コンクリートと機能を優先する都会では、鳥や虫の声、名も知らない草木を通して季節の微妙な変化を感じる機会が減った、という長い第一文が山場です。surrounded by から始めると修飾が迷子になりやすいため、When we live in a city ... と骨格を先に置きます。第二文は、心の余裕、一度だけの大切な人生、潤い、田舎への移住という因果を整理します。比喩的な「潤い」は moist ではなく make life richer と内容で表してください。 第一文の「鳥や虫」と「草木」は、音に注意を向けるものと目を向けるものに分かれています。listen と look の目的語を入れ替えず、二つの知覚が季節感へ集まるように書いてください。また、移住を決める人が増えた理由は都会が嫌いだからと単純化できません。心の余裕を取り戻し、一度だけの人生をより豊かにしたいという積極的な願いまで残すと、第二文の論理が完成します。 原文の慎重な語り口も保ってください。
コンクリートの建物に囲まれ,機能第一主義の無機質な都会で生活していると,鳥や虫の鳴き声に耳をすませたり,名も知らぬような草木に目をやったりしながら,季節の微妙な移り変わりを実感するようなことがめっきり少なくなってきたように思う。もっと心に余裕を持ち,一回きりのかけがえのない人生をうるおいのあるものにしたいと考えて,田舎に移住することを決断する人が近年増えてきているのも無理からぬことである。
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アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できますコンクリートの建物に囲まれ,機能第一主義の無機質な都会で生活していると,鳥や虫の鳴き声に耳をすませたり,名も知らぬような草木に目をやったりしながら,季節の微妙な移り変わりを実感するようなことがめっきり少なくなってきたように思う。
日本語の修飾順を保つと主語が遅れすぎます。そこで、まず「機会が減った」という文の中心を we have had far fewer chances と決め、都会の環境は When と where の節へ移します。こうすると、長い前置きの途中で主語を見失いません。何をする機会かは to listen、to look、to feel と知覚の順に並べます。鳥や虫は音、草木は目、季節は実感の対象なので、三つの動詞を分ける発想になります。「微妙な」は難しい形容詞を探すより、slowly を how 節の中に置くと変化の小ささまで伝えられます。
When we live in a cold city where concrete buildings surround us and practical use comes first, we seem to have far fewer chances to listen to birds and insects, look at plants whose names we do not know, and feel how the seasons slowly change.
Living among concrete buildings in a city made mainly for practical needs, we rarely stop to hear what birds and insects sound like or notice how unknown plants show the small changes from one season to another.
surrounded の意味上の主語が the city になり、都市が建物に囲まれる文です。原文では、建物に囲まれた環境で暮らす私たちの経験が述べられています。主語を取り違えると、自然に気づく機会が減った主体まで city に変わり、人の感覚を語る文ではなくなります。
inorganic は化学で「無機の」という分類を表す語です。an inorganic city では都市の素材を科学的に分類するように聞こえ、便利さだけが優先されて人間的な温かさを感じにくい、という原文の評価が伝わりません。
a bird's voice は一羽の鳥の声だけを指し、後ろの insects は声ではなく虫そのものを聞く形になります。原文は特定の一羽ではなく、身近な鳥や虫のさまざまな音に耳を向ける話なので、sounds of birds and insects と両方を同じ対象にそろえます。
which do not know の主語は plants なので、植物が自分の名前を知らないという意味になります。原文で名前を知らないのは、草木に目を向ける私たちです。whose names we do not know とすれば、植物と名前の関係も、知らない人も同時に明確になります。
changes を他動詞にすると、nature が seasons を操作して別の季節に変えるという意味になります。原文は季節そのものが少しずつ移っていく様子を感じる話です。the seasons を how 節の主語にして、自ら変化する change を使います。
no longer ... any chance は、自然に気づく機会が現在は一度もないという全面否定です。原文の「めっきり少なくなった」は以前より大幅に減ったものの、機会が残っているという比較なので、far fewer chances でその幅を保ちます。
もっと心に余裕を持ち,一回きりのかけがえのない人生をうるおいのあるものにしたいと考えて,田舎に移住することを決断する人が近年増えてきているのも無理からぬことである。
この文の中心は移住者の増加そのものより、それを「無理もない」と見る筆者の評価です。そのため It is no wonder that ... を先に置くと、後ろの長い理由が迷子になりません。心の余裕と人生の潤いは別々の願いなので want more peace of mind と want to know how they can make ... を並べます。「かけがえのない」を難語にせず the one life they have とするのは、代わりがない理由が人生は一度だけだからです。近年の変化は have decided、今の願いは want と時制を分けると、増加の流れと動機の両方が見えます。
It is no wonder that in recent years more people have decided to move to the countryside because they want more peace of mind and want to know how they can make the one life they have richer.
We can understand why more and more people now choose to live in the country: they want room in their hearts and want to make what is their only life more meaningful and full.
wet は水などで物理的にぬれた状態です。この文では人生そのものがぬれるという奇妙な意味になり、自然に触れて心を豊かにしたいという比喩が消えます。内容を説明する richer や more meaningful を使います。
hometown は自分が生まれ育った町なので、故郷へ戻る人だけに意味を狭めます。原文の田舎は都市を離れた生活環境を指し、出身地とは限りません。the countryside なら移住先の性質をそのまま表せます。
It is impossible は移住者が増えることは起こりえない、と事実を否定する表現です。原文は実際に増えていることを認めた上で、その理由は理解できる、驚くことではないと評価しています。It is no wonder that なら判断の向きが正しくなります。
one-time は「一度限り開催される催し」や「今回だけの支払い」のような限定に使われやすく、人生が二度と取り替えられないという意味にはなりません。the one life they have と書けば、一人に一つしかないから大切だという原文の理由まで伝わります。
When we live in a cold city where concrete buildings surround us and practical use comes first, we seem to have far fewer chances to listen to birds and insects, look at plants whose names we do not know, and feel how the seasons slowly change. We may then forget what small signs in nature tell us about the time of year. It is no wonder that in recent years more people have decided to move to the countryside because they want more peace of mind and want to know how they can make the one life they have richer.
標準解では how the seasons slowly change、what small signs ... tell us、how they can make ... の三つを使いました。第一文は都会の特徴を where 節にまとめ、知覚動作を listen、look、feel の順で並べています。第二文の「潤い」は水分ではなく人生の豊かさなので richer としました。近年までの増加には現在完了、一般的な動機には現在形を使い、時制の役割も分けています。
In a city full of concrete buildings, everything is often planned for use rather than warmth. As a result, we have fewer moments when we stop and listen to birds or insects, look at plants even though we do not know their names, and notice how one season becomes another. It is therefore easy to understand why more people have recently chosen country life. They hope to learn what it feels like to have more time in their minds and how to make their only life more satisfying.
こちらは長い第一文を都会の特徴とその結果に分けました。「無機質」を warmth がないこととして説明し、季節の変化は one season becomes another と平易にしています。「心に余裕」は直訳せず、立ち止まる時間がある状態として表しました。田舎暮らしを必ず幸せにすると断定せず、人々がそう望んで決断するという原文の範囲を守っています。

場所の特徴を節で示す
都市の説明を主節から分け、どんな場所かを後ろから補えます。
所有関係をwhoseで開く
知らないのは名前であり植物ではないことを明確にできます。
微妙な変化をhow節にする
変化の仕方を難しい名詞でなく、主語と動詞の節で説明できます。
当然だと評価する
事実を述べた後、その理由が理解できるという筆者の判断を加えます。
一度きりを平易に示す
かけがえのなさを難語一語でなく、持っている一つだけのものとして説明します。
機会が大幅に減ったと表す
完全になくなったとは言わず、以前と比べて回数が大きく減った変化を現在完了と一緒に示せます。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| concrete | コンクリート | 素材名では通常数えない名詞です。建物を表すときは a concrete とはせず、concrete buildings と名詞を前から修飾します |
| practical | 実用的な | practice は練習、practical は実用的という別の語です。practical use の形で機能を優先する意味を表します |
| surround | 取り囲む | be surrounded by の直後には囲む側を置きます。分詞で文頭に出すときは、直後の主語が囲まれる人か物かを必ず確かめます |
| countryside | 田舎 | 通常 the countryside と冠詞を付けます。hometown は故郷なので、単に都市でない地域へ移る文では置き換えられません |
| peace of mind | 心の平穏 | peace in my mind と単語を直結するより peace of mind のまとまりで使います。時間的な余裕まで言うなら have time to stop を足します |
| richer | より豊かな | rich はお金持ちだけでなく、経験や人生の内容が豊かな場合にも使えます。人生を目的語にするなら make life richer の語順です |
| far fewer | ずっと少ない | 数えられる複数の chances を修飾するので fewer を使います。less chances としない点、完全なゼロではない点に注意してください |
| no wonder | 無理もない、当然だ | It is no wonder that ... の形で使います。wonderful と混同したり、impossible として逆の意味にしたりしないようにしてください |
2007年は恩師や田舎の星空、2008年は読書の記憶と都会生活、2009年は冗談や古いピアノが題材です。自然や日常の経験から人生観へ進む随筆が続いています。京大は長い修飾をそのまま積むのでなく、知覚したものと考えたことを英語で組み直す力を見ます。この年は how the seasons change と why more people choose the country が中心です。
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