イタリアとトマトを強く結び付ける一般的な印象を、原産地と食用の歴史から問い直す文章です。南米原産であること、イタリアで食べられてきたのは二百年あまりにすぎないこと、イタリア料理の原点は古代ローマまでさかのぼることを順に示します。最後の「昨日」は文字どおり訳して終わらず、長い料理史に比べればトマトとの関係はごく新しいという比喩だと読める答案にしてください。 最後の比喩は文字どおりの前日ではなく、二千年を超える料理史の中で二百年がどれほど短く見えるかを表します。答案では compared with that long history のような比較対象を補い、読者が「昨日」の意図を迷わず読めるようにしてください。原文の軽い驚きも残せます。
「イタリアといえばトマト」という印象が一般にはあるが,トマトの原産地はイタリアではなく南米である。さらに,イタリアでトマトが食用とされるようになった歴史はたいへん浅い。せいぜいこの二百年あまりにすぎないのである。イタリア料理の原点が古代ローマ時代にさかのぼることを思えば,「昨日」からの付き合いのようなものなのである。
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アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できます「イタリアといえばトマト」という印象が一般にはあるが,トマトの原産地はイタリアではなく南米である。
the origin of tomatoes でもよいですが、tomatoes originally came from ... なら冠詞に迷いません。最初の印象も how closely people connect Italy with tomatoes と節にできます。この文は「広く持たれている印象」と「歴史上の事実」をひっくり返す構造です。many people think ... but ... originally came ... と主語と時制を分ければ、筆者まで誤解しているようにせず、訂正の向きが明確になります。
Many people think of tomatoes when they think of Italy, but tomatoes originally came not from Italy but from South America.
It is easy to see how closely people connect Italy with tomatoes, although what we know about their origin tells us that they came from South America.
一般的な印象を歴史上の事実として書いてしまい、南米が原産地だという中心情報が正反対になります。この問題は「イタリアの印象が強いのに原産地は別」という意外性から始まるため、ここを逆にすると後の歴史の短さも支えられません。
大陸名 South America には通常 the を付けません。the を置くと固有名詞の基本的な扱いを誤った形になり、原産地という重要情報を正しく書いていても語法で減点されます。
さらに,イタリアでトマトが食用とされるようになった歴史はたいへん浅い。
the history is shallow は物理的な浅さに聞こえます。how long Italians have eaten tomatoes という期間の問題に開き、not very long と評価します。「食用とされる」は受け身に固めなくても、people began to eat と人の行動に戻せます。歴史の浅さとは、イタリアにトマトが存在した期間ではなく、料理に使い始めてからの期間だと限定することが大切です。
What is more, the history of how people in Italy began to eat tomatoes is quite short.
In addition, Italians began using tomatoes as food much more recently than many people imagine.
shallow は水や穴などの物理的な浅さを表す語です。この形では歴史に深さがあるという不自然な比喩になり、イタリア人がトマトを食べてきた期間が短いという内容が読み取れません。
useful food は健康や生活に役立つ食品という評価で、食べ物として使い始めた時期を表しません。原文が問題にしているのは栄養価ではなく、イタリアの食文化に入った時期です。
せいぜいこの二百年あまりにすぎないのである。
two hundred and more years は不自然です。a little over two hundred years とし、現在まで続く食習慣なので現在完了を使います。「せいぜい」は数字を増やす語ではなく、長いと思われがちな期間を小さく評価する語です。only を添えることで、二百年あまりという事実と「料理史全体から見れば短い」という筆者の見方を同時に残せます。
In fact, Italians have eaten them for only a little over two hundred years.
This means that what now seems like a long tradition is only about two hundred years old.
原文の「あまり」は二百年を少し超える意味です。less than では二百年未満になり、数の方向が逆です。古代ローマとの比較では小さな差に見えても、与えられた年数を反対側に動かすのは内容誤りです。
since の後ろには開始した年や時点が必要です。two hundred years は長さなので、この形では期間と起点が混線します。現在まで続く二百年という期間には for を使います。
at least は「少なく見積もっても二百年」で、期間の長さを下から保証する言い方です。原文の「せいぜい」は、長く見積もってもその程度にすぎないという小さな評価なので、筆者の驚きが逆向きになります。
イタリア料理の原点が古代ローマ時代にさかのぼることを思えば,「昨日」からの付き合いのようなものなのである。
トマトと人が友人関係にあるように直訳せず、イタリア料理の長い歴史の中では最近加わったと比較します。what counts as old depends on how ... と開くのも安全です。「昨日」は二百年が短いという比喩なので、引用符だけに頼らず、when we consider how far ... go back を先に置いて比較の物差しを示します。原文は四文ですが、最後の比喩の意味を独立して確認するための補助区分です。答案では前文と一つにまとめ、二百年が古代ローマ以来の時間に比べて短いと読めるようにします。
When we consider how far the roots of Italian cooking go back, to the days of ancient Rome, tomatoes seem to have become part of it only 'yesterday.'
Italian cooking has roots in ancient Rome, so we can see how new its use of tomatoes is: compared with that long history, the two have known each other only since yesterday. The point is how recent two hundred years can seem beside a history of more than two thousand years.
starting station は鉄道の始発駅です。料理の起源には roots や goes back to を使います。
二百年という直前の記述と矛盾し、イタリア人が本当に前日から食べ始めた意味になります。「昨日」は古代ローマまで続く長い料理史を一生に見立てればごく最近だ、という比喩なので、比較の物差しを答案に残す必要があります。
国と食材が友人になるという作為的な擬人化になり、何が二百年前に始まったのかが不明確です。原文の「付き合い」は、トマトがイタリア料理の一部になった関係を親しみを込めて呼んだものなので、食文化の動詞に戻します。
Many people think of tomatoes when they think of Italy, but tomatoes originally came not from Italy but from South America. In addition, the history of how people in Italy began to eat tomatoes is quite short. In fact, Italians have eaten them for only a little over two hundred years. When we consider how far the roots of Italian cooking go back, to the days of ancient Rome, we can understand what the comparison means: tomatoes seem to have become part of Italian cooking only 'yesterday.'
標準解では how people ... began、how far ... go back、what the comparison means の三つを使いました。第1文の not A but B、二百年あまりの a little over、長い料理史と短いトマト食の比較をすべて残しています。「付き合い」は relation とせず became part of Italian cooking と内容へ戻しました。現在まで食べている期間には現在完了、原産地という事実には過去形を使っています。
Tomatoes are one of the first things that many people connect with Italy. However, they did not first grow there; they came from South America. It is also important to know how recently people in Italy started eating them. They have been part of Italian food for only about two hundred years. Italian cooking itself goes back to ancient Roman times. If we compare these two periods, we can see what the writer means by 'yesterday' and how short the relationship really is.
こちらは原産地、食用開始、二つの期間の比較を短文に分けました。came from と started eating が書ければ origin や history を無理に使う必要はありません。「昨日」は実際の日付ではないので、the writer means by と比喩であることを明示しました。二百年という数値を落とさず、古代ローマとの相対的な短さまで伝えることが大切です。

二つの強い連想を示す
ある場所や言葉から最初に連想するものを自然に表せます。
誤った印象を訂正する
否定する場所と正しい場所を同じ形で並べ、対比を明確にします。
始まり方を節に開く
抽象的な歴史の内容を、誰が何を始めたかとして説明できます。
少し超える期間を示す
数値の上側であることを正確に示します。現在まで続く動作には現在完了を使います。
起源を過去へたどる
歴史や習慣の始まりが古い時代にあることを平易に表します。
比喩の意味を説明する
引用された語を文字どおりでなく、筆者が何を示すかに開けます。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| originally | もともとは | 現在の印象ではなく最初の由来を示します。今も南米から来るという意味にしないよう、came from と過去形にします |
| South America | 南アメリカ | 固有名詞なので通常 the を付けません |
| be used as food | 食用とされる | useful food は「役立つ食べ物」です。用途の as を使うか、people began to eat と能動に開いてください |
| a little over | 〜を少し超えて | less than と方向を取り違えないでください |
| roots | 起源 | 起源の意味では複数形の the roots of ... が基本です。starting station と直訳しないでください |
| ancient Rome | 古代ローマ | old Rome では単に昔のローマにも聞こえます。歴史上の古代を示すときは ancient Rome とし、通常 the は付けません |
| compared with | 〜と比べると | compare A to B だけで迷うなら、compared with + 比較対象を文頭に置きます。二つの期間の基準を落とさないでください |
| recent addition | 最近加わったもの | addition を人間関係の friendship と混同しないでください。料理や集団に後から加わった要素を表します |
2003年は南への旅行や仕事、2004年は木の経年変化とトマトの歴史、2005年は学問や健康が題材です。京大は一般に信じられる印象を具体的な事実で修正する文章を繰り返し出しています。この問題では not Italy but South America、only a little over two hundred years、ancient Rome の三つの時間・場所の対比を正確に保つことが中心です。
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