東京大学のロゴ 第2問(A) 条件英作文 東京大学 2007
東京大学 2007年度 前期日程 · 英語

第2問(A) 条件英作文
解答と解説

長い会話から、①生徒の悩み、②学習の誤り、③教師の助言という三条件を抜き出す要約問題です。細かな会話順を追うのではなく、「聞き取りが伸びない」「理解できないニュースを量だけ聞く」「易しい音声と関連文を組み合わせる」の三段に再構成します。how listening depends、what words mean、how they are pronounced の節により、リスニングが音に慣れるだけでなく語彙・発音・構文理解に支えられることを短く示せます。

難易度 ★★★★★ 目安 25分 条件英作文 テーマ 難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習
1

問題

第2問(A) 生徒の悩み、学習法の誤り、教師の助言の三点をすべて含め、会話の要点を書いてください。

次の会話は、英語学習について悩んでいる男子生徒と、その相談を受けた英語教師との会話である。生徒がどのような悩みを持っているか、生徒の英語学習のどこが間違っていたのか、教師はどのようなアドバイスをしたいか、の三つの内容を盛り込んだ形で、この会話の要点を50~60語の英語で述べよ。 生徒: 先生、いくら練習しても英語の聴き取りがうまくできるようにならないんですけど、どうすればいいでしょうか? 先生: どうすればいいと言われても、やっぱり地道に勉強するしかないようね。自分ではどんな勉強をしているの? 生徒: ケーブル・テレビやインターネットで英語のニュースを見たり聴いたりしてはいるんですけど・・・・・。 先生: え?いきなりそんな難しい英語を聴いても分からないでしょう。 生徒: 分からないです。まったく。 先生: そりゃ駄目です。意味の分からないものをいくら聴いたって、雑音を聴いているのと同じだからね。聴いて、ある程度中身が理解できるくらいの教材を選ばないと。 生徒: とにかくたくさん英語を聴けばいいんだと思っていました。そうか、そこが間違っていたんですね。 先生: そう。それに、聞き取りが苦手といったって、英語の音声に慣れていないことだけが問題じゃないんだ。語彙を知らなかったり、知っていても間違った発音で覚えていたり、あるいは構文が取れなかったりしている場合のほうが多いわけだよ。内容を理解する力も必要になってくるしね。毎日やさしめの英文の聴き取りをやって、それと同時に、内容的に関連する読み物を、辞書を引きながら丁寧に読んでごらん。そういう総合的な勉強をすれば、聴き取りの力も伸びると思うよ。 生徒: はい、わかりました。

50~60語の英語
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この問題で見られている力

  • 長い会話から指定された三内容だけを選ぶ情報選別
  • 生徒の悩みと誤った方法を原因関係で結ぶ力
  • what words mean で語彙理解を説明する力
  • 易しい音声と関連する精読を両方助言に入れる力
  • 50~60語で会話の発言者を混同せず要約する力
2

答案の組み立て

第1段

悩みと誤りを原因で結ぶ

The student cannot improve his listening because he chooses news that is too hard and merely hears sounds he cannot follow.

第2段

聞き取りに必要な力を要約する

The teacher explains how listening depends on what words mean and how they are pronounced, not only on practice time.

第3段

易しい音声という助言を書く

She advises him to use easier audio.

第4段

関連する精読も入れる

She also advises him to read related texts carefully with a dictionary.

第 1 文

第1段:悩みと誤りを原因で結ぶ

つまずきやすいところ
  • too hard と cannot follow で教材の不適合を示します
  • 難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

生徒の「伸びない」という悩みと、難しいニュースを理解せず聞く方法を because で直接結びます。 この部分が難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

The student cannot improve his listening because he chooses news that is too hard and merely hears sounds he cannot follow.

別解

The student worries that his listening never improves because he uses news he cannot understand.

この文でやりやすい誤り

理由を言うだけで具体的な支えがない

減点 中
The student studies wrongly because his method is bad.
He hears difficult news without knowing what the words mean, so it sounds like noise.

なぜそう言えるのかが見えません。理解できないニュースが雑音のようになることまで書くと、主張と現実の場面がつながります。短い答案ほど一つの動作や結果が有効です。

抽象語を並べて内容を空にする

減点 中
His study is hard, wrong, poor, and useless.
He uses news that is too hard to follow and only hears unknown sounds.

good や important だけでは、難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習の何を評価しているのか伝わりません。how や what の節で、誰が何をし、何が変わるかまで開いてください。

この文の言いかえ
聞き取りが伸びる
improve his listeninglistening を技能名として自然に使えます
get better at listeningより会話的で平易な表現です
improve to listenimprove の後ろにこの不定詞は置きません
難しすぎる教材
material that is too hard関係節で安全に説明できます
overly difficult material少し硬いので無理に使わなくて大丈夫です
too difficult materials for understandto understand が必要で、形が不完全です
理由を加える
because理由を一文の中で直接つなげられます
This is because ...前文全体の理由を次の文で説明できます
Because of + 文because of の後ろには名詞が必要なので、文を直接置けません
第 2 文

第2段:聞き取りに必要な力を要約する

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。語義と発音を what / how でまとめます
  • 難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

教師の列挙を全部別文にせず、語の意味と発音が聞き取りを支えると一文に圧縮します。 この部分が難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

The teacher explains how listening depends on what words mean and how they are pronounced, not only on practice time.

別解

The teacher shows him how vocabulary, pronunciation, and sentence structure matter.

この文でやりやすい誤り

how / what 節の語順を疑問文にする

減点 中
He learns how does listening improve.
He learns how listening improves.

how / what が導く部分は文中の名詞節なので、疑問文の語順にはしません。助動詞や be 動詞を主語の前に出すと明確な文法ミスです。

第 3 文

第3段:易しい音声という助言を書く

つまずきやすいところ
  • use easier audio で適切な難度を明記します
  • 難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

ただ「もっと練習する」とせず、ある程度理解できる教材へ下げることを助言の第一要素にします。 この部分が難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

She advises him to use easier audio.

別解

She suggests listening to easier English every day.

この文でやりやすい誤り

advise と人の間に to を置く

減点 中
The teacher advises to him to use easier audio.
The teacher advises him to use easier audio.

advise は人を直接目的語に取り、advise 人 to do の形にします。him の前に to は置きません。

「量を聞けばよい」を教師の助言にする

減点 大
The teacher tells him to listen to as much difficult news as possible.
The teacher tells him to choose easier audio that he can partly understand.

これは生徒の誤った考えです。教師は内容をある程度理解できる易しい教材を勧めています。

この文の言いかえ
内容を理解する
understand what is said音声の内容を what 節で示せます
follow the content話の流れを理解する意味で使えます
understand about the contentunderstand は他動詞なので about は不要です
第 4 文

第4段:関連する精読も入れる

つまずきやすいところ
  • with a dictionary まで入れ、総合学習を示します
  • 難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

教師の助言は聞くだけではありません。同じ話題の文章を辞書で丁寧に読む点を落とさず結びます。 この部分が難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

She also advises him to read related texts carefully with a dictionary.

別解

He should also read about the same topic carefully while using a dictionary.

この文でやりやすい誤り

原因と結果の間を一足飛びにする

減点 中
He uses a dictionary, so his listening will improve at once.
He reads related texts with a dictionary, so he can build the knowledge he needs for listening.

二つの出来事を並べただけで、前者がどう後者を生むのかが見えません。語彙や構文を読解で補い、音声理解につなげるという中間の動きを入れると論理を追えます。

この文の言いかえ
関連する文章を読む
read related texts carefully助言の内容を簡潔に表せます
carefully read about the same topic同じ話題だと節約して示せます
read relating booksrelating ではなく related を使います
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×156語

The student cannot improve his listening because he chooses news that is too hard and merely hears sounds he cannot follow. The teacher explains how listening depends on what words mean and how they are pronounced, not only on practice time. She advises him to use easier audio and read related texts carefully with a dictionary.

全56語です。どちらも50~60語に収まっています。 冒頭から結論まで「理解できる音声と関連する読解を組み合わせるべきだ」という中心を保っています。how節2個、what節1個を使い、抽象的な名詞を平易な説明に開きました。各節は普通の語順で、冠詞・時制・主述の一致も一文ずつ確認しています。まずはこの構成を目標にしてください。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×1 / what節 ×156語

The student worries that his listening never improves. He wrongly believes that hearing a great deal of difficult news is enough, even when he knows little of what is said. The teacher shows him how vocabulary, pronunciation, and sentence structure matter. She suggests easier daily listening and careful reading about the same topic with a dictionary.

全56語です。どちらも50~60語に収まっています。 標準解と同じ中心を保ち、生徒の誤解を明示し、語彙・発音・構文の三要素を示しています。 難しい単語で短く見せるより、誰が何をするかを一つずつ書いています。語数を数え直し、英文としても一文ずつ確認しています。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

指定された三内容のうち助言を落とす

減点 大
The student cannot improve because the English news is too difficult.
The student should use easier audio and read related texts carefully.

悩みと誤りはありますが、教師が何を勧めたかという必須内容がありません。

途中で中心となる考えを変える

減点 大
The teacher recommends easier material, but in the end the student should keep using news he cannot follow.
The teacher recommends easier material that the student can partly understand.

前半で示した考えと結論が逆になっています。難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習について最初に決めた中心線を保たないと、理由を評価できません。

語数不足のまま結論だけを書く

減点 大
The student cannot improve his listening.
The student cannot improve because he uses news he cannot follow, so the teacher suggests easier audio.

主張だけで終わり、設問が求める説明を支える材料がありません。指定範囲の下限まで、三つの必須内容、語彙・発音、二種類の助言を足してください。

最後に新しい話題を持ち出す

減点 小〜中
Therefore, cable television should show fewer news programs.
Therefore, he should combine easier listening with careful related reading.

結論で別の論点を出すと、それまでの難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習の説明が未完成に見えます。本文の理由を短く受けて中心へ戻ってください。

5

答案全体で使う言いかえ

これがおすすめ これでも正解 覚えなくてよい 使わない
具体例を出す
For example, ...短い答案でも例だとすぐ伝わります
For instance, ...同じ働きをする自然な表現です
As an example of, ...後ろの形が重くなりやすく、この用途では避けます
結果を示す
As a result, ...前の出来事から生じる結果を明示できます
This means that ...結果の意味を説明したいときに使えます
According to the result, ...資料に基づくという別の意味になり、ここでは使えません
結論へ戻る
Therefore, ...本文の理由を受けて結論を示せます
For these reasons, ...複数の理由をまとめると自然です
At last, ...出来事の最後を表す語で、論理的な結論には向きません
6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
S cannot improve because ...最重要

最初に答案の中心を決める

難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習のように短い語数で考えを示す問題では、冒頭で中心を決めると後の文がぶれません。書き終えたら、すべての理由がこの一文を支えているか確認してください。

The student cannot improve because the news is too hard.
I believe small classes help students learn.
The reason is that + 文最重要

主張の直後に理由を置く

意見と理由の関係を読み手に迷わせない型です。that の後ろには主語と動詞を備えた文を置き、抽象語だけで止めずに中身を書いてください。

The reason is that he cannot follow what is said.
The reason is that students can ask more questions.
For example, + 具体的な場面よく使う

理由を目に見える場面にする

難しすぎる教材を避ける英語リスニング学習について一般論だけで終わりそうなときに役立ちます。人、行動、結果のうち二つ以上を入れると、短い一文でも理由の信頼性が上がります。

For example, unknown words make the news sound like noise.
For example, a shy student can ask a teacher after class.
how + S + V最重要

方法や状態を節に開く

「方法」「あり方」のような硬い名詞を探さず、how の後ろに普通の語順を置いて説明できます。疑問文の語順にしない点も確認してください。

The teacher explains how listening depends on vocabulary.
We learned how the machine saves energy.
what + S + V最重要

内容を具体的に示す

「こと」「もの」「内容」を平易に表せる型です。what 自体が節の中で役割を持つため、直後に不必要な名詞を重ねないようにしてください。

He must know what the words mean.
She explained what the town needed.
S advises 人 to doよく使う

本文を受けて中心へ戻る

最後に新しい理由を足さず、すでに説明した内容をまとめます。冒頭と同じ単語を全部繰り返さなくても、立場が同じだと伝われば十分です。

She advises him to use easier audio.
Therefore, this plan would make our school better.
7

この問題の語彙

表現意味ひとこと
listening聞き取り、リスニング技能名では不可算名詞として使います
material教材、材料教材一般なら不可算、種類を数えるなら materials も可能です
audio音声教材不可算名詞として easier audio と言えます
pronunciation発音動詞 pronounce とつづりが異なります
structure構文、構造sentence structure で文の組み立てを指します
related関連したrelated to の形、または related texts と名詞前で使えます
dictionary辞書with a dictionary で道具を示せます
advise助言するadvise 人 to do の語順を守ります
8

出題の傾向

東大の第2問では、短い語数で意見、想像、会話の要約を切り替えて書かせます。2015年は相反することわざの比較、2013年は自分の学び、2012年は仮定の結果、2007年と2006年は長い会話の要約が出ました。題材は変わっても、設問の条件を先に拾い、平易な文で因果関係を示す力が一貫して求められています。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

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解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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