一枚の写真を見て、左の人物 X と右の人物 Y の会話を自由に想像し、全体で50〜70語で書く問題です。X: / Y: と話し手を示す形式も指定されています。写真には、飲み物の自動販売機と、その前に立つ二人、そして左の人物の足もとに立っている犬が写っています。二人とも逆光ぎみで暗く、顔も表情も分かりません。差がつくのは、写真の中の手がかりをどれだけ発言に織り込めるかです。自動販売機の前にいるのですから話題は飲み物ですが、それだけならどんな自販機の写真でも書けてしまいます。足もとの犬、そして右の人物の丈の長いコートとブーツ。この二つを会話の中で使えると、「この写真の会話」になります。逆に、値段の数字は写真から読めないので、そこは書かないほうが安全です。
下に示す写真の左側の人物をX、右側の人物をYとして、二人のあいだの会話を自由に想像し、英語で書け。分量は全体で50〜70語程度とする。どちらが話しているかわかるように、下記のように記せ。XとYのどちらから始めてもよいし、それぞれ何度発言してもよい。 X: --------------- Y: --------------- X: ----------- Y: ---------------
全体で50〜70語程度の英語(X と Y の会話形式)
白黒写真。屋外に置かれた飲み物の自動販売機を正面から写しています。販売機の上段から中段にかけて缶やペットボトルの見本が3段に並び、その下に投入口と取り出し口があります。販売機の前に2人の人物が立っていて、いずれも逆光ぎみで暗く写り、表情は分かりません。左の人物(X)は短めの髪で上着とズボン姿、販売機の左前に立っています。右の人物(Y)は長めの髪で丈の長いコートとブーツ姿、販売機の右前に立っています。左の人物の足もとには、黒っぽい毛の中型犬が4本足で立っています。文字・数値は判読できません。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できます自動販売機の前で立ち止まっている状況を作る
X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home.
何を買うかを、写真の手がかりを使って決める
X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? Y: Something warm, please. Do you know how much a small can costs here?
買って次へ進む形で、会話を閉じる
X: It costs the same everywhere. Here you are. This is what I always buy.
はじめのやりとり:自動販売機の前で立ち止まっている状況を作る
会話を想像する問題では、まず「この写真でなければ成立しない会話」にすることを考えてください。自動販売機の前で飲み物の話をするだけなら、どんな自販機の写真でも書けてしまいます。この写真だけが持っている手がかりは二つあります。左の人物の足もとに犬が立っていることと、右の人物が丈の長いコートとブーツを身につけていることです。犬を最初のやりとりに入れておくと、以降の会話が全部この写真のものになります。書き出しは、立ち止まった理由から入るのが自然です。X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home. と書けば、二人が歩いてきて自販機の前で止まったという場面が、説明せずに伝わります。会話文では、状況を説明するのではなく、状況から出てくる言葉を書くのがこつです。something to drink は不定詞が前の名詞を修飾する形で、「飲むための何か」と後ろから説明しています。to を落として something drink とは書けません。Y の返事には犬を出します。Y: Hurry up. The dog is getting bored, and my hands are cold. と書けば、犬とコートという二つの手がかりを一度に使えます。get +形容詞は「だんだん〜になる」で、is getting bored なら「そろそろ飽きてきている」という時間の経過まで出ます。my hands are cold は、Y の服装から自然に出てくる一言です。写真に根拠のある推測なので、安心して書けます。
X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home.
X: Is the dog thirsty? He has been walking with us all afternoon.
写真で犬がいるのは、左に立っている X の足もとです。設問は「左側の人物を X、右側の人物を Y として」と指定しているので、位置関係を入れかえると設問の条件から外れます。会話の中身がよくても、ここでずれると評価されません。この一項目では犬の位置だけを直しています。
写真の販売機に並んでいるのは缶とペットボトルの見本で、値段の数字は読み取れません。金額を書くと具体的になった気がしますが、写真に無い数字は「見ずに書いた」証拠として扱われます。値段を話題にしたいなら、how much で尋ねる形にしてください。この一項目では数値だけを直しています。
「飲むための何か」は、不定詞を後ろから当てて something to drink とします。to が無いと名詞が二つ並んだだけの形になり、文がつながりません。something cold to drink のように形容詞を挟むこともできますが、その場合も to は残ります。この一項目では不定詞の形だけを直しています。
中のやりとり:何を買うかを、写真の手がかりを使って決める
会話文で最も多い失敗は、二人が同じことを言い合って終わることです。「飲み物を買おう」「そうだね、買おう」では、二往復ぶんの語数を使って情報が一つも増えません。会話を前に進めるには、片方に選ばせるのが早道です。X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? と書けば、Y は必ず何かを選んで答えることになり、次の発言が自動的に生まれます。What would you like? は、注文や申し出の場面でそのまま使える一言です。What do you want? より丁寧で、目の前の相手に選ばせるときにぴったりはまります。ここで hot drinks を出すのには理由があります。Y は丈の長いコートとブーツ姿で、寒い季節だと考えるのに写真の中の根拠があるからです。写真から取った手がかりを会話の中で使うと、それだけで「この写真の会話」になります。Y の返事は Something warm, please. で足ります。短くても、相手の質問に答えているので会話としては十分です。そのあとに Do you know how much a small can costs here? と続けると、how 節が入り、会話も一段進みます。ここで注意したいのが、間接疑問の語順です。know の目的語になる節の中は平叙文の語順なので、how much does a small can cost とは書けません。会話文は短い文が続くぶん、この崩れがよく目立ちます。なお、値段そのものは写真から読み取れないので、金額を書くのではなく尋ねる形にしておくのが安全です。
X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? Y: Something warm, please. Do you know how much a small can costs here?
Y: Probably. Let us buy a bottle of water and share it with him.
know の目的語になる how much 節の中は、平叙文の語順のままにします。does を入れると、一つの文の中に疑問文が二つ入った形になり、読み手が主節を見失います。間接疑問の語順は、会話でも意見論述でも繰り返し問われるところです。この一項目では語順だけを直しています。
四つの発言で情報が一つも増えていません。会話を想像する問題では、片方に選ばせる、あるいは片方が知らないことを作ると自然に話が進みます。同じ内容の繰り返しは、語数だけを消費して評価につながりません。この一項目では会話の進み方だけを直しています。
would like のあとに動詞を続けるときは to 不定詞が要ります。名詞を続けるなら what would you like のままで、drink を足す必要はありません。日本語の「何が飲みたい」をそのまま並べると、この形になりがちです。この一項目では would like の形だけを直しています。
写真からは、丈の長いコートとブーツから「寒い季節らしい」ところまでしか読めません。時刻も月も写っていないので、九時・十二月は根拠のない書き足しになります。寒さを話題にしたいなら、服装から言えることに留めてください。この一項目では決めつけの部分だけを直しています。
終わりのやりとり:買って次へ進む形で、会話を閉じる
会話文の答案は、最後の発言で決まります。途中で切れたように終わると、読み手には「語数が尽きたので止めた」ように見えてしまいます。閉じ方は一つ覚えておけば足ります。やりとりの結果を、物か行動として決着させることです。この会話なら、X が実際に飲み物を渡す場面まで書けば、二人の話が着地します。Here you are. は、物を手渡すときにそのまま使える一言です。Here is your drink. でも同じですが、Here you are. のほうが会話らしく響きます。そのあとに this is what I always buy と続けると、what 節がもう一つ入り、しかも「いつも買っているもの」という情報が足されるので、単なる受け渡しよりも会話らしくなります。値段については、It costs the same everywhere. のようにぼかしておくのが安全です。写真から数字は読めないので、金額を言わずに「どこでも同じ」と答えれば、Y の質問にきちんと答えたうえで、写真に無い情報を足さずに済みます。書き終えたら、必ず語数を数えてください。数えるのは英語の語だけで、X: や Y: の記号は入れません。標準解は64語で、条件の50〜70語のまん中あたりです。会話文では、一つの発言を10語から15語くらいに抑え、そのぶん往復を増やすほうが自然に読めます。一つの発言を長くしすぎると、会話ではなく演説になってしまいます。
X: It costs the same everywhere. Here you are. This is what I always buy.
X: Thank you. Then let us find a bench and sit down.
二人が目の前の状況を説明し合っているだけで、会話として成り立っていません。設問が求めているのは、この状況にいる二人が実際に交わしそうな言葉です。写真から読み取ったことは、説明ではなく発言の中に自然に織り込んでください。この一項目では会話の中身だけを直しています。
同じ人の発言に and をつなげて語数を稼いでいるだけで、やりとりが先へ進んでいません。最後に相手の返事を置き、飲み物を渡すなり歩き出すなりして決着させれば、会話全体が締まります。この一項目では終わり方だけを直しています。
Here you are. や Here you go. はそれだけで「はい、どうぞ」という一続きの言い方なので、後ろに前置詞句を続ける形にはなりません。物の名前を言いたいときは Here is your drink. と別の形にします。この一項目では定型表現の使い方だけを直しています。
X: Wait a minute. I want to get something to drink before we go home. Y: Hurry up. The dog is getting bored, and my hands are cold. X: Look, this machine has hot drinks too. What would you like? Y: Something warm, please. Do you know how much a small can costs here? X: It costs the same everywhere. Here you are. This is what I always buy.
標準解は X: / Y: の記号を除いて64語で、「全体で50〜70語程度」に収まっています。語数を数えるときは話し手の記号を入れないでください。構成は、立ち止まる X → 犬と寒さを出す Y → 選ばせる X → 選んで値段を尋ねる Y → 渡して閉じる X、の五つの発言です。写真の手がかりである machine と dog を実際に引いていて、Y の「手が冷たい」も丈の長いコートとブーツという写真の様子から出しています。how 節・what 節は how much a small can costs / What would you like / what I always buy の3か所です。値段は写真から読めないので、金額を書くのではなく how much で尋ねる形にし、答えのほうも the same everywhere とぼかしてあります。写真に無い数字を足さずに、会話としては自然に成り立たせるための書き方です。
X: Is the dog thirsty? He has been walking with us all afternoon. Y: Probably. Let us buy a bottle of water and share it with him. X: Good idea. Do you have any coins? I only have a card. Y: Here you are. Take these coins, and get one for me too. X: Thank you. Then let us find a bench and sit down.
こちらは記号を除いて60語です。会話の流れをもう一つ持っておくと、本番で手が止まりません。この解では、写真に写っている犬を会話の中心に据えました。飲み物の話だけだとどんな自販機の写真でも書けてしまいますが、犬を主役にすると、この写真でなければ成り立たない会話になります。X が現金を持っていないという小さな困りごとを入れてあるので、Y が硬貨を渡す場面が生まれ、会話が自然に一往復増えます。最後は「ベンチを見つけて座ろう」と、次の行動を決めて閉じています。ベンチは写真に写っていませんが、これから探すものとして書いているので、写真の事実を書き足したことにはなりません。

実測78語で、条件の70語を超えています。一つの発言に理由や説明を足し続けると、こうなりがちです。会話文では、一つの発言を10語から15語くらいに抑え、そのぶん往復を増やすほうが自然に読めます。この一項目では分量だけを直しています。
写真を説明する文になっていて、相手に向けた言葉になっていません。設問が求めているのは、写真の中の二人が交わす会話です。しかも X の発言だけで終わっているので、往復にもなっていません。この一項目では答案の性格だけを直しています。

立ち止まる理由から会話を始める型
写真や絵の会話では、二人がなぜそこにいるのかを説明せずに伝える必要があります。「ちょっと待って」+「〜する前に…したい」と言わせるだけで、歩いてきて立ち止まった場面が読み手に伝わります。状況を説明しないのが会話文のこつです。
相手に選ばせて会話を進める型
会話が止まるのは、二人が同じことを言い合うときです。相手に選ばせる質問を一つ置くと、次の発言が自動的に生まれます。would like は want より丁寧で、店でも家庭でもそのまま使えます。動詞を続けるときは to 不定詞にします。
数字を書かずに値段を話題にする型
図から数値が読み取れないときに便利な形です。金額を書くと図と食い違う危険がありますが、how much 節で尋ねる形にすれば、話題にしつつ具体的な数字を出さずに済みます。節の中は平叙文の語順にしてください。
「だんだん〜になる」を表す型
become より会話向きで、変化の途中であることが出せます。is getting bored / is getting dark / is getting cold のように、人にも天候にも使えます。写真の会話では、待たされている人や動物の様子を書くのにちょうどよい形です。
物を手渡して会話を着地させる型
会話文は最後の発言で決まります。やりとりの結果を物として渡してしまえば、途中で切れた印象になりません。Here you are. はそれだけで一つの発言になり、後ろに名詞を続けない点だけ覚えておけば使えます。
提案して、その先まで決める型
let us で提案し、and でその先の行動までつなぐと、一つの発言で会話が二歩進みます。語数の限られた答案では、発言の数を増やさずに中身を増やせるので便利です。share A with B の前置詞は with です。
what 節で「いつもの物」を指す型
「いつも買っているもの」「よく行く店」のような日本語は、英語の名詞で言おうとすると詰まります。what 節に開けば、中学で習う語だけで書けます。相手に物を渡す場面で一言足すと、会話らしさが増します。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| vending machine | 自動販売機 | 二語で一つの名詞です。a vending machine と冠詞を付けて使います。 |
| coin | 硬貨 | 数えられる名詞なので複数形にできます。紙幣は a bill(英では a note)です。 |
| thirsty | のどが渇いた | be thirsty の形で使います。人にも動物にも使えます。 |
| share | 分け合う | share A with B の形です。前置詞は with で、to は取りません。 |
| bored | 退屈している | 退屈しているのは bored、退屈させるものは boring です。-ed と -ing の使い分けが問われます。 |
| cost | (金額が)かかる | 主語は物です。It costs 200 yen. のように、目的語に金額を直接置けます。 |
| hurry | 急ぐ | Hurry up. で「急いで」。命令文としてそのまま会話に使えます。 |
| warm | 温かい | hot ほど熱くない温かさです。something warm で「温かいもの」。 |
| bench | ベンチ | find a bench で「ベンチを見つける」。屋外の場面でよく出てきます。 |
東大の第2問(A)では、写真や絵を使った出題が続いた時期があります。2014年と2013年は「写真の二人の会話を想像する」形で、語数はそれぞれ50〜70語、60〜70語でした。2015年は絵の説明に感想を足す形、2016年は写真について思うことを述べる形へ変わっています。2005年と2007年にも、絵に描かれた状況を自由に解釈する出題がありました。同じ2014年の第2問(B)は、有名な言葉について考えを述べる意見論述です。素材が写真でも引用文でも、短い語数で条件をすべて満たすという要求は変わりません。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
アプリでこの問題を解く iOS · Android · Web で使えます問題文と模範解答をまとめた質問文を用意しました。いつも使っている AI を選ぶと、質問文がコピーされた状態でそのサービスが開きます。
添削そのものは Boost アプリのほうが得意です。AI には「なぜこの訳になるの?」のような、解説の追加質問を投げるのがおすすめです。