抽象的な「思い出の強固さ」「未知の世界への好奇心」「思わぬ力を発揮する」を、英語で読める動作に直す問題です。第1文では感動や興奮の記憶が消えないほど強いこと、第2文では好奇心と想像力があるから本の世界に入り込めること、第3文ではその体験が後の試練で助けになることを、因果関係ごと残さなければなりません。what we felt や how the world in a book works と節に開けば、難しい抽象名詞を並べず正確に訳せます。
子供のころに,本を読んで感動したり,わくわくしたりした思い出は,一生消えることのないほど強固なものである。子供は未知の世界に対して新鮮な好奇心を持ち,想像力が豊かであるため,本の世界のなかで生きることができるのだ。成長してさまざまな試練に出会ったときに,そのような経験が思わぬ力を発揮する場合がある。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。まず感情の記憶、子供の想像力、将来の助けという三段階を自力で結んでみてください。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できます子供のころに,本を読んで感動したり,わくわくしたりした思い出は,一生消えることのないほど強固なものである。
思い出の性質を名詞と形容詞だけで固めず、Memories of how we felt ... stay with us と開きます。how we felt が感情の中身を受け、stay with us as long as we live が強さを結果で示します。「強固」は物が壊れにくいという話ではなく、時間がたっても記憶が消えない強さです。so strong that ... と結果まで書けば、hard memory のような直訳を避けながら一生という長さも残せます。
Memories of how deeply we were moved and how excited we felt while reading books as children are so strong that they stay with us as long as we live.
What we felt when books moved and excited us in childhood can remain in our minds throughout our lives.
exciting は人をわくわくさせる性質を持つ側を表します。この文では子供自身が周囲の人を興奮させる存在になり、本を読んで子供が感じた気持ちとは向きが逆です。感じた人には excited を使います。
move の能動態では子供が場所を移動したという意味になります。原文は本が原因となって子供の心が動いた経験なので、子供を受け手にした were moved が必要です。そうしないと記憶の内容が読書中の移動へ変わります。
ここでは子供時代の複数の思い出を述べています。可算名詞 memory を単数で置くなら冠詞が必要で、内容にも複数形が合います。
子供は未知の世界に対して新鮮な好奇心を持ち,想像力が豊かであるため,本の世界のなかで生きることができるのだ。
unknown worlds でも通じますが、what they do not yet know とすれば「未知」の中身が明快です。Because children are curious ... and can imagine ... と理由を先に置き、結果の can almost live inside a book へつなぎます。理由は「新鮮な好奇心」と「豊かな想像力」の二つです。前者が新しい世界へ近づかせ、後者が人物や場所を心の中で生きたものにする、と役割を分けると、本の世界に入り込めるという結論が自然になります。
Children are freshly curious about what they do not yet know and have rich imaginations, so they can almost live inside the world of a book and understand how its people feel.
Because children want to know about new worlds and can imagine them clearly, they can enter a book and feel as if they were living there.
「〜について知りたがる」の curious は about と結びます。for にすると標準的な語法から外れます。
想像力という能力は通常、不可算名詞 imagination で表します。many を置くと、さまざまな空想という別の意味になります。
in books だけでは、子供が紙と表紙の中に物理的に住むように聞こえます。原文は登場人物の気持ちや出来事を想像し、物語世界を自分の経験のように感じる比喩なので、the world of a book や as if を使います。
この文では未知のものを知りたがる好奇心だけが理由になり、人物や場所を心の中に描く豊かな想像力が消えています。原文は二つの性質が合わさって本の世界を生きられると説明しているため、理由を一つに減らしてはいけません。
成長してさまざまな試練に出会ったときに,そのような経験が思わぬ力を発揮する場合がある。
experience shows power と直訳せず、such experiences may help them in ways they did not expect と、誰にどんな効果があるかを動詞で書きます。思わぬは in ways they did not expect という what に近い説明の発想で処理できます。「そのような経験」は本を読んだ事実だけでなく、登場人物と一緒に感じ、未知の世界を想像した経験です。だから後の試練で考え方や気持ちを支える、と help の目的語を人にして因果を示します。
When they grow up and face different kinds of difficult times, such experiences may help them in ways they did not expect.
Later in life, when they meet many problems, what they experienced through books can give them more strength than they expected.
人が成長するという意味の grow は自動詞で、再帰代名詞を目的語に取りません。grow themselves では子供が意図的に自分自身を栽培するような構造になり、大人になって試練に出会うという時間の流れを表せません。
一つのまとまりとして experience を使うなら動詞は is です。are との主述一致が崩れています。
原文は読書経験が後の試練で役立つ場合もあるという可能性です。always にすると、どんな本の経験もどんな困難にも必ず効果を持つという保証になり、筆者の控えめな経験則を強すぎる法則へ変えてしまいます。
Memories of how deeply we were moved and how excited we felt while reading books as children are so strong that they stay with us as long as we live. Children are freshly curious about what they do not yet know and have rich imaginations, so they can almost live inside the world of a book and understand how its people feel. When they grow up and face different kinds of difficult times, such experiences may help them in ways they did not expect.
第1文では記憶の強さを stay with us、第3文では経験の力を help them と、抽象名詞を具体的な動作に直しました。how deeply we were moved、how excited we felt、what they do not yet know、how its people feel の四つの節が、それぞれ感情、未知、登場人物への理解を説明しています。原文の三段階の論理を保ちつつ、高校範囲の語だけでまとめた答案です。
What we felt when books moved and excited us in childhood can remain in our minds throughout our lives. Children want to learn about what is still new to them, and they can imagine how life in a book looks and feels. Because of these qualities, they can feel as if they really lived in that world. Later, when they face hard times as adults, what they learned and felt through books may give them strength in ways they never expected.
「本の世界に生きる」を一文で決めにくい場合は、imagine how life ... と feel as if ... の二段階に分けられます。「思わぬ力」も give them strength in ways they never expected と効果を説明すれば十分です。英文は少し長くなりますが、好奇心と想像力という二つの原因を落とさず、読書経験が将来に働くまでを明確に追えます。

感情の記憶を節で示す
喜びや驚きなど、過去の感情の中身を how 節で説明できます。
程度と結果を結ぶ
「〜するほど強い」の程度を、その結果まで含めて表せます。
未知の内容を開く
curiosity の後ろに、何を知らないのかを what 節で置けます。
現実ではない感覚を表す
物語への没入や、まるで別の場所にいるような感覚を安全に表せます。
思わぬ形で役立つ
「思わぬ効果」を難しい形容詞だけにせず、どのような形か予想しなかったと説明します。
経験の中身と経路を節にする
experience を曖昧な名詞のまま置かず、誰が何を通して得た経験かを説明できます。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| be moved | 感動する | 人が感動するなら心を動かされる側なので受け身です。Children moved では子供が移動した意味になります |
| excited | わくわくした | 人の感情は -ed、原因となる物は exciting です |
| stay with | 心に残る | 人が物を持つ意味だけではありません。記憶を主語にして stay with us とすれば「心に残る」になります |
| curious about | 〜に好奇心を持つ | 知りたい対象の前置詞は about です。curious for としないでください |
| imagination | 想像力 | 能力としては不可算でも使います。many imaginations とすると、想像力ではなく複数の空想という意味にずれます |
| face | 〜に直面する | face to a problem とはせず、face difficult times のように困難を直接目的語にします |
| throughout | 〜の間ずっと | throughout of our lives とはしません。前置詞を足さず throughout our lives と期間を直接続けます |
| remain in one's mind | 心に残り続ける | remember のように人を主語にせず、経験を主語にできます。子供時代の感動が一生消えないという長さまで示してください |
| in ways one did not expect | 思いもしなかった形で | 経験が後の本人をどう助けるかまで動詞で説明できる逃げ道です |
2007年第(1)問は恩師の教え、2008年のこの問題は読書の記憶、2009年第(2)問は家族のピアノと、京大は個人的な経験が後の人生に残すものを繰り返し扱っています。日本語の抽象名詞を直訳するより、誰が何を感じ、それが後でどう働くかを節で示す力が重要です。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。まず感情の記憶、子供の想像力、将来の助けという三段階を自力で結んでみてください。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
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