Boost 英作文の書き方 解説記事
英作文の書き方

名詞のかたまりを、節に開く

和文英訳でいちばん多い失敗は、難しい単語を知らないことではありません。日本語の「名詞+の+名詞」を、英語でも名詞のまま組み立てようとして行き詰まることです。ここを節に開けるようになると、知っている単語だけで書けるようになります。

なぜ節に開くのか

日本語は名詞をいくらでも連ねられます。「かつての自分の無知と愚かさ」「動物の賢さを測る客観的な基準」のように、助詞でつないでいけば意味が通ります。英語にはこの柔軟さがありません。名詞で受けようとすると、of を重ねた読みにくい形になるか、そもそも対応する名詞が見つからずに手が止まります。

名詞のまま訳そうとすると
かつての自分の無知
my past ignorance
文法的には成立しますが、「かつての」が形容詞1語に潰れて硬く、後ろに続けにくい形になります
節に開くと
かつての自分の無知
how ignorant we used to be
used to be という時制で「かつての」を自然に表現でき、前後にもつなげやすくなります

節に開くと語数は増えます。それでいいのです。採点で見られているのは、短くまとめる技術ではなく、日本語の内容を落とさず英語の形にできているかです。説明的になっても、正確なほうが点になります。

7つの型

難関大5校の英作文291問を調べ、実際に使える形として何度も現れたものを頻度順に並べました。例文はすべて実際の出題から採っています。

how + 形容詞 + S V

「Aの〜さ」「どれだけ〜か」。もっとも出番が多い形です。形容詞を先に決めてから、主語と動詞を後ろに付けます。

かつての自分の無知
how ignorant we used to be
京都大学 2024年
題がおもしろそうなこと
how interesting the title looks
京都大学 1996年
その町が静かなことに驚いた
I was surprised at how quiet the town was.
京都大学 1996年
what + S V

「〜するもの」「〜すること」。日本語の「もの・こと」は、英語では what 節で受けるのが基本です。

私を笑わせたもの
what made me laugh
神戸大学 1997年
その語が表すもの
what the word describes
神戸大学 1997年
自分が一番得意なこと
what I do best
神戸大学 1997年
what makes A + 形容詞

「AをBにするもの」「Aが〜な理由」。原因や要因を主語にしたいときに効きます。

公園を美しくするもの
what makes the park beautiful
神戸大学 1999年
何が人を幸せにするか
what makes people happy
京都大学 2009年
その町の特別なところ
what makes the town special
神戸大学 1999年
what S be like

「〜がどのようなものか」。様子・性質を尋ねたり述べたりする形です。

人生がどのようなものか
what life is like
京都大学 1991年
その町がどのような所か
what the town is like
京都大学 1991年
how much / how little

「どれだけ〜か」「まだまだ〜ない」。量を節で表せば、難しい名詞を探さずに済みます。

どれだけ成長したか
how much we have grown
京都大学 2024年
まだまだ知らないことがある
there is still so much we do not know
京都大学 2024年
what it means to V

「Vするということ」。行為そのものを定義する形。随筆調の文章で頻出します。

これが学ぶということだ
this is what it means to learn
京都大学 2024年
それが友情というものだ
that is what friendship is
京都大学 2024年
show / explain + how(what) 節

「〜を示す」「〜を説明する」。目的語をまるごと節にできるので、名詞化に悩まずに済みます。

人へどれほど温かく感じるかを示す
show how warmly we feel toward people
京都大学 1990年
その町がどう変わったかを示す
The map shows how the town has changed.
京都大学 1990年
チームに何が必要かを説明した
She explained what the team needed.
神戸大学 1997年

書くときの手順

1名詞のかたまりを見つける「〜の〜」「〜さ」「〜こと」「〜もの」が目印です。ここが節に開く候補になります。
2中心になる語を決める「無知」なら ignorant、「賢さ」なら smart。形容詞か動詞に直せないか考えます。名詞のままにしない。
3how か what かを選ぶ程度・様子なら how、もの・ことなら what。「どれだけ」と言い換えられるなら how です。
4主語と動詞を後ろに付ける日本語で省略されている主語は we / people などで補います。時制で「かつての」「今の」を表せます。

気をつけること

数合わせで節を作らない
「how を3回使う」といった数を目標にすると、不自然な英語になります。開くべきなのは、日本語側に名詞のかたまりがある箇所だけです。もともと動詞で書かれているところを無理に節にしても、読みにくくなるだけです。
間接疑問の語順に注意
how / what 節の中は平叙文の語順です。疑問文の語順にしてしまう誤りが非常に多く、5校291問の解説でも繰り返し指摘されています。
✗ I don't know what does it mean.
✓ I don't know what it means.
節に開いても内容は落とさない
形にすることが目的ではありません。原文の推量(「〜だろう」)や論理関係(「〜した分だけ」)は、節に開いたあとも probably や only as much as で残す必要があります。
学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo

実際の問題で試す

型を覚えても、書いてみると手が止まります。難関大5校の英作文291問に、この開き方を使った模範解答と解説を用意しました。答案は Boost アプリでそのまま AI 添削にかけられます。

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京都大学 2024年 第Ⅲ問how節を4回使って書く大学入試 英作文 解答・解説5大学 291問