満員電車で少年を見かけた短い出来事を、過去の時間軸にそって描く問題です。「揺られていたら」の途中で出来事が起きる関係、少年が人込みをかき分ける動き、赤い頬と大声から分かる必死さを落とさないことが大切です。後半は事実ではなく書き手の推量なので、Did he ...?、If so、must have been を使い分けます。「あの必死の形相からして」は how desperate he looked と節に開けば、難しい名詞を探さず正確に書けます。直接話法では運転手に過去の駅へ戻ってほしいという、現実には無理のある子供の叫びをそのまま残してください。 物語文では、細部を辞書順に並べるより、読み手が何をいつ見たかを再現することが重要です。少年がこちらへ走ってきたのか、車内を通り過ぎただけなのかは原文だけでは確定しないため、toward me のような情報を標準解では足していません。また、忘れ物の正体も不明なので bag や ticket と決めず something のままにします。分からない事実を分からないまま正確に書くことも、和文英訳の大切な技術です。
きのう通勤帰りの満員電車で揺られていたら,小学生くらいの男の子が大きな声を張り上げて車内の人込みをかき分けて走ってきた。子供は頬を真っ赤に染めて,「運転手さん,さっきの駅で降ろしてください!」と叫んでいた。そしてたちまちのうちに私の目の前から姿を消してしまった。忘れ物でもしたのだろうか?だとしたら,あの必死の形相からして,よほど大事なものだったに違いない。
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アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できますきのう通勤帰りの満員電車で揺られていたら,小学生くらいの男の子が大きな声を張り上げて車内の人込みをかき分けて走ってきた。
一文に情報が多いので、私が電車に乗っていた背景と、少年が走ってきた出来事を when で分けます。「小学生くらい」は年齢を断定せず、how young he looked に近い見た目の判断として who looked ... としてください。揺れそのものを細かく訳すより、満員電車の中にいた状況を先に確立すると読みやすくなります。
Yesterday, while I was on a crowded train on my way home from work, a boy who looked about elementary-school age came running through the crowd, shouting at the top of his voice.
Yesterday I was being carried home in a packed train when a young boy pushed his way through the people and ran toward me, crying out loudly.
full train は列車全体が満杯という直訳に聞こえ、車内の混雑を自然に表しません。人が多い状態には crowded を使います。
少年が現れた出来事まで進行形にすると、いつ起きたかの輪郭がぼやけます。背景だけを進行形にしてください。
原文は見た目から「くらい」と判断しています。所属を確定せず、looked about ... age と弱める必要があります。
cut the crowd では人を切るように読めます。人の間を押し進む動きは push one's way through が自然です。
子供は頬を真っ赤に染めて,「運転手さん,さっきの駅で降ろしてください!」と叫んでいた。
頬の赤さは his face was bright red と状態で書くのが安全です。引用内の Please let me off at the last station は少年の言葉なので、現実に可能かどうかを説明で直す必要はありません。呼びかけ、依頼、感嘆符まで含めて場面の強さを残します。
His face was bright red, and he shouted, "Driver, please take me back and let me off at the last station!"
With his cheeks red, the boy cried, "Driver! Please let me get off at the station we just left!"
painted は少年が頬に色を塗った意味です。走って赤くなった状態だけを be red で示します。
これでは叫んだのが運転手になります。叫び手は少年で、Driver は引用内の呼びかけです。
next station はこれから着く駅です。少年が求めたのはすでに通過した直前の駅なので last station とします。
そしてたちまちのうちに私の目の前から姿を消してしまった。
日本語の「〜してしまった」を regrettably などと足す必要はありません。速さと、話し手が追えなかった感じを in a moment と from my sight で示せば十分です。短い一文にして、次の問いかけへ間を作りましょう。
Then, in a moment, he disappeared from my sight.
Before I knew it, the boy was gone from in front of me.
物語は yesterday から始まる過去の出来事です。ここだけ現在形にすると時間がずれます。
忘れ物でもしたのだろうか?だとしたら,あの必死の形相からして,よほど大事なものだったに違いない。
忘れ物をしたかは弱い推測、物が大切だったことは表情からの強い推測です。同じ maybe で処理せず、疑問文と must have been を分けてください。「形相」は expression を無理に使わなくても、judging from how desperate he looked で判断の根拠が自然に伝わります。
Had he left something behind? If so, judging from how desperate he looked, it must have been very important to him.
I wondered what he had forgotten. If he had left something at the station, the way he looked showed how much it must have meant to him.
原文は何を忘れたかも、忘れ物をしたかも分かっていません。bag を足さず疑問や perhaps で推測に保ちます。
少年がその時に探していた物への推量なので must have been が時間に合います。現在の断定に変えないでください。
Yesterday, while I was on a crowded train on my way home from work, a boy who looked about elementary-school age came running through the crowd, shouting at the top of his voice. His face was bright red, and he shouted, "Driver, please take me back and let me off at the last station!" Then, in a moment, he disappeared from my sight. Had he left something behind? If so, judging from how desperate he looked, I wondered what he had forgotten and how important it must have been to him.
全91語です。背景を while I was ...、少年の登場を came running として時間関係を分けました。引用文は少年の無理な願いを勝手に直さず、そのまま過去の駅へ戻してほしい内容にしています。後半では how desperate、what he had forgotten、how important の三つの節を使い、表情から忘れ物の大切さを推測する流れを明示しました。冠詞は a crowded train、a boy、the last station と、初出と既知を区別しています。
Yesterday I was being carried home in a packed train when a young boy pushed his way through the people and ran toward me, crying out loudly. With his cheeks red, he cried, "Driver! Please let me get off at the station we just left!" Before I knew it, he was gone. I wondered what he had left behind. If he had forgotten something there, the way he looked showed me what it was worth to him and how badly he wanted it back.
全84語です。こちらは crowded train の動きを was being carried home と説明し、人込みを pushed his way through で具体化しました。直接話法の the station we just left によって「さっきの駅」を平易に表しています。最後は what he had left、what it was worth、how badly he wanted it back の三節で、忘れ物の正体は不明でも表情からその価値を推測する流れを示しました。難しい「形相」に頼らず、the way he looked と見えた様子を書く逃げ道です。

背景の途中で起きた出来事を書く
物語では、続いていた背景を過去進行形、新しく起きた出来事を単純過去にすると読み手が時間を追いやすくなります。
人込みの中を進む
push の目的語を crowd にせず、one's way を置いて通り道を作りながら進む動きを表します。所有格を主語に合わせてください。
見た目による判断を残す
「〜くらい」に確証がないとき、look を使えば断定を避けられます。入試では原文以上に事実を決めないことが大切です。
突然の変化を語る
出来事が速く、話し手が気づいた時には終わっていた場面に使えます。物語のテンポを作る短い導入です。
直前の推測を条件にする
「もしそうなら」を一語で受けられます。前文に判断や疑問があり、その可能性を受けて次を推測するときに便利です。
過去について強く推量する
今ある手がかりから、過去にそうだったはずだと考える形です。must be と時間を混同しないでください。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| crowded | 混雑した | 人でいっぱいの場所を表します。crowded train の語順で使います |
| elementary school | 小学校 | 複合形容詞では elementary-school age のようにハイフンを置けます |
| crowd | 人込み | 人の集まりを指す数えられる名詞です。この場面では the crowd とします |
| shout | 叫ぶ | 目的語なしでも使え、発言内容は引用符で続けられます |
| cheek | 頬 | 左右をまとめる場面では複数形 cheeks が自然です |
| let ... off | 〜を降ろす | let の後ろは目的語と動詞原形です。to get にはしません |
| disappear | 姿を消す | 自動詞なので disappear from my sight とし、目的語を直接置きません |
| desperate | 必死の | 人や様子に使えます。how desperate he looked と節にすると自然です |
京都大学の2013〜2015年の初めの和文英訳では、抽象論だけでなく、目の前で起きた出来事や話し手の感覚を物語として再現させる問題も見られます。2014年第(2)問は、満員電車という背景、少年の登場、叫び、消失、語り手の推測が短く切り替わります。出来事を全部 and で並べず、while、when、then、if so を使って読者が場面を追えるようにすることが、この大学で求められる再構成力です。
解説を読んだあとに自分の言葉で書き直すと、力のつき方がまったく違います。Boost アプリでこの問題を開けば、書いた答案をそのまま AI が添削します。
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