「マイノリティ」を単に人数の少ない集団と捉える見方を修正し、歴史や文化のために社会で弱い立場に置かれた集団という定義へ進む文章です。最初の連想、数だけへの還元の危険、定義、人数が多くても該当する結論、女性の例という五段階を崩さないことが大切です。属性、条件、社会的弱者などの硬い日本語を一語ずつ難語にせず、what race or religion they share、how history and culture have treated them、what power they have と節に開けば高校語で表せます。最後の例では女性の数が少ないと言っているのではなく、管理職が男性中心で権力が偏っているため弱い立場にある、という定義への当てはめを明確にしてください。 この文章で minority と majority を反対語として人数だけで処理すると、第三文以降の定義と例が説明できません。採点者が見たいのは、最初の素朴な理解を however で修正し、社会的な位置を新しい基準として示せるかです。「弱い」は集団の能力や性格への評価ではなく、歴史的な扱いによって意思決定の力や地位が少ない状態です。そのため weak people より in a weaker position を選びます。女性の例でも、女性の総数を数えるのではなく、組織を率いる職の分布を見ることで定義を具体化しています。
「マイノリティ」という言葉を聞くと,全体のなかの少数者をまず思い浮かべるかもしれない。しかし,マイノリティという概念を数だけの問題に還元するのは間違いのもとである。人種あるいは宗教のような属性によって定義づけられる集団は,歴史的,文化的な条件によって社会的な弱者になっている場合,マイノリティと呼ばれる。こうした意味で,数としては少なくない集団でもマイノリティとなる。例えば,組織の管理職のほとんどが男性である社会では,女性はマイノリティと考えられる。
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アプリでこの問題を解く 無料で1日2回まで添削できます「マイノリティ」という言葉を聞くと,全体のなかの少数者をまず思い浮かべるかもしれない。しかし,マイノリティという概念を数だけの問題に還元するのは間違いのもとである。
一文目は一般の連想、二文目はその連想への警告です。minority = few people と定義しきらず、what the word really means is not decided by numbers alone という次の展開が作れるようにしてください。抽象名詞 error より lead us to misunderstand のほうが平易です。
When we hear the word "minority," we may first think of a small number of people within a larger group. However, reducing what a minority means to numbers alone can lead us to a wrong idea.
The word "minority" may make us think first about how few people belong to a group. But it is a mistake to decide what the word means only by counting people.
always と very few によって、本文が否定する「数だけ」の定義をそのまま結論にしています。社会的な立場も基準です。
特定の語を指すので the word "minority" とします。引用語だけを無冠詞で直接置かないでください。
「AをBだけの問題に還元する」は reduce A to B です。目的語の内容は保ち、前置詞 from だけを to に直します。
人種あるいは宗教のような属性によって定義づけられる集団は,歴史的,文化的な条件によって社会的な弱者になっている場合,マイノリティと呼ばれる。
まず A group is called a minority if ... を置き、どんな集団かと、どんな条件ならそう呼ばれるかを二段にします。「弱者」は人が弱いのではなく、社会で持つ力や機会が少ない状態です。how history and culture have placed the group を使うと原因まで見えます。
A group defined by such things as race or religion is called a minority when history and culture have placed its members in a weaker position in society.
People may be called a minority because of what race or religion they share if the way society has treated them over time has left them with less power.
weak people では体力や性格が弱い人という意味にもなります。社会で力が少ない立場を表してください。
religion と並ぶ race は人種です。running events を加えると本文と無関係な競技の話になります。
history and culture を二つの主語として並べるなら have が必要です。主述を一致させます。
こうした意味で,数としては少なくない集団でもマイノリティとなる。
ここは文章の核心です。人数が多いのに minority という一見矛盾する内容を、In this sense と even if で整理してください。because of its social position と補えば、前文の定義を受けていることが明確になります。
In this sense, a group can be a minority even if it is not small in number.
Under this meaning, what matters is the group's social position, so even a large group may be a minority.
本文は社会的立場によっては人数が少なくなくても該当すると述べます。cannot は核心と逆です。
ここでの sense は「意味・考え方」です。feeling にすると感情の中でという不自然な文になります。
例えば,組織の管理職のほとんどが男性である社会では,女性はマイノリティと考えられる。
managers が出なくても people who lead organizations と節に開けます。女性の人数に触れず、組織を率いる地位の多くを男性が占める社会という条件だけを正確に訳してください。considered a minority は受け身で自然です。
For example, in a society where most people in leading positions in organizations are men, women can be considered a minority.
For example, women may count as a minority in a society where men hold most of the jobs that give people power in organizations.
office workers は一般の事務職員で、管理職に限定されません。組織を率いる地位を leading positions として、役職の範囲だけを直します。
women は woman の複数形なので、be動詞は are です。一般の女性集団を指します。
When we hear the word "minority," we may first think of a small number of people within a larger group. However, deciding what counts as a minority by numbers alone can lead us to a wrong idea. A group defined by such things as race or religion is called a minority when history and culture have placed its members in a weaker position in society. In this sense, a group can be a minority even if it is not small in number. For example, in a society where most people in leading positions in organizations are men, women can be considered a minority because of how power is shared and what positions they can hold.
全115語です。定義文の骨組みを A group ... is called ... when ... として、長い日本語を整理しました。what a minority means で概念の中身、how power is shared と what positions they can hold で社会的な弱さの具体的な二面を開いています。最後の補足は原文の管理職の例から直接言える範囲で、人数ではなく地位が基準だと明らかにします。history and culture は複合主語ですが一まとまりの条件として have placed を使っています。
The word "minority" may make us think first about how few people belong to a group. But it is a mistake to decide what the word means only by counting people. People may be called a minority because of what race or religion they share if the way society has treated them over time has left them with less power. Thus, what matters is not only how many people there are but also what power they have. For example, women can be a minority where men hold most leading jobs in organizations.
全92語です。こちらは社会的弱者を less power と平易に説明し、定義を what matters is not only how many ... but also what power ... で言い直しました。how few、what the word means、what race or religion、what matters、how many、what power の節が、それぞれ人数・意味・属性・基準・規模・権力を担当しています。抽象的な文章でも、同じ what を数合わせで繰り返すのではなく、論理の各要素を受けると読みやすくなります。

AをBだけへ狭める
複雑な考えを一つの要素だけで説明してしまう場面に使えます。to の後ろに残された基準を置きます。
語や概念の意味を開く
meaning という名詞を重ねず、「その語が何を意味するか」を節で書けます。間接疑問なので語順は平叙文です。
分類の基準を示す
集団や語が何によって定義されるかを受け身で表します。by の後ろには基準となる事柄を置きます。
条件に反する結論を示す
人数が多くても分類されるという、一見意外な関係を平易に表せます。未来の仮定でも現在形を使います。
社会の特徴を節で説明する
長い「〜である社会では」を where 以下に置けます。場所だけでなく社会や状況にも where が使えます。
基準を二つ並べる
人数だけでなく社会的な力も見る、という対比を明示できます。AとBの文法上の形をそろえてください。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| minority | マイノリティ・少数派 | 人数だけでなく社会的立場を指す用法が本文の中心です |
| reduce | 還元する・減らす | reduce A to B の形で、AをBだけに狭める意味になります |
| race | 人種 | この文脈では競走ではありません。religion と並ぶ点で判断できます |
| religion | 宗教 | 可算用法があり、different religions と複数にもできます |
| define | 定義する | 受け身 be defined by で分類の基準を示せます |
| position | 立場・地位 | weaker social position なら社会での弱い立場です |
| organization | 組織 | 一般に複数の組織を述べるなら organizations とします |
| leading | 指導的な | leading positions で管理職に近い役割を平易に説明できます |
京都大学の第III問は、2017年のことわざ、2018年の文化と味覚、2019年のマイノリティのように、日常語の意味をいったん疑い、より正確な見方を説明する文章が続いています。2020年のレコードの問題でも、所有量と大切にする気持ちの関係を言葉にする必要があります。2019年は抽象度が高いものの、難語を増やすより「人数の問題ではなく、力や立場の問題である」という対比を一貫させるほうが得点につながります。
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