けたいときの安全弁です。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| vase | 花瓶 | 発音は「ヴェイス」。break a vase / a vase breaks のどちらの形でも使えます。 |
| break | 割れる、〜を割る | 自動詞と他動詞の両方で使えます。The vase broke は「花瓶が割れた」で、受け身にする必要はありません。 |
| spill | こぼれる、〜をこぼす | 過去形・過去分詞は spilled でも spilt でもかまいません。The water has spilled で「水がこぼれている」。 |
| angry | 怒っている | 人に対しては angry with、物事に対しては angry about を使います。angry to とは言いません。 |
| hips | 腰 | with one's hands on one's hips で「両手を腰に当てて」。怒った姿勢を表す定番の言い方です。 |
| peek | そっとのぞく | 自動詞なので peek into / peek at の形で使います。目的語を直接は取れません。 |
| afraid | こわがっている | be afraid to do は「こわくて〜できない」、be afraid of doing は「〜するのがこわい」。形が違うと意味も変わります。 |
| on purpose | わざと | not on purpose で「わざとではない」。絵の解釈で、うっかりだったと書きたいときに使えます。 |
| blame | 〜のせいにする、〜を責める | blame A for B の形です。前置詞を落とすと文がつながらなくなります。 |
東大の第2問(A)(B)では、絵や写真を見て書かせる出題が繰り返されています。2005年と2007年は「絵に描かれた状況を自由に解釈して説明する」形、2013年と2014年は写真の二人の会話を想像する形、2015年は絵の説明に自分の感想を加える形、2016年は写真について思うことを述べる形でした。設問の言い方は毎回変わりますが、求められているのは同じで、絵から確かに読み取れることを短い英語で言い切り、そのうえで自分が足した解釈をはっきり示す力です。語数はいずれも30〜80語と短いので、書き出す前に「絵の中の何を拾うか」を決めておくと安定します。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
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