東京大学のロゴ 第2問(A) 条件英作文 東京大学 2016
東京大学 2016年度 前期日程 · 英語

第2問(A) 条件英作文
解答と解説

一枚の写真を見て、思うことを60〜80語で述べる問題です。設問は感想だけを求めていて、説明を書けとは言っていません。とはいえ、何について述べているのかが読み手に伝わらないと感想も届かないので、実際には短い説明を先に置くことになります。写真には、じゅうたんの上に横たわる猫と、画面の上から写り込んだ大きな手が写っています。手はピントが合わずぼやけていて、親指と人差し指を近づけた形です。遠近法の効果で、奥にいる猫を指でつまみ上げているように見えます。山場は、この「見え方」と「実際」を書き分けるところです。手が猫をつまんでいると事実のように書いてしまうと、写真の仕掛けに気づいていないことになります。

難易度 ★★★★ 目安 25分 条件英作文 テーマ 遠近法の仕掛けに気づき、そこから考えたことを述べる
1

問題

第2問(A) 全体で60〜80語程度の英語

下の画像について、あなたが思うことを述べよ。全体で60〜80語程度の英語で答えること。

全体で60〜80語程度の英語
じゅうたんの上の白い猫を、手前の大きな手が遠近法でつまみ上げているように見える白黒写真
図1

白黒写真。室内の床に敷かれた、細かい花模様と縁飾りのあるじゅうたんの上に、白い猫が体を横たえています。画面の左上には壁と巾木、右側にはじゅうたんの外の床が写っています。画面の上のほうからは、カメラのすぐ近くにある大きな手が写り込んでいて、ピントが合わずぼやけています。手は親指と人差し指を近づけた形で、遠近法の効果により、奥にいる猫を指でつまみ上げているように見えます。実際には手と猫は離れた位置にあります。文字・数値は写っていません。

図から読み取ること

  • 室内の床に敷かれた、細かい花模様と縁飾りのあるじゅうたんの上に、明るい色の猫が体を横たえています。
  • 画面の左上に壁と巾木が、右側にじゅうたんの外の床が写っています。室内であることが分かります。
  • 画面の上のほうから、カメラのすぐ近くにある大きな手が写り込んでいます。ピントが合わずぼやけています。
  • 手は親指と人差し指を近づけた形で、遠近法の効果により、奥にいる猫を指でつまみ上げているように見えます。
  • 実際には手と猫は離れた位置にあります。手が猫に触れているわけではありません。
答案に引用してよい値
  • cat
  • hand
  • carpet
  • floor
  • wall
読み違えやすいところ
  • 手は猫に触れていません。手前の大きな手が、遠近法で猫をつまんでいるように見えるだけです。事実として「つまみ上げている」と書くと、写真の仕掛けに気づいていないことになります。
  • 手がぼやけているのは、カメラのすぐ近くにあるからです。「手の大きい人」ではありません。
  • 猫はじゅうたんの上に体を横たえています。持ち上げられても、暴れてもいません。
  • 白黒写真なので、じゅうたんや猫の実際の色は分かりません。読み取れるのは明るいか暗いかだけです。
  • 手が誰のものかは写っていません。撮影者本人の手かどうかも分かりません。
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この問題で見られている力

  • 遠近法の仕掛けに気づき、見え方と実際を書き分ける
  • 説明を短く切り上げ、語数の大半を感想に回す
  • What surprises me is how ... のように、感想を節に開く
  • 写真から読めることと、そこから考えたことを言い分ける
  • 60〜80語の中に、仕掛けの説明と自分の考えを収める
2

答案の組み立て

第1〜2文

どう見えるかと、実際はどうなのかを書き分ける

At first this photo looks like a giant hand picking up a small cat. In fact the hand is close to the camera, and the cat is lying on a carpet far behind it.

第3文

この写真の何が面白かったのかを、一文で言い切る

What surprises me is how easily my eyes were fooled.

第4文以降

そこから考えたことへ広げて、答案を閉じる

A photo only shows what the camera caught from one place, so I should not trust it too quickly, even when it looks real.

第 1 文

第1〜2文:どう見えるかと、実際はどうなのかを書き分ける

つまずきやすいところ
  • ここが山場です。見え方と実際を分けて書けるかどうかで答案が決まります
  • At first ... In fact ... の二文で、種明かしの形が作れます
  • looks like +名詞のかたまりで「〜のように見える」を短く書けます
  • close to the camera と far behind で、遠近の差を言い切ります
発想の切り替え

この写真の面白さは、目に見えるものと実際に起きていることが違う、という一点にあります。ですから答案の最初の仕事は、その二つを書き分けることです。書き分けの型は決まっています。At first ... と書いて第一印象を出し、In fact ... と続けて実際を言う。二文でそのまま種明かしの形になります。第一印象のほうは、looks like を使うと短く書けます。looks like a giant hand picking up a small cat と、名詞のかたまりに -ing を当てるだけで「大きな手が小さな猫をつまみ上げているように見える」が書けます。ここで大事なのは、断定しないことです。is picking up と書いてしまうと、実際につまみ上げていることになり、写真の仕掛けに気づいていない答案になります。looks like の四文字が、この問題ではとても重い意味を持ちます。実際のほうは、距離の差を言えば足ります。the hand is close to the camera, and the cat is lying on a carpet far behind it と書けば、手前と奥という位置関係がそのまま伝わります。「遠近法」という語を英語で探す必要はありません。近い・遠いという中学で習う語で十分に説明できます。むしろ perspective のような語をひねり出そうとすると、そのあとの文が続かなくなります。この二文で34語ほど。残りを感想に回してください。

訳例
標準

At first this photo looks like a giant hand picking up a small cat. In fact the hand is close to the camera, and the cat is lying on a carpet far behind it.

別解

It looks as if someone is lifting a cat with two fingers, but the hand is simply much closer to the camera than the cat is.

この文でやりやすい誤り

図の関係を取り違え、手が猫をつまんでいると断定する

減点 大
In this photo a very large hand is picking up a small cat with two fingers.
In this photo a very large hand looks like it is picking up a small cat with two fingers.

写真の手は猫に触れていません。カメラのすぐ近くにある手が、遠近法で猫をつまんでいるように見えているだけです。事実として書いてしまうと、この写真の仕掛けにまったく気づいていない答案になります。looks like を一つ置くだけで防げます。この一項目では断定の部分だけを直しています。

ぼやけている理由を取り違え、手の大きい人だと書く

減点 大
The person in this photo has a very big hand, so the cat looks tiny next to it.
The hand is very close to the camera, so it looks much bigger than the cat.

手がぼやけているのは、カメラのすぐ近くにあるからです。実際に手が大きいわけではありません。距離の差を大きさの差として読むと、写真の仕掛けを説明できなくなります。この一項目では理由の読み取りだけを直しています。

「〜のように見える」の形を崩す

減点 中
At first this photo looks like as if a giant hand is picking up a small cat.
At first this photo looks as if a giant hand is picking up a small cat.

look like のあとには名詞か文が来ます。as if を続けると like と as if が重なり、同じ役目の語が二つ並んだ形になります。looks like ... か looks as if ... のどちらか一方にしてください。この一項目では接続の重複だけを直しています。

この文の言いかえ
〜のように見える
looks like a giant hand picking up a cat名詞のかたまりに -ing を当てるだけ。短く書けて、断定も避けられます。第一候補です。
looks as if someone is picking up a catas if のあとは文です。like と重ねないでください。
seems to be picking up a catseem to do の形。断定を避けたいときに使えます。
looks like as if someone is picking up a catlike と as if は同じ役目なので、重ねて置くことはできません。
実際には
In fact, ...第一印象をひっくり返すときの定番です。At first と対にすると型になります。第一候補です。
Actually, ...同じ働きで、より会話寄りです。文頭に置けます。
In the fact, ...in fact は冠詞を付けない決まった形です。the を入れると別の意味になります。
カメラに近い
is close to the cameraclose to で距離の近さを表せます。遠近法の説明はこれで足ります。第一候補です。
is much closer to the camera than the cat is比較級にすると、どちらが近いかまで言い切れます。
is near from the cameranear は前置詞としてそのまま使えます。from は取りません。
第 2 文

第3文:この写真の何が面白かったのかを、一文で言い切る

つまずきやすいところ
  • ここから条件の中心である「思うこと」です
  • What surprises me is how ... で、感想を節に開けます
  • 「だまされた」を fool の受け身で書けます
  • 写真の説明に戻らず、自分の話に切り替えます
発想の切り替え

設問が求めているのは「あなたが思うこと」です。ここからが本題なので、説明には戻らないでください。よくあるのは、種明かしをしたあとに写真の細部をもう一度書いてしまう答案です。じゅうたんの模様も、壁の位置も、感想ではありません。何を書けばよいか迷ったら、いま自分に起きたことを言葉にしてみてください。この写真を最初に見たとき、あなたは一瞬だまされたはずです。それこそが、この写真について書ける最も確かな感想です。英語にするときは What surprises me is how ... の形が便利です。「私が驚いたのは〜という点だ」と、what 節を主語にして、そのあとを how 節で受けます。名詞を二つ探さずに、感想の中身をそのまま節で書けます。how easily my eyes were fooled と書けば、「自分の目がどれだけ簡単にだまされたか」がそのまま出ます。fool は「だます」という他動詞なので、受け身にして be fooled とすると「だまされる」になります。easily を how の直後に置くのを忘れないでください。how のあとには程度を表す語をすぐ続ける決まりです。ここまでで、写真の説明と自分の感想が一つずつそろいました。あと一文か二文で、そこから考えたことへ広げれば、答案として完成します。

訳例
標準

What surprises me is how easily my eyes were fooled.

別解

I like the fact that no special skill is needed. Anyone can make a picture like this.

この文でやりやすい誤り

図の説明で終わり、思うことが無い

減点 大
In this photo there is a cat on a carpet, and there is a big hand above it. The carpet has a flower pattern, and there is a wall on the left. The floor is on the right.
In this photo a big hand looks as if it is picking up a cat. What surprises me is how easily my eyes were fooled.

設問は「あなたが思うことを述べよ」なので、写っている物を並べただけでは条件を満たしていません。細部を足しても感想の代わりにはなりません。一文でよいので、この写真を見て考えたことを書く必要があります。この一項目では答案の構成だけを直しています。

how のあとの語順を崩す

減点 中
What surprises me is how my eyes were fooled easily.
What surprises me is how easily my eyes were fooled.

how のあとには程度を表す語をすぐに続けます。how easily my eyes were fooled が正しい形で、easily を後ろに回すと「どのようにしてだまされたのか」という手段の話に読まれます。how much / how little も同じ並びです。この一項目では語順だけを直しています。

fool を自動詞のように使う

減点 中
What surprises me is how easily my eyes fooled.
What surprises me is how easily my eyes were fooled.

fool は「〜をだます」という他動詞なので、目的語がないままでは「私の目がだました」という意味になってしまいます。だまされた側を主語にするなら受け身にして were fooled とします。この一項目では態だけを直しています。

この文の言いかえ
驚いたのは〜という点だ
What surprises me is how ...what 節を主語にして、そのあとを how 節で受ける形。感想をそのまま節で書けます。第一候補です。
The interesting thing is that ...「面白いのは〜という点だ」。言いたいことを後ろに置けます。
I was surprised by how ...受け身で自分を主語に。同じ内容をもう少し素直に書けます。
だまされる
be fooledfool は他動詞なので、だまされた側を主語にするなら受け身にします。第一候補です。
be trickedtrick も同じように使えます。仕掛けのある写真の話に合います。
be deceived「欺かれる」。かたい語で、答案では fool や trick で十分です。
第 3 文

第4文以降:そこから考えたことへ広げて、答案を閉じる

つまずきやすいところ
  • 感想を一言で終わらせず、もう一段広げます
  • what the camera caught で「写ったもの」を節に開けます
  • should not ... too quickly で、自分への戒めとして締められます
  • ここで語数を数え、60〜80語に収めます
発想の切り替え

最後は、この写真一枚の話から少しだけ広げてください。感想が「だまされて驚いた」で終わると、どうしても薄く見えます。とはいえ大きな話に飛ぶ必要はありません。目の前の写真から一歩だけ進めれば十分です。この写真から自然に出てくるのは、写真というものは撮った場所から見えたものしか写さない、という考えです。手と猫が離れていることは、この一枚からは分かりません。別の角度から撮れば、まったく違って見えたはずです。英語にするときは what 節が効きます。A photo only shows what the camera caught from one place と書けば、「カメラが一つの場所からとらえたもの」を、名詞を探さずに書けます。the image captured by the camera のような名詞のかたまりにすると硬くなりますし、そのあとの文も続けにくくなります。締めは、自分への戒めの形にすると収まりがよくなります。so I should not trust it too quickly と書けば、写真の話から自分の姿勢の話へ自然に降りられます。even when it looks real を添えると、最初の looks like と呼応して、答案全体が一本の筋になります。書き終えたら必ず語数を数えてください。60〜80語は上限も下限もあります。標準解は68語で、説明と感想がちょうど半分ずつです。設問が感想を求めている以上、説明が半分を超えないことを目安にしてください。

訳例
標準

A photo only shows what the camera caught from one place, so I should not trust it too quickly, even when it looks real.

別解

It also reminds me that a photo never shows the whole room, only the part the camera chose.

この文でやりやすい誤り

図に無い細部を書き足して、感想の代わりにする

減点 大
The white cat with blue eyes is sleeping on a red carpet, and I think it looks very comfortable.
The cat is lying quietly on the carpet, and I think it does not notice the hand at all.

白黒写真なので、目の色もじゅうたんの色も読み取れません。猫が眠っているかどうかも分かりません。細部を作って足しても感想にはならず、写真を見ずに書いたと判断される材料が増えるだけです。この一項目では図に無い情報だけを直しています。

感想が写真と結びついていない

減点 大
I think we should be kind to animals, because pets are important members of our families.
I think this photo shows how easily a camera can change what we believe.

猫が写っているという一点だけを拾って、写真の仕掛けとは関係のない主張になっています。設問は「この画像について」思うことを求めているので、この写真でなければ書けない内容にする必要があります。用意してきた文章を貼ると、この形になりがちです。この一項目では感想の中身だけを直しています。

「写っているもの」を名詞で固めて硬くなる

減点 中
A photo only shows the image captured by the camera from one position of the photographer.
A photo only shows what the camera caught from one place.

名詞のかたまりが三つ重なって、何が言いたいのかがぼやけています。what the camera caught と節に開けば、中学で習う語だけで同じ内容が書けますし、そのあとの文も続けやすくなります。この一項目では名詞化だけを直しています。

この文の言いかえ
カメラがとらえたもの
what the camera caughtwhat 節に開けば、中学で習う語だけで書けます。第一候補です。
the part the camera chose関係代名詞を省いた形。「選び取った一部」という含みが出ます。
the image captured by the camera名詞で固めると硬く、そのあとの文が続けにくくなります。
すぐには信じない
should not trust it too quicklytoo quickly で「早すぎるうちに」。自分への戒めとして締められます。第一候補です。
should stop and think before I believe it動きで書いた形。もう少しやさしく言いたいときに。
should not believe it too much「信じすぎない」となり、早さの話ではなくなります。この文脈では quickly が要点です。
思い出させる
It reminds me that S Vremind A that S V の形。写真から一般の話へ広げるときに使えます。第一候補です。
It makes me think that S V「〜と考えさせる」。remind が出てこないときに。
It reminds me of that a photo never shows the whole roomremind me of のあとは名詞です。that 節を続けるなら of は取りません。
3

模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×1 / what節 ×268語

At first this photo looks like a giant hand picking up a small cat. In fact the hand is close to the camera, and the cat is lying on a carpet far behind it. What surprises me is how easily my eyes were fooled. A photo only shows what the camera caught from one place, so I should not trust it too quickly, even when it looks real.

標準解は全68語で、「全体で60〜80語程度」に収まっています。配分は、写真の説明が34語、感想が34語です。設問が感想だけを求めているので、説明は仕掛けが伝わる最小限にとどめました。写真から読める cat / hand / carpet を実際に引いているので、写真を見て書いたことが一読で伝わります。looks like と In fact を対にして、見え方と実際を書き分けている点がこの答案の骨格です。how 節・what 節は What surprises me / how easily my eyes were fooled / what the camera caught の3か所で、いずれも感想の中身を名詞で探さずに節で書くために使っています。最後の even when it looks real が最初の looks like と呼応するので、68語が一本の筋にまとまります。

面白さのほうに寄せた解

教訓めいた締めにしたくないとき66語

This photo made me laugh. It looks as if someone is lifting a cat with two fingers, but the hand is simply much closer to the camera than the cat is. I like the fact that no special skill is needed. Anyone can make a picture like this. It also reminds me that a photo never shows the whole room, only the part the camera chose.

こちらは全66語です。標準解の「すぐに信じてはいけない」という締めが自分に合わないと感じたら、面白さのほうに寄せてかまいません。この解では、笑ってしまったという素直な反応から入り、特別な技術が要らないところが好きだ、と書いています。感想は立派な教訓である必要はなく、自分が実際に思ったことであればよいのです。ただし最後の一文で、写真は部屋の全部を写すわけではないという一般の話に触れています。感想を一言で終わらせず、もう一段広げると答案に厚みが出るからです。only the part the camera chose は関係代名詞を省いた形で、the part which the camera chose と書いても同じです。

4

答案全体で気をつけること

減点されやすい書き方を指さす Boost のキャラクター Boo

語数条件を外し、60語に届かないまま提出する

減点 大
This photo is very interesting. A big hand looks like it is picking up a cat. In fact the hand is near the camera. I was surprised.
At first this photo looks like a giant hand picking up a small cat. In fact the hand is close to the camera, and the cat is lying on a carpet far behind it. What surprises me is how easily my eyes were fooled. From now on I want to look twice before I believe what a photo seems to show.

実測27語で、条件の下限60語に届いていません。一文ずつが短く、しかも感想が I was surprised. の三語で終わっています。何に驚いたのか、そこから何を考えたのかを足せば、自然に60語に届きます。この一項目では分量だけを直しています。

設問を読み違えて、説明だけの答案にする

減点 大
This is a black and white photograph taken inside a room. A cat is lying on a carpet with a flower pattern, and there is a wall on the upper left and a floor on the right. Above the cat, a large hand appears from the top of the frame, and it is out of focus.
This is a photograph taken inside a room. A cat is lying on a carpet, and a large hand appears from the top of the frame. The hand only looks huge because it is close to the camera. What I find interesting is how quickly my eyes believed the wrong thing. Now I want to ask where the photographer was standing before I trust a picture.

実測56語すべてが写真の描写で、設問が求めている「あなたが思うこと」が一言も書かれていません。丁寧に書けているぶん惜しいのですが、条件を満たしていないので評価されません。設問文を最初に読み、何を書くよう求められているかを確かめてください。✓ の例では写真の説明を三文にとどめ、残りを「思うこと」に使って全66語にしました。この一項目では答案の性格だけを直しています。

6

他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
At first ... In fact ...最重要

第一印象と実際を書き分ける型

図や写真に仕掛けがあるとき、この二文だけで種明かしの形が作れます。前半で読み手の見え方に寄り添い、後半でひっくり返すので、説明が短くても納得してもらえます。意見論述でも、通説と実際を対比するときにそのまま使えます。

At first this photo looks like a giant hand picking up a cat. In fact the hand is close to the camera.
At first the plan looked easy. In fact it took us three months.
looks like +名詞+ -ing最重要

断定せずに見え方だけを言う型

図の説明で最も大切なのは、見えていることと実際に起きていることを混ぜないことです。looks like を一つ置くだけで、それが自分の受け取り方であることを示せます。名詞のあとに -ing を当てれば、動きまで一度に書けます。

It looks like a giant hand picking up a small cat.
He looks like someone waiting for a call.
What surprises me is how ...最重要

感想を what 節と how 節で書く型

「私が驚いたのは〜という点だ」を、名詞を探さずに書けます。what 節を主語にして、そのあとを how 節で受けるだけです。surprises のところを interests / worries に替えれば、そのまま別の感想に使えます。

What surprises me is how easily my eyes were fooled.
What interests me is how differently the two writers describe the same day.
A is much closer to C than B isよく使う

遠近の差を比較級で言い切る型

遠近法の説明に難しい語は要りません。近い・遠いという中学で習う語を比較級にするだけで、位置関係が正確に伝わります。文末の is を残すと、何と何を比べているかがはっきりします。

The hand is much closer to the camera than the cat is.
My house is much closer to the station than yours is.
what the camera caughtよく使う

「写ったもの」を節に開く型

「撮影された像」「切り取られた一部」といった日本語を英語の名詞で言おうとすると、名詞のかたまりが重なって読みにくくなります。what 節に開けば、中学で習う語だけで書けますし、そのあとの文も続けやすくなります。

A photo only shows what the camera caught from one place.
The report only shows what the writer chose to include.
It reminds me that S Vよく使う

一枚の図から一般の話へ広げる型

感想を一言で終わらせず、もう一段広げたいときに使えます。remind A that S V の形です。remind A of B の of は名詞の前に置く形なので、that 節を続けるときは of を取らない点だけ注意してください。

It reminds me that a photo never shows the whole room.
This story reminds me that small kindnesses are not forgotten.
should not ... too quicklyよく使う

自分への戒めとして締める型

感想の締めを「みんなこうすべきだ」と大きく構えると、短い答案では浮いてしまいます。主語を I にして自分の姿勢として書くと、無理なく収まります。too quickly / too easily のように副詞を添えると、何が問題なのかが具体的になります。

I should not trust it too quickly, even when it looks real.
I should not judge people too quickly by their first words.
7

この問題の語彙

表現意味ひとこと
fool〜をだます他動詞です。だまされた側を主語にするなら be fooled と受け身にします。
carpetじゅうたんon a carpet で「じゅうたんの上に」。床全体に敷いたものにも、部分的な敷物にも使えます。
lie横たわる自動詞で、活用は lie - lay - lain です。「〜を置く」の lay と混同しやすい語です。
lift持ち上げるpick up とほぼ同じ意味です。lift up と重ねなくても、lift だけで持ち上げる意味になります。
in fact実際には冠詞を付けない決まった形です。in the fact とは言いません。文頭でも文中でも使えます。
remind思い出させるremind A of B と remind A that S V の二つの形があります。that 節のときは of を置きません。
trick仕掛け、いたずら/〜をだます名詞でも動詞でも使えます。a trick photograph で「仕掛けのある写真」。
catch(写真に)とらえる「捕まえる」から広がって、瞬間を写真に収める意味でも使えます。過去形は caught です。
quietly静かに動詞のあとに置いて様子を表します。quite(かなり)とつづりが似ているので注意してください。
8

出題の傾向

東大の第2問(A)では、絵や写真を使った出題が続いた時期があります。2016年は「画像について、あなたが思うことを述べよ」と、感想だけを求める形でした。前年の2015年は「絵の状況を簡単に説明したうえで、思ったこと」と説明が明示されており、条件の書き方が一年で変わっています。2013年と2014年は写真の二人の会話を想像する形、2005年と2007年は絵に描かれた状況を自由に解釈する形です。設問の言い方が変わっても、図から確かに読み取れることを外さずに短くまとめる、という中身は変わりません。設問文を最初に精読して、何と何を書くよう求められているかを確かめてください。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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