政治家の伝記が、業績と時代を記録するだけでなく、一人の人間の姿と人生への理解を描くべきだと論じる文章です。長い第1文では、当然の内容と同時に必要な内容を Of course と At the same time で二段に分けます。「筆致」や「洞察」を難しい名詞で置換せず、tell us in lively words what the person was like、help us understand how people live と節に開くのが安全です。第2文は however と it is ... who ... の強調で、人間こそが政治を動かすという核心を保ちます。見直しでは、伝記が描く内容を「仕事・時代・人物像・人生への理解」の四つに分け、答案のどこに対応するか線で結んでください。また make it work と decide what it means の主語がどちらも living human beings になっているかを確かめます。制度が自動的に政治を動かすのではなく、人間の選択がその意味まで決めるという理由が、この問題の結論です。
政治家の伝記がその人物の仕事とその人物が生きる時代を描くのは当然だが、同時にそれは人間を描く生き生きとした筆致や人生に対する深い洞察を伴うものでなければならない。なぜなら、政治がいかに近代化しても、それを動かし、その究極の意味を決定するのは、生身の人間であるからだ。
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一文を無理に一つの英文へ押し込まず、Of course ... . At the same time, ... と二文に分けて構いません。前半は show us what the person did and what the times ... were like、後半は tell us ... what the person was really like and help us understand how people live と、三つの what 節と一つの how 節を並べます。これなら仕事・時代・人間像・人生理解の四要素が目で確認でき、訳し落としも防げます。
Of course, a biography of a politician should show us what the person did and what the times in which he or she lived were like. At the same time, it must tell us in lively words what the person was really like and help us understand how people live.
A political biography naturally describes the work of its subject and the age in which that person lived. Yet it must also bring the person to life through clear writing and show us what we can learn about life from that person.
autobiography は本人が自分について書く自伝です。原文は書き手を限定しない伝記なので biography を使います。
原文の「仕事」は日々の職務だけでなく、政治家として成し遂げたこと全体です。daily を足すと範囲が狭くなります。
living time は人が暮らした時代を表す自然な名詞句ではありません。どんな時代だったかを節にします。
has to は外から課された義務を表します。原文は、伝記ならそう描くのが自然に予想されるという認識を示しています。
pen touch はこの意味の英語ではなく、筆記具の触れ方のように聞こえます。文章が人物を生き生きと伝える、と動詞で表します。
draw は絵を描く意味が中心で、伝記が人物像を文章で示す意味が伝わりません。
understanding と対象を結ぶなら of を使うか、understand how ... と動詞に開きます。for では関係が不自然です。
なぜなら、政治がいかに近代化しても、それを動かし、その究極の意味を決定するのは、生身の人間であるからだ。
理由を This is because で始め、however modern politics becomes を先に置きます。主節では it is living human beings who A and B とし、A を make it work、B を decide what it finally means にします。こうすると「動かす」と「意味を決定する」の主語がどちらも生身の人間だと明瞭です。it は politics を受け、what 節は政治の最終的な意味の中身をまとめます。難しい political system などを足さず、原文の対比に集中してください。
This is because, however modern politics becomes, it is living human beings who make it work and decide what it finally means.
The reason is that no matter how modern our political world becomes, real people still run it, and what it means in the end depends on the choices they make.
however の譲歩節だけですでに「どれほど〜でも」を表すため、主節の前に but は置きません。接続語が重複します。
politics は語尾が s でも、この意味では単数扱いです。動詞は becomes、代名詞は it にします。
move politics では政治という物を場所から動かすように聞こえます。制度を運営する意味なら make it work や run it が自然です。
raw は生の食材や未加工の物を表し、人間に付けると不自然です。ここは抽象的な制度に対する現実の人間という対比です。
Of course, a biography of a politician should show us what the person did and what the times in which he or she lived were like. At the same time, it must tell us in lively words what the person was really like and help us understand how people live. This is because, however modern politics becomes, it is living human beings who make it work and decide what it finally means.
第1文を二つに分け、伝記に必要な四要素を what the person did、what the times were like、what the person was really like、how people live と節に開きました。第2文の however は「いかに〜しても」を表し、it is living human beings who ... が「生身の人間こそ」という焦点を作ります。最後の what it finally means まで含め、政治を動かすことと意味を決めることの両方を落としていません。
A political biography naturally tells us what its subject did and what kind of age that person lived in. But it must do more. Its words should make us feel how real the person was, and it should help us see what that life teaches us about being human. The reason is that no matter how modern politics becomes, real people are the ones who run it and choose what it will mean in the end.
筆致や洞察に対応する名詞が出ない場合は、Its words should make us feel ...、help us see what ... teaches us と、伝記が読者に何をするかへ言いかえられます。生身の人間は real people、究極の意味を決めるは choose what it will mean in the end と説明しました。文章は少し長くなりますが、政治の制度より人間が重要だという理由関係はむしろ明確です。

業績を行為に開く
work や achievement の選択に迷うとき、「その人が何をしたか」と what 節で内容を直接示せます。
人や時代の姿を説明する
「どんな人か」「どんな時代か」を一つの節にできます。how S be と混同せず、like を残してください。
洞察の内容を節にする
insight の難しい名詞を使わず、読者が何を深く理解するのかを動詞と how 節で書けます。
「いかに〜でも」
譲歩を表す標準的な語順です。後ろの主節に but を重ねないようにしてください。
人を中心に強調する
「〜するのはAだ」の焦点を明確にします。Aが複数なら who 以下の動詞も複数に合わせます。
制度や物を機能させる
日本語の「動かす」が物理移動ではなく運営を表すときに使えます。work はここでは動詞の原形です。
意味の中身を決める
meaning を修飾語で固めず、what 節で「何を意味するか」を目的語にできます。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| biography | 伝記 | 本人が書く autobiography、自分の人生を語る自伝とは区別します |
| politician | 政治家 | politics は政治、political は政治の、politician は人物です |
| describe | 描写する | 絵を描く draw ではなく、言葉で様子を述べるときに使います |
| lively | 生き生きとした | 人物や文章に活気がある意味です。alive は生存している状態です |
| understanding | 理解 | 対象は understanding of ... と of でつなぎます |
| however | どれほど〜でも | however + 形容詞 + 主語 + 動詞の語順を取れます |
| politics | 政治 | 語尾が s でも学問・活動としては単数扱いです |
| human being | 人間 | 複数は human beings。people より「人間という存在」を意識させます |
| in the end | 最終的に | at the end は物事の末尾の時点、in the end は最終的な結果です |
京大では1994年前期の偉人伝、1995年の政治家の伝記、1996年前期の子供の経験のように、人がどう生き、何を学ぶかを抽象的に論じる素材が続いています。日本語の名詞をそのまま英語の名詞へ移すより、what a person did や how people live の節に開く力が有効です。この問題ではさらに、政治の近代化という制度側の変化と、それでも変わらない人間の役割が対比されています。ほかの年度でも「どれほど状況が変わっても変わらないもの」が出たら、however / no matter how で譲歩を先に置き、主節で筆者が本当に強調する主体を示すと読みやすくなります。長い日本語一文を英語二文に分けても、Of course と At the same time が論理を引き継ぐので問題ありません。むしろ無理に関係詞を重ねるより、伝記が当然描くものと、さらに備えるべきものを段落のように分けるほうが採点者にも明確です。最後の This is because が何の理由かを見失わないよう、第1文全体の「人間を描く必要」を受ける位置に置いてください。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
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