学生時代はお金がなく、苦労して手に入れたレコードを擦り切れるほど聴いたのに、今はネットで買って一度も聴かない作品が積み上がるという鮮明な対比です。昔の習慣には would、現在まで増えた状態には現在完了を使い、時間軸を分けます。「擦り切れるまで」は until it was almost worn out、「買ったきり」は have bought but never listened to と動作の欠落を示せます。最後の「モノがないからこそ大切にする」は it is when we have little that we learn how much each thing matters と節に開き、単に貧困を美化せず、少なさが一つ一つへの注意を生むという経験上の気づきとして訳します。 作品を買う行為そのものを批判しているのではなく、手に入れやすく数が増えた結果、一つ一つへの注意が薄れたという自己観察です。昔は貧しかったから正しく、今は豊かだから悪い、と道徳的に強めないでください。レコードを何度も聴いて題名と歌詞まで覚えた具体例と、未聴作品や重複購入という現在の具体例を対にすると、最後の一般化が自然に支えられます。また、record は一枚の物、music files はデータなので、同じ動詞を選ぶときは両方に成立するか確認が必要です。pile up は collection 内の比喩として使い、机上の物理的な山だとは限定しません。
お金のなかった学生時代にはやっとの思いで手に入れたレコードを擦り切れるまで聴いたものだ。歌のタイトルや歌詞も全部覚えていた。それが今ではネットで買ったきり一度も聴いていないCDやダウンロード作品が山積みになっている。持っているのに気付かず、同じ作品をまた買ってしまうことさえある。モノがないからこそ大切にするというのはまさにその通りだと痛感せずにはいられない。
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「やっとの思い」は with great difficulty と抽象的に置くより、I saved money and could finally buy a record と行動を説明できます。「聴いたものだ」は一度の過去ではなく習慣なので would を選び、レコードへの愛着を回数の多さで見せましょう。
When I was a student with little money, I would listen to a record I had worked hard to buy until it was almost worn out.
In my student days, I could barely afford a record, so when I finally got one, I played it again and again until it nearly wore out.
student age は自然な時期の表現ではありません。when I was a student または in my student days とします。
listen は自動詞なので対象の前に to が必要です。hear と語法を混同しないでください。
easily は苦労なく入手した意味で、「やっとの思い」と逆です。finally や worked hard を使います。
この文では worn out になるのは聞き手ではなくレコードです。主語 it で受けてください。
歌のタイトルや歌詞も全部覚えていた。
memorize は覚える行為、remember は覚えている状態です。ここではレコードを繰り返し聴いた結果、すでに全て頭に入っていたので knew every title and all the words by heart とすると自然です。lyrics が出なければ all the words to the songs で逃げられます。
I even knew every song title and all the words by heart.
I remembered what every song was called and what all its words were.
複数の歌の歌詞全体を指すので lyrics または all the words とします。単数だと一節だけのように読めます。
それが今ではネットで買ったきり一度も聴いていないCDやダウンロード作品が山積みになっている。
CDは物理的に積めますが、download は積めません。both have piled up in my collection とすれば比喩としてまとめられます。より安全には I have collected many CDs and files that I bought online but have never played と関係節で状態を説明してください。
Now, however, CDs and music files that I bought online but have never listened to even once have piled up in my collection.
These days, I own a growing number of CDs and downloaded works that I bought on the Internet and then never played.
今も山積みの結果があるので現在完了 have piled up が合います。単純過去では時点が切れます。
データ作品は机に物理的に積めません。collection 内に増えた、または many files を own するとします。
持っているのに気付かず、同じ作品をまた買ってしまうことさえある。
二つの行為の関係は、所有に気づかないまま購入することです。I do not notice and buy だと並列に見えるので、without realizing what I already have と付帯状況にします。同じ作品の種類を勝手に song 一曲へ狭めず album や copy を使ってください。
Sometimes I even buy the same album again without realizing that I already own it.
I may purchase another copy because I have forgotten what is already in my collection.
same は通常 the same と使います。別の一枚なら another copy of the same album とします。
noticing not は現代英語の自然な語順ではありません。without + 動名詞で付帯状況を示します。
モノがないからこそ大切にするというのはまさにその通りだと痛感せずにはいられない。
この結論は「何も持たない人だけが大切にする」という絶対論ではありません。自分の過去と現在を比べ、数が少ないと一つ一つへ注意が向く、と気づいた内容です。I cannot help realizing how carefully we treat what we own when we have only a few things と説明すれば、ことわざのような日本語を平易に解けます。
I cannot help realizing how true it is that when we have only a few things, we value what we own much more.
My own experience has taught me what it means to care for each thing: the less we have, the more carefully we treat it.
only と nothing で、所有がゼロでなければ大切にしないという極端な意味になります。少ない場合という程度を保ちます。
When I was a student with little money, I would listen to a record I had worked hard to buy until it was almost worn out. I even knew every song title and all the words by heart. Now, however, CDs and music files that I bought online but have never listened to even once have piled up in my collection. Sometimes I even buy the same album again without realizing that I already own it. I cannot help realizing how true it is that when we have only a few things, we value what we own and know how much each one matters.
全104語です。昔の習慣を would listen、今までの蓄積を have piled up として時制を切り替えました。未聴なのは that I bought online but have never listened to が CDs and music files の両方へかかります。結論では how true、what we own、how much each one matters の三節で、物が少ないと一つずつを大切にするという気づきを開きました。record、album、collection の単複と、files ... have の主述一致も確認しています。
In my student days, I could barely afford a record. When I finally got one, I played it again and again until it nearly wore out, and I remembered what every song was called and what all its words were. These days, I own many CDs and downloaded works that I have never played. I sometimes purchase the same one twice because I forget what is already in my collection. This difference shows how carefully I treated each record when I had few of them and what having less can teach us about value.
全94語です。こちらは「やっと」を could barely afford と finally got に分けました。歌の題と歌詞は what every song was called、what all its words were と節に開きます。最後も how carefully と what having less can teach us を使い、昔と今の差を結論へ結びました。downloaded works は物理的な山にせず own many とまとめ、原文の「山積み」を量の増加として安全に説明しています。

過去の習慣を回想する
学生時代に繰り返した行動を、現在の習慣と区別して表せます。状態動詞には used to が向く場合もあります。
動作が続く終点を示す
どの状態になるまで聴き続けたかを節で書けます。before と入れ替えると時間関係が変わるので注意してください。
完全に覚えている
暗記して今も内容を言える状態を表します。memorize という覚える行為とは区別してください。
したが、その後していない
購入から今まで一度も再生していないという二つの出来事を現在完了内で対比できます。
気づかないまま行動する
主動作と同時に欠けていた認識を簡潔に示せます。後ろに that節を取る realizing と相性がよい形です。
二つの程度の連動を示す
物が少ないほど大切にするという比例関係を表せます。比較級を二つ対応させてください。
| 表現 | 意味 | ひとこと |
|---|---|---|
| record | レコード | 音盤を指す名詞です。動詞 record とは発音が異なる点にも注意してください |
| afford | 買う余裕がある | can afford to buy の形で、金銭的に可能かを表します |
| wear out | 擦り切れる | 物を主語にするなら be worn out または wear out を使えます |
| lyrics | 歌詞 | 通常複数形で使います。all the words と言い換えても安全です |
| downloaded | ダウンロードした | 名詞の前に置き downloaded works や downloaded music とできます |
| collection | 収集物 | CDとデータを一緒に持っている範囲として使えます |
| realize | 気づく | that節やwhat節を後ろに置き、気づいた内容を明示できます |
| value | 大切にする・価値を認める | 名詞だけでなく動詞として value what we own と使えます |
京都大学の第III問では、2016年のパン作り、2019年の社会的定義、2020年のレコードのように、具体的な経験から一般的な教訓へ進む文章が出ます。2020年は過去のレコードと現在のCD・ダウンロード作品を対比し、物の量が扱い方を変えるという結論へ運びます。語彙よりも、would と現在完了で時間を切り替え、最後の「ないからこそ」を because we have nothing と極端にせず when we have only a few things と程度を調整する力が重要です。
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