東京大学のロゴ 第2問(B) 条件英作文 東京大学 2008
東京大学 2008年度 前期日程 · 英語

第2問(B) 条件英作文
解答と解説

今後50年間の交通手段の変化と、それが生活へ与える影響の両方を具体的に書く問題です。ここでは自動運転の電気バスが一般化すると予想し、利用者ごとの経路と道路の混雑を判断する仕組みを示します。その結果、通勤中の運転時間が減り、高齢者が一人で安全に移動できるとつなぎます。未来の乗り物の名前だけで終わらず、what route、how crowded、what time の三節で機能を説明することが核です。

難易度 ★★★★ 目安 20分 条件英作文 テーマ 自動運転交通と生活の変化
1

問題

第2問(B) 今後50年の交通手段の変化を一つ想像し、その機能と人々の生活への具体的な影響を書いてください。

今から50年の間に起こる交通手段の変化と、それが人々の生活に与える影響を想像し、50~60語の英語で具体的に記せ。

50~60語の英語
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この問題で見られている力

  • 50年以内に起こる交通の変化を一つ具体的に示す力
  • 新しい交通手段の機能と生活への影響を分ける構成
  • what route each passenger needs で個別経路を説明する力
  • 通勤者と高齢者という異なる利用者への効果
  • 50~60語で予想と因果関係をまとめる語数管理
2

答案の組み立て

第1段

未来の交通を一つ選ぶ

I think self-driving electric buses will become common.

第2段

交通手段の機能を書く

They will learn what route each passenger needs and how crowded every road is.

第3段

通勤生活への影響をつなぐ

Because people will know what time they will arrive, they can live farther from work and spend less time driving.

第4段

高齢者の自立で結ぶ

Older people will also travel alone more safely, making daily life more independent.

第 1 文

第1段:未来の交通を一つ選ぶ

つまずきやすいところ
  • self-driving electric buses と種類を特定します
  • 自動運転交通と生活の変化に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

空飛ぶ車などを並べず、一つの交通手段に絞ると、その機能と影響へ語数を使えます。 この部分が自動運転交通と生活の変化という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

I think self-driving electric buses will become common.

別解

Within fifty years, small self-driving buses may pick people up near their homes.

この文でやりやすい誤り

交通の変化だけで生活への影響を書かない

減点 大
Self-driving buses will become common and use electric power.
Self-driving buses will let older people travel safely without a driver.

乗り物の説明だけで、設問が求める人々の生活への影響が抜けています。

交通の変化を生活様式だけで答える

減点 大
People will work at home and buy more food online.
Self-driving buses will pick people up near home, so fewer people will need cars.

生活の予想はありますが、どの交通手段がどう変わるのかが書かれていません。

この文の言いかえ
自動運転バス
self-driving buses短く意味が明確です
buses that drive themselves関係節に開く安全な形です
automatic driving buses英語の定着した組み合わせではないため避けます
第 2 文

第2段:交通手段の機能を書く

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。必要経路と道路混雑を what / how で説明します
  • 自動運転交通と生活の変化に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

「賢いバス」と呼ぶだけでなく、何を判断するのかを二つ示して具体化します。 この部分が自動運転交通と生活の変化という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

They will learn what route each passenger needs and how crowded every road is.

別解

A shared system will know where each rider wants to go and what route saves time.

この文でやりやすい誤り

抽象語を並べて内容を空にする

減点 中
Transportation will be new, amazing, smart, and convenient.
Buses will know how crowded roads are and take riders along faster routes.

good や important だけでは、自動運転交通と生活の変化の何を評価しているのか伝わりません。how や what の節で、誰が何をし、何が変わるかまで開いてください。

each の後ろを複数形にする

減点 中
The buses will learn the route of each passengers.
The buses will learn the route of each passenger.

each の直後には単数名詞を置きます。ここでは passengers を passenger に直せば、各乗客の経路という意味になります。

how / what 節の語順を疑問文にする

減点 中
They will know how is every road crowded.
They will know how crowded every road is.

how / what が導く部分は文中の名詞節なので、疑問文の語順にはしません。助動詞や be 動詞を主語の前に出すと明確な文法ミスです。

この文の言いかえ
道路の混雑
how crowded the roads are混雑の程度を how 節で表せます
traffic on each road名詞句でも自然です
how are the roads crowded名詞節を疑問文語順にしているため使えません
第 3 文

第3段:通勤生活への影響をつなぐ

つまずきやすいところ
  • 到着時刻が分かることから居住地と運転時間へ進めます
  • 自動運転交通と生活の変化に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

技術と生活の間に、到着時刻を予測できるという中間結果を置きます。 この部分が自動運転交通と生活の変化という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

Because people will know what time they will arrive, they can live farther from work and spend less time driving.

別解

Workers will know when they will arrive and can rest during the trip.

この文でやりやすい誤り

理由を言うだけで具体的な支えがない

減点 中
Future buses will be useful because technology is great.
Future buses will choose what route saves time, so workers can rest while traveling.

なぜそう言えるのかが見えません。高齢者が運転手なしで買い物へ行く場面まで書くと、主張と現実の場面がつながります。短い答案ほど一つの動作や結果が有効です。

原因と結果の間を一足飛びにする

減点 中
Buses will be electric, so nobody will ever be late.
Buses will choose less crowded roads, so arrival times may become easier to predict.

二つの出来事を並べただけで、前者がどう後者を生むのかが見えません。混雑を読み、到着時刻を予測するという中間の動きを入れると論理を追えます。

この文の言いかえ
到着時刻
what time they will arrive具体的な時刻を what time で示せます
when they will arrive時点だけなら簡潔です
when will they arrive文中では疑問文語順にしません
理由を加える
because理由を一文の中で直接つなげられます
This is because ...前文全体の理由を次の文で説明できます
Because of + 文because of の後ろには名詞が必要なので、文を直接置けません
第 4 文

第4段:高齢者の自立で結ぶ

つまずきやすいところ
  • 安全な単独移動を independent に結びつけます
  • 自動運転交通と生活の変化に必要な情報だけを残し、一般論へ広げすぎないようにします
  • how / what の後ろは疑問文ではなく、主語+動詞の普通の語順にします
  • 短い語数でも、前の文とのつながりが読める接続を選びます
  • 難しい一語を探すより、知っている動詞で内容を節に開きます
発想の切り替え

便利になるという抽象的な結論ではなく、運転できない人の行動範囲が広がると示します。 この部分が自動運転交通と生活の変化という中心にどう結びつくかを意識してください。情報を日本語で箇条書きにし、必要な主語と動詞を決めてから英語にすると、語数を使いすぎずに筋を通せます。

訳例
標準

Older people will also travel alone more safely, making daily life more independent.

別解

Older people will be able to visit shops safely without a driver.

この文でやりやすい誤り

最後に新しい話題を持ち出す

減点 小〜中
Therefore, schools will teach robots in every class.
Therefore, self-driving buses will make daily travel safer and easier.

結論で別の論点を出すと、それまでの自動運転交通と生活の変化の説明が未完成に見えます。本文の理由を短く受けて中心へ戻ってください。

この文の言いかえ
自立して移動する
travel alone safely行動を平易に説明できます
travel more independently副詞で自立性を示せます
move by oneself independent形容詞の位置が不自然なので使えません
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×1 / what節 ×255語

I think self-driving electric buses will become common. They will learn what route each passenger needs and how crowded every road is. Because people will know what time they will arrive, they can live farther from work and spend less time driving. Older people will also travel alone more safely, making daily life more independent.

全55語です。どちらも50~60語に収まっています。 冒頭から結論まで「自動運転バスが移動時間と自立性を改善する」という中心を保っています。how節1個、what節2個を使い、抽象的な名詞を平易な説明に開きました。各節は普通の語順で、冠詞・時制・主述の一致も一文ずつ確認しています。まずはこの構成を目標にしてください。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×1 / what節 ×157語

Within fifty years, small self-driving buses may pick people up near their homes. A shared system will know where each rider wants to go, how busy the roads are, and what route saves time. Workers can rest while traveling, and older people can visit shops without a driver. Transportation will become safer, cleaner, and easier to use.

全57語です。どちらも50~60語に収まっています。 標準解と同じ中心を保ち、家の近くで乗れる小型バスと共有システムをさらに説明しています。 難しい単語で短く見せるより、誰が何をするかを一つずつ書いています。語数を数え直し、英文としても一文ずつ確認しています。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

途中で中心となる考えを変える

減点 大
Self-driving buses will save time, but they will finally make every trip slower.
Self-driving buses will save time by choosing less crowded roads.

前半で示した考えと結論が逆になっています。自動運転交通と生活の変化について最初に決めた中心線を保たないと、理由を評価できません。

語数不足のまま結論だけを書く

減点 大
Self-driving buses will be common.
Self-driving buses will know what route riders need, so older people can travel alone.

主張だけで終わり、設問が求める説明を支える材料がありません。指定範囲の下限まで、乗り物の機能、通勤者、高齢者への影響を足してください。

5

答案全体で使う言いかえ

これがおすすめ これでも正解 覚えなくてよい 使わない
具体例を出す
For example, ...短い答案でも例だとすぐ伝わります
For instance, ...同じ働きをする自然な表現です
As an example of, ...後ろの形が重くなりやすく、この用途では避けます
結果を示す
As a result, ...前の出来事から生じる結果を明示できます
This means that ...結果の意味を説明したいときに使えます
According to the result, ...資料に基づくという別の意味になり、ここでは使えません
結論へ戻る
Therefore, ...本文の理由を受けて結論を示せます
For these reasons, ...複数の理由をまとめると自然です
At last, ...出来事の最後を表す語で、論理的な結論には向きません
6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
I think ... will become common.最重要

最初に答案の中心を決める

自動運転交通と生活の変化のように短い語数で考えを示す問題では、冒頭で中心を決めると後の文がぶれません。書き終えたら、すべての理由がこの一文を支えているか確認してください。

I think self-driving buses will become common.
I believe small classes help students learn.
The reason is that + 文最重要

主張の直後に理由を置く

意見と理由の関係を読み手に迷わせない型です。that の後ろには主語と動詞を備えた文を置き、抽象語だけで止めずに中身を書いてください。

The reason is that they can choose less crowded roads.
The reason is that students can ask more questions.
For example, + 具体的な場面よく使う

理由を目に見える場面にする

自動運転交通と生活の変化について一般論だけで終わりそうなときに役立ちます。人、行動、結果のうち二つ以上を入れると、短い一文でも理由の信頼性が上がります。

For example, an older person could visit a shop without a driver.
For example, a shy student can ask a teacher after class.
how + S + V最重要

方法や状態を節に開く

「方法」「あり方」のような硬い名詞を探さず、how の後ろに普通の語順を置いて説明できます。疑問文の語順にしない点も確認してください。

The system will know how crowded each road is.
We learned how the machine saves energy.
what + S + V最重要

内容を具体的に示す

「こと」「もの」「内容」を平易に表せる型です。what 自体が節の中で役割を持つため、直後に不必要な名詞を重ねないようにしてください。

It will choose what route saves time.
She explained what the town needed.
As a result, people can ...よく使う

本文を受けて中心へ戻る

最後に新しい理由を足さず、すでに説明した内容をまとめます。冒頭と同じ単語を全部繰り返さなくても、立場が同じだと伝われば十分です。

As a result, people can spend less time driving.
Therefore, this plan would make our school better.
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
self-driving自動運転のハイフンで一つの形容詞として bus を修飾します
electric電気で動くelectrical は電気に関する一般的な形容詞で用途が違います
route経路road は道路そのもの、route は進む道筋です
passenger乗客driver と対になる語で、可算名詞です
crowded混雑した主語を road にして how crowded the road is と言えます
arrive到着する自動詞なので arrive the station とはせず arrive at を使います
independent自立した副詞は independently です
transportation交通、輸送通常は不可算名詞として使います
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出題の傾向

東大の第2問では、短い語数で意見、想像、会話の要約を切り替えて書かせます。2015年は相反することわざの比較、2013年は自分の学び、2012年は仮定の結果、2007年と2006年は長い会話の要約が出ました。題材は変わっても、設問の条件を先に拾い、平易な文で因果関係を示す力が一貫して求められています。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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