京都大学のロゴ 第Ⅲ問(1) 和文英訳 京都大学 2006
京都大学 2006年度 後期日程 · 英語

第Ⅲ問(1) 和文英訳
解答と解説

天気のよい日が少ないという観察から、家にこもりがちな生活を経て、演劇が発達した理由かもしれないという推測へ進む文章です。「数えるほどしかない」と「一日中快晴はまずない」の違い、bad weather の結果として室内にいる傾向、歴史的な因果を断定しない may be one reason を正確に置く必要があります。what the weather is like、how few sunny days there are、what people can do indoors と節に開くと、短い原文の論理が見えやすくなります。

難易度 ★★★★★ 目安 20分 和文英訳 テーマ ロンドンの冬と演劇
1

問題

第Ⅲ問(1) 次の文を英訳しなさい。

冬のロンドンでは天気のよい日は数えるほどしかない。それも一日中快晴という日はまずないといってよいぐらいである。従ってどうしても家の中にこもりがちになる。イギリスで芝居が発達したのは、あるいはそんな所にも理由があるのかもしれない。ともかくロンドンの冬の夜長を過ごすには、芝居が最適である。(太田朗「私のグランド・ツアー」より)

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解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。晴天の少なさ、一日中晴れる日の少なさ、室内生活という三つを区別し、その結果が演劇の発達に結びつく可能性を may で表してください。最後は歴史の説明から実際の冬の夜の楽しみへ話を戻します。断定の強さと接続語を見直してから、Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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この問題で見られている力

  • 数が少ないことを only a few / how few で示せるか
  • 一日中という時間幅を all day で落とさず訳せるか
  • 悪天候から家にこもる結果を therefore で結べるか
  • 演劇発達の理由を可能性として控えめに述べられるか
  • 冬の長い夜を過ごす手段として芝居を位置づけられるか
2

文ごとの解説

第 1 文

冬のロンドンでは天気のよい日は数えるほどしかない。

つまずきやすいところ
  • London in winter と場所と季節をまとめます
  • weather ではなく晴れた日を数えるので sunny days です
  • ここが山場です。「数えるほどしかない」は only a few で不足を示します
  • 一般的な事実なので現在形を使います
発想の切り替え

There are only a few sunny days と存在構文にすれば、数の少なさを主役にできます。how few sunny days there are と節に開く別解も持っておくと便利です。weather を数えようとせず、数えられる day を中心に組み立てるのが発想の出発点です。「数えるほど」は実際に指で数える動作ではなく、晴天日が少ないという評価なので only a few だけで十分です。

訳例
標準

There are only a few sunny days in London in winter, which shows how uncertain the weather is.

別解

Anyone who spends a winter in London soon learns how few days of fine weather there are.

この文でやりやすい誤り

weather を可算名詞にする

減点 大
There are only a few good weathers in London in winter.
There are only a few days of good weather in London in winter.

weather は通常不可算名詞で、数える対象にはできません。この形では複数の「天気」を数えることになり、原文の、冬の期間中に晴れた日が何日あるかという基準が表せません。days of good weather と数える単位を補います。

数えるほどしかないをcan countで直訳する

減点 中
We can count the days of good weather in London in winter.
There are only a few days of good weather in London in winter.

can count は日数を数える能力があるというだけで、晴天日が少ないとは限りません。百日あっても数えることはできるため、冬のロンドンでは晴れた日がごく少ないという中心の量が伝わりません。

この文の言いかえ
数えるほどしかない
there are only a few数の少なさを直接示します
there are very fewさらに少ない印象です
there are few weathersweather は数えられません
第 2 文

それも一日中快晴という日はまずないといってよいぐらいである。

つまずきやすいところ
  • 「それも」はさらに条件を絞る追加です
  • 一日中は all day を sunny にかけます
  • 「まずない」は hardly ever で頻度を表します
  • 日ではなく天気を主語にしないようにします
発想の切り替え

A day that stays clear from morning to night is very rare と結果まで説明できます。標準解では簡潔な it is hardly ever sunny all day を使います。第1文は晴れた日の総数、第2文はその少ない日でさえ朝から夜まで晴れ続けないという追加です。What is more を置き、all day を sunny にかければ、同じ少なさの繰り返しではなく条件の絞り込みだと伝わります。

訳例
標準

What is more, it is hardly ever sunny all day.

別解

In fact, a day that stays clear from morning to night is very rare.

この文でやりやすい誤り

一日中を every day と取り違える

減点 大
It is hardly ever sunny every day in London.
It is hardly ever sunny all day in London.

every day は冬の各日、all day は一日の朝から夜までという意味です。この文では「毎日晴れることは少ない」だけになり、一度晴れた日でも終日快晴はほぼないという、原文のさらに厳しい条件が消えます。

それもをbutで逆接にする

減点 中
There are only a few sunny days, but it is hardly ever sunny all day.
There are only a few sunny days, and what is more, it is hardly ever sunny all day.

but は前後が予想に反する関係だと示します。しかし原文は、晴天日が少ないうえ、その日も終日快晴ではないと悪条件を重ねています。逆接にすると、一日中晴れないことが前文に反する意外な事実のようになります。

この文の言いかえ
一日中快晴
be sunny all day最も簡潔です
stay clear from morning to night時間を説明できます
be fine every day毎日という別の意味です
それも
what is more晴天が少ないという事実に、終日晴れないという厳しい条件を重ねられます
even thenその少ない晴天日でさえ、と前文の範囲を受ける言い方です
butこの箇所は反対の内容ではなく悪条件の追加なので使いません
第 3 文

従ってどうしても家の中にこもりがちになる。

つまずきやすいところ
  • 従っては So / Therefore で因果を明示します
  • 一般の人々を we で受けます
  • 「どうしても」は naturally で避けにくい結果を示します
  • 「こもりがち」は tend to stay indoors と傾向にします
発想の切り替え

must stay home では強制になります。天候のため自然にそうなりやすい、という傾向なので naturally tend to stay indoors が合います。「どうしても」も義務ではなく、外出しにくい天候から避けにくく生じる結果です。So を先に置き、前二文の天候が室内生活の理由になっていることを明示します。

訳例
標準

So we naturally tend to stay indoors and think about what we can do there.

別解

As a result, people often spend much of their time inside their homes.

この文でやりやすい誤り

indoors の前に in を置く

減点 小
People tend to stay in indoors during winter.
People tend to stay indoors during winter.

indoors は「屋内で」という場所を含む副詞なので、前に in を置くと場所を示す要素が重複します。家の中にいる傾向は stay indoors だけで表せます。

家にいることを義務にする

減点 中
Therefore, people must stay at home in winter.
Therefore, people tend to stay at home in winter.

must は規則や危険のため家にいなければならない義務を表します。原文は悪天候の結果、外へ出る気になりにくく自然に室内で過ごしがちになるという傾向なので、ロンドンに外出禁止の決まりがあるような意味に変えてはいけません。

この文の言いかえ
家にこもりがち
tend to stay indoors傾向を正確に表します
often remain inside平易な別解です
must stay home義務に変わるので使いません
第 4 文

イギリスで芝居が発達したのは、あるいはそんな所にも理由があるのかもしれない。

つまずきやすいところ
  • 芝居は drama / the theater で文化全体を示します
  • 発達した過去を developed で表します
  • 「あるいは」「かもしれない」を may で控えめにします
  • 「そんな所にも理由」は this may be one reason と前文を受けます
発想の切り替え

悪天候が唯一の原因だとは述べていません。This may be one reason why ... とすれば、複数ありうる理由の一つとして提示できます。「そんな所」は、長い時間を室内で過ごす生活全体を受けています。weather だけを直接原因にせず、what people did during those long hours inside のように間の行動を補うと、芝居が楽しまれ発達したという推測に無理がありません。

訳例
標準

This may be one reason why the theater developed so strongly in Britain and why people learned how to enjoy long evenings indoors.

別解

Perhaps what people did during those long hours inside helped drama grow in Britain.

この文でやりやすい誤り

演劇が自分で自分を発達させる

減点 中
The theater developed itself in Britain because of the weather.
The theater developed in Britain partly because of the weather.

文化が発達する develop は自動詞でよく、itself を目的語にすると演劇が意図的に自分自身を育てたような意味になります。人々の室内生活を背景に自然に発達したという原文には developed だけを使います。

天候を唯一の原因として断定する

減点 大
The bad weather is the reason why drama developed in Britain.
The weather may be one reason why drama developed in Britain.

原文は「あるいは」「かもしれない」と、室内生活も複数ある理由の一つかもしれないと推測しています。the reason とすると天候だけが演劇発達を生んだ唯一の原因になり、歴史についての控えめな思いつきを確定した説明へ変えてしまいます。

この文の言いかえ
理由の一つかもしれない
may be one reason why可能性と複数性を両方残します
perhaps partly explains why副詞で控えめにできます
is the reason why唯一の原因と断定してしまいます
芝居が発達する
the theater developed文化としての演劇に合います
drama grew平易で使えます
theatrical culture flourished硬いので覚える必要はありません
第 5 文

ともかくロンドンの冬の夜長を過ごすには、芝居が最適である。(太田朗「私のグランド・ツアー」より)

つまずきやすいところ
  • 出典部分は訳文の内容に含めません
  • ともかくは In any case で議論を戻します
  • 長い冬の夜は long winter evenings と複数にします
  • 「過ごす」は spend、「最適」は one of the best ways と自然にします
発想の切り替え

the best と唯一の最善を断定してもよい文脈ですが、one of the best ways to spend ... とすれば自然な評価になります。芝居を見るので seeing a play と動名詞を主語にします。「ともかく」は原因の推測を打ち切り、話者自身の冬の楽しみ方へ戻る合図です。In any case を文頭に置けば、演劇史の説明と実用的な結論を混ぜずに済みます。

訳例
標準

In any case, seeing a play is one of the best ways to spend a long winter evening in London.

別解

Whatever the reason, a play is just what we need to enjoy one of London's long winter nights.

この文でやりやすい誤り

spend の目的語と動作を逆にする

減点 中
We can spend seeing a play on a long winter evening.
We can spend a long winter evening seeing a play.

spend はまず evening などの時間を目的語にし、その後に seeing a play という過ごし方を置きます。この文では時間がなく、「芝居を見ることを費やす」という不完全な意味になって夜長をどう過ごすかを表せません。

芝居を見る人ではなく芝居そのものが夜を過ごす

減点 大
A play spends a long winter evening in London.
Seeing a play is a good way to spend a long winter evening in London.

spend の主語は時間を過ごす人であり、芝居そのものではありません。この文では演目が冬の夜を過ごす意味になり、芝居を見ることが人にとって最適だという評価が表せません。

この文の言いかえ
夜長を過ごす
spend a long evening時間を目的語にします
pass a long night時を過ごす別解です
spend seeing a playspend の時間目的語がなく使えません
ともかく
in any case原因についての推測を終え、夜の過ごし方という結論へ戻せます
whatever the reason演劇発達の本当の理由が何であっても、というつながりを明示できます
be that as it may意味は近いですが硬い表現なので、無理に覚える必要はありません
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模範解答

標準解

まずここを目標にhow節 ×2 / what節 ×286語

There are only a few sunny days in London in winter, which shows how uncertain the weather is. What is more, it is hardly ever sunny all day. So we naturally tend to stay indoors and think about what we can do there. This may be one reason why the theater developed so strongly in Britain and why people learned how to enjoy long evenings indoors. In any case, seeing a play is one of the best ways to spend a long winter evening in London.

晴天の少なさ、一日中晴れる日の少なさ、室内生活、演劇の発達、芝居のすすめという五段階を順に置きました。how uncertain、What is more、what we can do、how to enjoy の四つを使い、天候や室内での過ごし方を名詞に固めず説明しています。may be one reason によって、天候だけが演劇発達の唯一の原因だとは断定していません。

説明を足した解

書けなかったときの逃げ道how節 ×2 / what節 ×288語

Anyone who spends a winter in London soon learns how few days of fine weather there are. Even on those days, we rarely know what it is like to have a clear sky from morning to night. Because of this, people often remain inside and look for ways to enjoy what can be a very long evening. Perhaps this helps explain how drama grew in Britain. Whatever its history may be, going to see a play is an excellent way to pass a long winter night in London.

only a few が出なければ how few days ... と数の少なさを節にできます。「一日中快晴」も from morning to night と時間を説明しました。演劇史との関係は helps explain how drama grew とし、可能性の域を越えません。最後は pass a long winter night という平易な言い方で、実際の過ごし方へ戻しています。

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他の問題にも使える形

学習のコツを紹介する Boost のキャラクター Boo
There are only a few + 複数名詞最重要

少数を存在構文で示す

「数えるほどしかない」を簡潔に表せます。

晴れた日は数日しかない → There are only a few sunny days
席は少ししかない → There are only a few seats
答えられる人は数人しかいない → There are only a few people who can answer
It is hardly ever + 形容詞よく使う

ほとんどない頻度

天候や状態がめったに成立しないことを示します。

一日中晴れることはまずない → It is hardly ever sunny all day
ここは静かなことがまずない → It is hardly ever quiet here
冬でも暖かいことはめったにない → It is hardly ever warm even in winter
tend to V最重要

〜しがちな傾向

義務や必然ではなく、よくそうなる傾向を表せます。

家にこもりがちだ → tend to stay indoors
急ぐと間違えがちだ → tend to make mistakes when we hurry
疲れると悲観的になりがちだ → tend to become negative when we are tired
This may be one reason why ...最重要

原因を断定せず提示する

複数の原因のうち一つかもしれない、という慎重な推論に使えます。

これも演劇発達の理由かもしれない → This may be one reason why the theater developed
これが彼が黙った理由の一つかもしれない → This may be one reason why he stayed silent
費用も計画が遅れた理由の一つかもしれない → Cost may be one reason why the plan was delayed
one of the best ways to Vよく使う

最適な方法の一つ

唯一の方法と強く断定せず、高い評価を自然に示します。

夜を過ごす最適な方法 → one of the best ways to spend the evening
語彙を増やすよい方法 → one of the best ways to build vocabulary
町を知る最良の方法の一つ → one of the best ways to learn about a town
Whatever the reason, ...よく使う

原因の議論から結論へ戻る

原因が確定していなくても、その不確かさを残したまま、確実に言える評価や行動へ話を進められます。

理由はともかく芝居が最適だ → Whatever the reason, seeing a play is an excellent choice
理由はともかく今は行動すべきだ → Whatever the reason, we should act now
原因は何であれ結果を調べる必要がある → Whatever the cause, we need to examine the result
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この問題の語彙

表現意味ひとこと
sunny晴れたweather を数えず、日を数えるときは a sunny day とします。sunny weather は不可算です
hardly everめったに〜ないhardly ever 自体に「めったにない」という否定の意味があります。not を重ねると意味が反転するので避けます
indoors屋内で副詞なので in indoors とはしません
tend to〜しがちだ後ろは動詞の原形です。must のような義務ではなく傾向なので、家にこもりがちには tend to stay を使います
the theater演劇、劇場文化a theater は個別の劇場を指しやすい語です。the theater は文脈により演劇文化全体を表せます
develop発達する文化が発達するなら自動詞で developed とし、developed itself と再帰代名詞を足さないでください
spend時間を過ごす主語は時間を過ごす人です。spend + 時間 + doing の順にし、芝居を主語にして時間を過ごさせないでください
all day一日中every day は毎日です。朝から夜まで晴れが続く時間幅と混同しないでください
one reason why〜である理由の一つthe reason とせず、天候以外の理由がありうる余地を残します
in any caseともかく原因の推測を終え、冬の夜の過ごし方へ話を戻す合図です
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出題の傾向

2005年前期は社会制度や健康管理を論理的に説明し、2006年後期の二問は天候と文化、インターネットと書物という因果を扱いました。京大は身近な観察から一段広い結論へ進む接続を重視します。この問題では therefore、may、after all の強さを使い分けることが鍵です。

学習の成果を喜ぶ Boost のキャラクター Boo

この問題を解いて添削してもらう

解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。晴天の少なさ、一日中晴れる日の少なさ、室内生活という三つを区別し、その結果が演劇の発達に結びつく可能性を may で表してください。最後は歴史の説明から実際の冬の夜の楽しみへ話を戻します。断定の強さと接続語を見直してから、Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。

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