東京大学のロゴ 第2問(A) 条件英作文 東京大学 2014
東京大学 2014年度 前期日程 · 英語

第2問(A) 条件英作文
解答と解説

一枚の写真を見て、左の人物 X と右の人物 Y の会話を自由に想像し、全体で50〜70語で書く問題です。X: / Y: と話し手を示す形式も指定されています。写真には、飲み物の自動販売機と、その前に立つ二人、そして左の人物の足もとに立っている犬が写っています。二人とも逆光ぎみで暗く、顔も表情も分かりません。差がつくのは、写真の中の手がかりをどれだけ発言に織り込めるかです。自動販売機の前にいるのですから話題は飲み物ですが、それだけならどんな自販機の写真でも書けてしまいます。足もとの犬、そして右の人物の丈の長いコートとブーツ。この二つを会話の中で使えると、「この写真の会話」になります。逆に、値段の数字は写真から読めないので、そこは書かないほうが安全です。

難易度 ★★★★ 目安 25分 条件英作文 テーマ 写真の手がかりを拾って、買い物の会話を作る
1

問題

第2問(A) 全体で50〜70語程度の英語(X と Y の会話形式)

下に示す写真の左側の人物をX、右側の人物をYとして、二人のあいだの会話を自由に想像し、英語で書け。分量は全体で50〜70語程度とする。どちらが話しているかわかるように、下記のように記せ。XとYのどちらから始めてもよいし、それぞれ何度発言してもよい。 X: --------------- Y: --------------- X: ----------- Y: ---------------

全体で50〜70語程度の英語(X と Y の会話形式)
飲み物の自動販売機の前に立つ2人の人物と、左端の足もとにいる犬を写した白黒写真
図1

白黒写真。屋外に置かれた飲み物の自動販売機を正面から写しています。販売機の上段から中段にかけて缶やペットボトルの見本が3段に並び、その下に投入口と取り出し口があります。販売機の前に2人の人物が立っていて、いずれも逆光ぎみで暗く写り、表情は分かりません。左の人物(X)は短めの髪で上着とズボン姿、販売機の左前に立っています。右の人物(Y)は長めの髪で丈の長いコートとブーツ姿、販売機の右前に立っています。左の人物の足もとには、黒っぽい毛の中型犬が4本足で立っています。文字・数値は判読できません。

図から読み取ること

  • 飲み物の自動販売機を正面から写した写真です。上段から中段にかけて缶やペットボトルの見本が3段に並び、その下に投入口と取り出し口があります。
  • 販売機の前に2人の人物が立っています。二人とも逆光ぎみで暗く写っていて、顔も表情も分かりません。
  • 左の人物(X)は短めの髪で、上着とズボン姿です。販売機の左前に立っています。
  • 右の人物(Y)は長めの髪で、丈の長いコートとブーツ姿です。販売機の右前に立っています。
  • 左の人物の足もとに、黒っぽい毛の中型犬が4本足で立っています。座ってはいません。
答案に引用してよい値
  • vending machine
  • dog
  • cans
  • coat
  • boots
読み違えやすいところ
  • 二人とも暗く写っていて、顔も表情も分かりません。「うれしそうな顔」のように表情を話題にする発言は書けません。
  • 犬がいるのは左の人物(X)の足もとです。X と Y を取り違えると、設問の指定にそのまま反します。
  • 販売機に並んでいるのは缶とペットボトルの見本です。値段の数字は読み取れないので、150円のような金額を書かないでください。
  • どちらが買うのか、もう買い終えたのかは写っていません。会話の中で決めるのは自由ですが、写真の事実として書かないでください。
  • 丈の長いコートとブーツから寒い季節だと考えるのは、写真の中に根拠のある推測です。ただし「12月の夜だ」のように日付や時刻まで決めると、根拠のない書き足しになります。
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この問題で見られている力

  • 自動販売機・犬・寒そうな服装という手がかりを発言に織り込む
  • 写真に写っていることと、会話で想像したことを混ぜない
  • What would you like? / Do you know how much ...? で会話を進める
  • X: / Y: の形式と、50〜70語という語数条件を守る
  • 会話を言いっぱなしにせず、最後の発言で閉じる
2

答案の組み立て

はじめのやりとり

自動販売機の前で立ち止まっている状況を作る

X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home.

中のやりとり

何を買うかを、写真の手がかりを使って決める

X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? Y: Something warm, please. Do you know how much a small can costs here?

終わりのやりとり

買って次へ進む形で、会話を閉じる

X: It costs the same everywhere. Here you are. This is what I always buy.

第 1 文

はじめのやりとり:自動販売機の前で立ち止まっている状況を作る

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。写真の手がかりのうち、犬を最初のやりとりに入れます
  • 「ちょっと待って」で立ち止まっている状況が自然に出せます
  • something to drink は不定詞の形容詞用法。to を落とさないでください
  • 顔が写っていないので、表情を話題にする発言は書けません
発想の切り替え

会話を想像する問題では、まず「この写真でなければ成立しない会話」にすることを考えてください。自動販売機の前で飲み物の話をするだけなら、どんな自販機の写真でも書けてしまいます。この写真だけが持っている手がかりは二つあります。左の人物の足もとに犬が立っていることと、右の人物が丈の長いコートとブーツを身につけていることです。犬を最初のやりとりに入れておくと、以降の会話が全部この写真のものになります。書き出しは、立ち止まった理由から入るのが自然です。X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home. と書けば、二人が歩いてきて自販機の前で止まったという場面が、説明せずに伝わります。会話文では、状況を説明するのではなく、状況から出てくる言葉を書くのがこつです。something to drink は不定詞が前の名詞を修飾する形で、「飲むための何か」と後ろから説明しています。to を落として something drink とは書けません。Y の返事には犬を出します。Y: Hurry up. The dog is getting bored, and my hands are cold. と書けば、犬とコートという二つの手がかりを一度に使えます。get +形容詞は「だんだん〜になる」で、is getting bored なら「そろそろ飽きてきている」という時間の経過まで出ます。my hands are cold は、Y の服装から自然に出てくる一言です。写真に根拠のある推測なので、安心して書けます。

訳例
標準

X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home.

別解

X: Is the dog thirsty? He has been walking with us all afternoon.

この文でやりやすい誤り

図の関係を取り違え、犬を Y の足もとに置く

減点 大
Y: Wait, my dog is standing at my feet, and he does not want to move.
X: Wait, my dog is standing at my feet, and he does not want to move.

写真で犬がいるのは、左に立っている X の足もとです。設問は「左側の人物を X、右側の人物を Y として」と指定しているので、位置関係を入れかえると設問の条件から外れます。会話の中身がよくても、ここでずれると評価されません。この一項目では犬の位置だけを直しています。

図に無い金額を書き足す

減点 大
X: Look, this can is one hundred and fifty yen, and that bottle is two hundred yen.
X: Do you know how much a small can costs here?

写真の販売機に並んでいるのは缶とペットボトルの見本で、値段の数字は読み取れません。金額を書くと具体的になった気がしますが、写真に無い数字は「見ずに書いた」証拠として扱われます。値段を話題にしたいなら、how much で尋ねる形にしてください。この一項目では数値だけを直しています。

something to drink の to を落とす

減点 中
X: Wait a minute. I want to get something drink before we go home.
X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home.

「飲むための何か」は、不定詞を後ろから当てて something to drink とします。to が無いと名詞が二つ並んだだけの形になり、文がつながりません。something cold to drink のように形容詞を挟むこともできますが、その場合も to は残ります。この一項目では不定詞の形だけを直しています。

この文の言いかえ
ちょっと待って
Wait a minute立ち止まる場面の定番です。二語で状況が伝わるので第一候補です。
Hold on「ちょっと待って」のくだけた言い方。会話文にはよく合います。
Wait a minutesa のあとは単数です。a minute か a few minutes のどちらかにしてください。
飲み物
something to drink不定詞を後ろから当てる形。何を買うか決めていない場面にぴったりです。第一候補です。
a drink名詞の drink で「一杯の飲み物」。短く言いたいときに。
something drink名詞が二つ並んだだけの形で、文がつながりません。to を必ず置いてください。
だんだん〜になる
is getting boredget +形容詞で「だんだん〜になる」。時間の経過まで表せます。第一候補です。
is starting to get tired「疲れ始めている」。start to do を挟むと、変化の始まりが強調されます。
is becoming boringboring は「退屈させる」なので、犬が退屈しているのではなく、犬がつまらない存在だという意味になります。
第 2 文

中のやりとり:何を買うかを、写真の手がかりを使って決める

つまずきやすいところ
  • 寒そうな服装という手がかりを、hot drinks / warm につなげます
  • What would you like? は、相手に選ばせる定番の一言です
  • 値段は写真から読めないので、how much で尋ねる形にします
  • 同じことを言い合わず、片方に選ばせて会話を進めます
発想の切り替え

会話文で最も多い失敗は、二人が同じことを言い合って終わることです。「飲み物を買おう」「そうだね、買おう」では、二往復ぶんの語数を使って情報が一つも増えません。会話を前に進めるには、片方に選ばせるのが早道です。X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? と書けば、Y は必ず何かを選んで答えることになり、次の発言が自動的に生まれます。What would you like? は、注文や申し出の場面でそのまま使える一言です。What do you want? より丁寧で、目の前の相手に選ばせるときにぴったりはまります。ここで hot drinks を出すのには理由があります。Y は丈の長いコートとブーツ姿で、寒い季節だと考えるのに写真の中の根拠があるからです。写真から取った手がかりを会話の中で使うと、それだけで「この写真の会話」になります。Y の返事は Something warm, please. で足ります。短くても、相手の質問に答えているので会話としては十分です。そのあとに Do you know how much a small can costs here? と続けると、how 節が入り、会話も一段進みます。ここで注意したいのが、間接疑問の語順です。know の目的語になる節の中は平叙文の語順なので、how much does a small can cost とは書けません。会話文は短い文が続くぶん、この崩れがよく目立ちます。なお、値段そのものは写真から読み取れないので、金額を書くのではなく尋ねる形にしておくのが安全です。

訳例
標準

X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? Y: Something warm, please. Do you know how much a small can costs here?

別解

Y: Probably. Let us buy a bottle of water and share it with him.

この文でやりやすい誤り

間接疑問の中を疑問文の語順にする

減点 中
Y: Do you know how much does a small can cost here?
Y: Do you know how much a small can costs here?

know の目的語になる how much 節の中は、平叙文の語順のままにします。does を入れると、一つの文の中に疑問文が二つ入った形になり、読み手が主節を見失います。間接疑問の語順は、会話でも意見論述でも繰り返し問われるところです。この一項目では語順だけを直しています。

二人が同じことを言い合って、会話が進まない

減点 大
X: Let us buy a drink. Y: Yes, let us buy a drink. X: I want a drink. Y: I want a drink too.
X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? Y: Something warm, please.

四つの発言で情報が一つも増えていません。会話を想像する問題では、片方に選ばせる、あるいは片方が知らないことを作ると自然に話が進みます。同じ内容の繰り返しは、語数だけを消費して評価につながりません。この一項目では会話の進み方だけを直しています。

would like のあとに動詞の原形を続ける

減点 中
X: What would you like drink? I will get it for you.
X: What would you like to drink? I will get it for you.

would like のあとに動詞を続けるときは to 不定詞が要ります。名詞を続けるなら what would you like のままで、drink を足す必要はありません。日本語の「何が飲みたい」をそのまま並べると、この形になりがちです。この一項目では would like の形だけを直しています。

図に無い季節や時刻を決めつける

減点 中
Y: It is nine o'clock on a cold night in December, so I want something hot.
Y: It is really cold tonight, so I want something hot.

写真からは、丈の長いコートとブーツから「寒い季節らしい」ところまでしか読めません。時刻も月も写っていないので、九時・十二月は根拠のない書き足しになります。寒さを話題にしたいなら、服装から言えることに留めてください。この一項目では決めつけの部分だけを直しています。

この文の言いかえ
何にする?
What would you like?相手に選ばせる定番の一言です。丁寧で、会話が自然に前へ進みます。第一候補です。
Which one do you want?選択肢が目の前にあるときは which が使えます。自販機の場面に合います。
What do you like?「何が好きか」という好みの質問になり、今この場で何を選ぶかを尋ねる形になりません。
温かいもの
something warm形容詞が後ろに回る形。飲み物の話題でそのまま使えます。第一候補です。
a hot drink「温かい飲み物」。自販機の hot の表示とも対応します。
warm something-thing で終わる語は形容詞を後ろに置きます。語順が逆です。
いくらか尋ねる
Do you know how much a small can costs?how much 節に開けば、値段を書かずに話題にできます。写真から数字が読めないこの問題では第一候補です。
How much is a small can?直接疑問にすればもっと短く言えます。会話ではこちらでもかまいません。
Do you know the price of a small can how much?名詞のかたまりと疑問詞が重なっていて、文として成立しません。
第 3 文

終わりのやりとり:買って次へ進む形で、会話を閉じる

つまずきやすいところ
  • 会話を言いっぱなしで終えず、着地させます
  • Here you are. は物を手渡すときの定番です
  • this is what I always buy で what 節をもう一つ足せます
  • ここで語数を数え、50〜70語に収めます
発想の切り替え

会話文の答案は、最後の発言で決まります。途中で切れたように終わると、読み手には「語数が尽きたので止めた」ように見えてしまいます。閉じ方は一つ覚えておけば足ります。やりとりの結果を、物か行動として決着させることです。この会話なら、X が実際に飲み物を渡す場面まで書けば、二人の話が着地します。Here you are. は、物を手渡すときにそのまま使える一言です。Here is your drink. でも同じですが、Here you are. のほうが会話らしく響きます。そのあとに this is what I always buy と続けると、what 節がもう一つ入り、しかも「いつも買っているもの」という情報が足されるので、単なる受け渡しよりも会話らしくなります。値段については、It costs the same everywhere. のようにぼかしておくのが安全です。写真から数字は読めないので、金額を言わずに「どこでも同じ」と答えれば、Y の質問にきちんと答えたうえで、写真に無い情報を足さずに済みます。書き終えたら、必ず語数を数えてください。数えるのは英語の語だけで、X: や Y: の記号は入れません。標準解は64語で、条件の50〜70語のまん中あたりです。会話文では、一つの発言を10語から15語くらいに抑え、そのぶん往復を増やすほうが自然に読めます。一つの発言を長くしすぎると、会話ではなく演説になってしまいます。

訳例
標準

X: It costs the same everywhere. Here you are. This is what I always buy.

別解

X: Thank you. Then let us find a bench and sit down.

この文でやりやすい誤り

写真の説明を読み上げるだけの会話にする

減点 大
X: There is a vending machine in front of us, and there are many cans inside it. Y: Yes, and your dog is standing by your feet, and I am wearing a long coat.
X: Wait a minute. I want to get something to drink. Y: Hurry up. The dog is getting bored, and my hands are cold.

二人が目の前の状況を説明し合っているだけで、会話として成り立っていません。設問が求めているのは、この状況にいる二人が実際に交わしそうな言葉です。写真から読み取ったことは、説明ではなく発言の中に自然に織り込んでください。この一項目では会話の中身だけを直しています。

会話が着地せず、途中で切れる

減点 中
Y: Something warm, please. Do you know how much a small can costs here? I am not sure, and I do not have my wallet, and it is very cold, and I want to go home.
Y: Something warm, please. X: Here you are. This is what I always buy.

同じ人の発言に and をつなげて語数を稼いでいるだけで、やりとりが先へ進んでいません。最後に相手の返事を置き、飲み物を渡すなり歩き出すなりして決着させれば、会話全体が締まります。この一項目では終わり方だけを直しています。

手渡す場面の言い方を取り違える

減点 中
X: Here you go to your drink. I bought it for you.
X: Here is your drink. I bought it for you.

Here you are. や Here you go. はそれだけで「はい、どうぞ」という一続きの言い方なので、後ろに前置詞句を続ける形にはなりません。物の名前を言いたいときは Here is your drink. と別の形にします。この一項目では定型表現の使い方だけを直しています。

この文の言いかえ
はい、どうぞ
Here you are.物を手渡すときの定番です。それだけで一つの発言として成り立ちます。第一候補です。
Here is your drink.渡す物の名前を言いたいときはこちらに。形が違うだけで意味は同じです。
Here you are your drink.Here you are. は一続きの言い方なので、後ろに名詞を続ける形にはなりません。
いつも買っているもの
what I always buywhat 節で「いつも買っているもの」を丸ごと受けられます。第一候補です。
my favorite one「お気に入りのやつ」。短く言いたいときに使えます。
the thing which I always buy it関係詞のあとに it が残っていて、目的語が二重になっています。
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×1 / what節 ×269語

X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home. Y: Hurry up. The dog is getting bored, and my hands are cold. X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? Y: Something warm, please. Do you know how much a small can costs here? X: It costs the same everywhere. Here you are. This is what I always buy.

標準解は X: / Y: の記号を除いて64語で、「全体で50〜70語程度」に収まっています。語数を数えるときは話し手の記号を入れないでください。構成は、立ち止まる X → 犬と寒さを出す Y → 選ばせる X → 選んで値段を尋ねる Y → 渡して閉じる X、の五つの発言です。写真の手がかりである machine と dog を実際に引いていて、Y の「手が冷たい」も丈の長いコートとブーツという写真の様子から出しています。how 節・what 節は how much a small can costs / What would you like / what I always buy の3か所です。値段は写真から読めないので、金額を書くのではなく how much で尋ねる形にし、答えのほうも the same everywhere とぼかしてあります。写真に無い数字を足さずに、会話としては自然に成り立たせるための書き方です。

犬を主役にした解

飲み物の話が続かないとき65語

X: Is the dog thirsty? He has been walking with us all afternoon. Y: Probably. Let us buy a bottle of water and share it with him. X: Good idea. Do you have any coins? I only have a card. Y: Here you are. Take these coins, and get one for me too. X: Thank you. Then let us find a bench and sit down.

こちらは記号を除いて60語です。会話の流れをもう一つ持っておくと、本番で手が止まりません。この解では、写真に写っている犬を会話の中心に据えました。飲み物の話だけだとどんな自販機の写真でも書けてしまいますが、犬を主役にすると、この写真でなければ成り立たない会話になります。X が現金を持っていないという小さな困りごとを入れてあるので、Y が硬貨を渡す場面が生まれ、会話が自然に一往復増えます。最後は「ベンチを見つけて座ろう」と、次の行動を決めて閉じています。ベンチは写真に写っていませんが、これから探すものとして書いているので、写真の事実を書き足したことにはなりません。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

語数条件を外し、70語を超えて書く

減点 大
X: Please wait here for a minute, because I really want to buy something to drink from this big vending machine before we walk all the way back to our house. Y: Please hurry up, because our dog has been standing next to us for a long time and he is getting bored, and my hands are very cold in this weather. X: All right, I will be quick. Just give me a moment to find some coins in my pocket.
X: Wait a minute. I want to buy something to drink before we walk home. Y: Please hurry. Our dog is getting bored, and my hands are cold. X: All right, I will be quick. Let me find some coins in my pocket. Y: I will hold the dog for you, so choose the one you like.

実測78語で、条件の70語を超えています。一つの発言に理由や説明を足し続けると、こうなりがちです。会話文では、一つの発言を10語から15語くらいに抑え、そのぶん往復を増やすほうが自然に読めます。この一項目では分量だけを直しています。

会話ではなく、一人の説明文になっている

減点 大
X: This photograph shows a vending machine and two people standing in front of it. There is also a dog at the feet of the person on the left.
X: Wait a minute. I want to get something to drink. Y: Hurry up. The dog is getting bored.

写真を説明する文になっていて、相手に向けた言葉になっていません。設問が求めているのは、写真の中の二人が交わす会話です。しかも X の発言だけで終わっているので、往復にもなっていません。この一項目では答案の性格だけを直しています。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
Wait a minute. I want to ... before we ...最重要

立ち止まる理由から会話を始める型

写真や絵の会話では、二人がなぜそこにいるのかを説明せずに伝える必要があります。「ちょっと待って」+「〜する前に…したい」と言わせるだけで、歩いてきて立ち止まった場面が読み手に伝わります。状況を説明しないのが会話文のこつです。

Wait a minute. I want to get something to drink before we go home.
Wait a minute. I want to call my mother before we get on the train.
What would you like?最重要

相手に選ばせて会話を進める型

会話が止まるのは、二人が同じことを言い合うときです。相手に選ばせる質問を一つ置くと、次の発言が自動的に生まれます。would like は want より丁寧で、店でも家庭でもそのまま使えます。動詞を続けるときは to 不定詞にします。

Look, this machine has hot drinks too. What would you like?
We have tea and coffee. What would you like to drink?
Do you know how much S V ?最重要

数字を書かずに値段を話題にする型

図から数値が読み取れないときに便利な形です。金額を書くと図と食い違う危険がありますが、how much 節で尋ねる形にすれば、話題にしつつ具体的な数字を出さずに済みます。節の中は平叙文の語順にしてください。

Do you know how much a small can costs here?
Do you know how much the ticket costs on weekends?
get +形容詞よく使う

「だんだん〜になる」を表す型

become より会話向きで、変化の途中であることが出せます。is getting bored / is getting dark / is getting cold のように、人にも天候にも使えます。写真の会話では、待たされている人や動物の様子を書くのにちょうどよい形です。

The dog is getting bored, and my hands are cold.
It is getting dark, so we should go home.
Here you are.よく使う

物を手渡して会話を着地させる型

会話文は最後の発言で決まります。やりとりの結果を物として渡してしまえば、途中で切れた印象になりません。Here you are. はそれだけで一つの発言になり、後ろに名詞を続けない点だけ覚えておけば使えます。

Here you are. This is what I always buy.
Here you are. I kept one for you.
Let us ... and share it with ...よく使う

提案して、その先まで決める型

let us で提案し、and でその先の行動までつなぐと、一つの発言で会話が二歩進みます。語数の限られた答案では、発言の数を増やさずに中身を増やせるので便利です。share A with B の前置詞は with です。

Let us buy a bottle of water and share it with him.
Let us take a picture and send it to our teacher.
this is what I always buyよく使う

what 節で「いつもの物」を指す型

「いつも買っているもの」「よく行く店」のような日本語は、英語の名詞で言おうとすると詰まります。what 節に開けば、中学で習う語だけで書けます。相手に物を渡す場面で一言足すと、会話らしさが増します。

Here you are. This is what I always buy.
That shop is what I told you about yesterday.
7

この問題の語彙

表現意味ひとこと
vending machine自動販売機二語で一つの名詞です。a vending machine と冠詞を付けて使います。
coin硬貨数えられる名詞なので複数形にできます。紙幣は a bill(英では a note)です。
thirstyのどが渇いたbe thirsty の形で使います。人にも動物にも使えます。
share分け合うshare A with B の形です。前置詞は with で、to は取りません。
bored退屈している退屈しているのは bored、退屈させるものは boring です。-ed と -ing の使い分けが問われます。
cost(金額が)かかる主語は物です。It costs 200 yen. のように、目的語に金額を直接置けます。
hurry急ぐHurry up. で「急いで」。命令文としてそのまま会話に使えます。
warm温かいhot ほど熱くない温かさです。something warm で「温かいもの」。
benchベンチfind a bench で「ベンチを見つける」。屋外の場面でよく出てきます。
8

出題の傾向

東大の第2問(A)では、写真や絵を使った出題が続いた時期があります。2014年と2013年は「写真の二人の会話を想像する」形で、語数はそれぞれ50〜70語、60〜70語でした。2015年は絵の説明に感想を足す形、2016年は写真について思うことを述べる形へ変わっています。2005年と2007年にも、絵に描かれた状況を自由に解釈する出題がありました。同じ2014年の第2問(B)は、有名な言葉について考えを述べる意見論述です。素材が写真でも引用文でも、短い語数で条件をすべて満たすという要求は変わりません。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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